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数学2 複素数と方程式「高次方程式」の問題45 解説

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数学2複素数と方程式高次方程式問題45
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数学2 複素数と方程式 高次方程式 問題45の問題画像
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解説

方針・初手

(1) は分配法則で展開すると,多くの項が打ち消し合う形になっている。

(2) は $\alpha+\beta$ をおくと,$\alpha^3+\beta^3$ を $(\alpha+\beta)^3$ と $\alpha\beta$ で表せる。

(3) は (1) の恒等式を利用して,$x^3-36x+91$ を因数分解するのが自然である。そのために (2) の結果を先に用いる。

解法1

**(1)**

分配法則で展開すると,

$$ \begin{aligned} &(a+b+c)(a^2+b^2+c^2-ab-bc-ca) \\ &=a(a^2+b^2+c^2-ab-bc-ca) \\ &\quad +b(a^2+b^2+c^2-ab-bc-ca) \\ &\quad +c(a^2+b^2+c^2-ab-bc-ca). \end{aligned} $$

これをさらに展開すると,

$$ \begin{aligned} &=a^3+ab^2+ac^2-a^2b-abc-a^2c \\ &\quad +a^2b+b^3+bc^2-ab^2-b^2c-abc \\ &\quad +a^2c+b^2c+c^3-abc-bc^2-ac^2. \end{aligned} $$

ここで打ち消し合う項を整理すると,

$$ (a+b+c)(a^2+b^2+c^2-ab-bc-ca)=a^3+b^3+c^3-3abc $$

となる。

---

**(2)**

$s=\alpha+\beta$ とおく。

すると,

$$ \alpha^3+\beta^3=(\alpha+\beta)^3-3\alpha\beta(\alpha+\beta) $$

であるから,条件 $\alpha\beta=12,\ \alpha^3+\beta^3=91$ より

$$ 91=s^3-3\cdot 12 \cdot s=s^3-36s $$

したがって,

$$ s^3-36s-91=0 $$

を得る。

ここで $s=7$ を代入すると

$$ 7^3-36\cdot 7-91=343-252-91=0 $$

となるので,$s=7$ はこの方程式の解である。よって

$$ s^3-36s-91=(s-7)(s^2+7s+13) $$

と因数分解できる。

さらに,

$$ s^2+7s+13=0 $$

の判別式は

$$ 7^2-4\cdot 13=49-52=-3<0 $$

であるから,実数解をもたない。したがって

$$ s=\alpha+\beta=7 $$

である。

ここで $\alpha,\beta$ は,和が $7$,積が $12$ である2数であるから,$\alpha,\beta$ は2次方程式

$$ t^2-7t+12=0 $$

の解である。これを解くと,

$$ (t-3)(t-4)=0 $$

より

$$ t=3,\ 4 $$

である。ゆえに

$$ (\alpha,\beta)=(3,4),(4,3) $$

である。

---

**(3)**

(2) より,$\alpha,\beta$ を $\alpha\beta=12,\ \alpha^3+\beta^3=91$ を満たす実数とすると,$\alpha+\beta=7$ である。

このとき

$$ x^3-36x+91=x^3-3\alpha\beta x+(\alpha^3+\beta^3) $$

であるから,

$$ x^3-36x+91=x^3+\alpha^3+\beta^3-3\alpha\beta x $$

とみなせる。

ここで (1) の結果

$$ a^3+b^3+c^3-3abc=(a+b+c)(a^2+b^2+c^2-ab-bc-ca) $$

において $a=x,\ b=\alpha,\ c=\beta$ とすると,

$$ x^3+\alpha^3+\beta^3-3x\alpha\beta =(x+\alpha+\beta)(x^2+\alpha^2+\beta^2-x\alpha-\alpha\beta-\beta x) $$

となる。したがって

$$ x^3-36x+91 =(x+\alpha+\beta)(x^2+\alpha^2+\beta^2-(\alpha+\beta)x-\alpha\beta). $$

ここで $\alpha+\beta=7,\ \alpha\beta=12$ であり,

$$ \alpha^2+\beta^2=(\alpha+\beta)^2-2\alpha\beta=7^2-2\cdot 12=25 $$

だから,

$$ \begin{aligned} x^3-36x+91 &=(x+7)(x^2+25-7x-12) \\ &=(x+7)(x^2-7x+13). \end{aligned} $$

よって方程式

$$ x^3-36x+91=0 $$

$$ (x+7)(x^2-7x+13)=0 $$

となるので,

$$ x=-7 $$

または

$$ x^2-7x+13=0 $$

である。後者を解くと,

$$ x=\frac{7\pm \sqrt{49-52}}{2} =\frac{7\pm \sqrt{-3}}{2} =\frac{7\pm i\sqrt{3}}{2}. $$

したがって解は

$$ x=-7,\ \frac{7+i\sqrt{3}}{2},\ \frac{7-i\sqrt{3}}{2} $$

である。

解説

(1) は有名な恒等式

$$ a^3+b^3+c^3-3abc=(a+b+c)(a^2+b^2+c^2-ab-bc-ca) $$

そのものである。

(2) では,$\alpha^3+\beta^3$ を $\alpha+\beta,\alpha\beta$ で表す公式

$$ \alpha^3+\beta^3=(\alpha+\beta)^3-3\alpha\beta(\alpha+\beta) $$

を使うのが要点である。積と3乗和が分かっているとき,まず和を求めるのが典型手法である。

(3) では (1) の恒等式をそのまま因数分解に使うために,$91=\alpha^3+\beta^3,\ 36=3\alpha\beta$ と見て形を合わせるのが重要である。与えられた小問がそのまま次の小問の準備になっている典型問題である。

答え

**(1)**

$$ (a+b+c)(a^2+b^2+c^2-ab-bc-ca)=a^3+b^3+c^3-3abc $$

**(2)**

$$ (\alpha,\beta)=(3,4),(4,3) $$

**(3)**

$$ x=-7,\ \frac{7+i\sqrt{3}}{2},\ \frac{7-i\sqrt{3}}{2} $$

実数解のみを答えるなら,

$$ x=-7 $$

である。

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