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数学2 三角関数「三角関数」の問題9 解説

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解説

方針・初手

$A,B,C$ はそれぞれ $\cos \theta$ を $2\pi/3$ ずつずらしたものであるから、和と積に関する対称式を作ると処理しやすい。

特に

$$ A+B+C=\cos \theta+\cos \left( \theta+\frac{2\pi}{3} \right)+\cos \left( \theta-\frac{2\pi}{3} \right) $$

は簡単に求まり、さらに

$$ \frac{1}{A}+\frac{1}{B}+\frac{1}{C} =\frac{AB+BC+CA}{ABC} $$

を用いれば、$(1)$ と $(2)$ をまとめて処理できる。

解法1

まず

$$ B=\cos \left( \theta+\frac{2\pi}{3} \right) =-\frac{1}{2}\cos \theta-\frac{\sqrt{3}}{2}\sin \theta, $$

$$ C=\cos \left( \theta-\frac{2\pi}{3} \right) =-\frac{1}{2}\cos \theta+\frac{\sqrt{3}}{2}\sin \theta $$

であるから、

$$ A+B+C =\cos \theta-\frac{1}{2}\cos \theta-\frac{1}{2}\cos \theta =0 $$

となる。

(1) $A^2+B^2+C^2$ を求める

まず $BC$ を求めると、

$$ \begin{aligned} BC &=\left( -\frac{1}{2}\cos \theta-\frac{\sqrt{3}}{2}\sin \theta \right) \left( -\frac{1}{2}\cos \theta+\frac{\sqrt{3}}{2}\sin \theta \right) \\ &=\frac{1}{4}\cos^2 \theta-\frac{3}{4}\sin^2 \theta \\ &=\frac{1}{4}\cos^2 \theta-\frac{3}{4}(1-\cos^2 \theta) \\ &=\cos^2 \theta-\frac{3}{4}. \end{aligned} $$

したがって

$$ AB+BC+CA =A(B+C)+BC =A(-A)+BC =-A^2+BC $$

であり、$A=\cos \theta$ を用いると

$$ AB+BC+CA =-\cos^2 \theta+\left( \cos^2 \theta-\frac{3}{4} \right) =-\frac{3}{4}. $$

ここで $(A+B+C)^2=0$ より、

$$ A^2+B^2+C^2+2(AB+BC+CA)=0 $$

だから、

$$ A^2+B^2+C^2=-2(AB+BC+CA) =-2\left( -\frac{3}{4} \right) =\frac{3}{2}. $$

(2) $\dfrac{1}{A}+\dfrac{1}{B}+\dfrac{1}{C}$ を $\alpha$ で表す

分母を払うと、

$$ \frac{1}{A}+\frac{1}{B}+\frac{1}{C} =\frac{AB+BC+CA}{ABC}. $$

すでに

$$ AB+BC+CA=-\frac{3}{4} $$

を得ているので、あとは $ABC$ を求めればよい。

先ほどの $BC=\cos^2 \theta-\dfrac{3}{4}$ を用いると、

$$ \begin{aligned} ABC &=\cos \theta \left( \cos^2 \theta-\frac{3}{4} \right) \\ &=\frac{1}{4}(4\cos^3 \theta-3\cos \theta). \end{aligned} $$

三倍角の公式

$$ \cos 3\theta=4\cos^3 \theta-3\cos \theta $$

より、

$$ ABC=\frac{1}{4}\cos 3\theta=\frac{\alpha}{4}. $$

よって

$$ \frac{1}{A}+\frac{1}{B}+\frac{1}{C} =\frac{-\frac{3}{4}}{\frac{\alpha}{4}} =-\frac{3}{\alpha}. $$

解説

この問題の要点は、$A,B,C$ を個別に扱うのではなく、和 $A+B+C$、二次の対称式 $AB+BC+CA$、積 $ABC$ で整理することである。

$A,B,C$ は $\theta$ を $2\pi/3$ ずつずらした余弦なので、まず $A+B+C=0$ が成り立つ。この関係から、二次式 $A^2+B^2+C^2$ は $AB+BC+CA$ に直せる。また $(2)$ は逆数和をそのまま計算するのではなく、

$$ \frac{1}{A}+\frac{1}{B}+\frac{1}{C} =\frac{AB+BC+CA}{ABC} $$

と変形するのが典型である。さらに積 $ABC$ は三倍角公式につながるため、$\alpha=\cos 3\theta$ で表せる。

答え

$$ \text{(1) } A^2+B^2+C^2=\frac{3}{2} $$

$$ \text{(2) } \frac{1}{A}+\frac{1}{B}+\frac{1}{C}=-\frac{3}{\alpha} $$

ただし (2) は $\alpha \neq 0$、すなわち $A,B,C$ がいずれも $0$ でない場合に成り立つ。

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