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数学2 三角関数「三角関数」の問題72 解説

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解説

方針・初手

反射をそのまま追うより、反射のたびに鏡の方を折り返して考える「展開」を用いるのが自然である。 この方法では、光の経路は一直線になり、各反射点は $x$ 軸となす角が $\theta,2\theta,3\theta,\dots$ の直線上の点として表せる。

まず、光が $n$ 回目の反射後に来た道を逆に進む条件を調べ、そのうえで座標と長さを求める。

解法1

直線 $\ell$ は原点を通り、$x$ 軸となす角が $\theta$ であるから、

$$ \ell:\ y=(\tan\theta)x $$

である。

最初に光が当たる点は、$\ell$ 上で $y=1$ を満たす点なので

$$ P_1=(\cot\theta,1) $$

である。

反射の展開

反射のたびに鏡を折り返していくと、光の経路は $y=1$ 上を左向きに進む一直線になる。 このとき、第 $k$ 回目の反射点に対応する点は、原点を通り $x$ 軸となす角が $k\theta$ の直線と $y=1$ との交点になる。

したがって、展開図での第 $k$ 回目の反射点を $Q_k$ とすると、

$$ Q_k=(\cot(k\theta),1) $$

となる。

$n$ の条件

$n$ 回目の反射後に光が来た道をそのまま逆に進むためには、その反射点で光が鏡に垂直に当たればよい。

展開図では光は水平に進んでいるから、対応する直線は鉛直でなければならない。 よって

$$ n\theta=90^\circ $$

が成り立つ。

したがって

$$ n=\frac{90}{\theta} $$

であり、これが整数であることが必要十分である。

(1) $\theta=30^\circ$ のとき

このとき

$$ n=\frac{90}{30}=3 $$

である。

まず

$$ P_1=(\cot30^\circ,1)=(\sqrt3,1) $$

である。

1 回目の反射後の光は、直線 $\ell$ に関して水平線を反射したものだから、方向は $240^\circ$ 方向である。 したがって傾きは $\sqrt3$ であり、$P_1$ を通るので

$$ y-1=\sqrt3(x-\sqrt3) $$

これが $x$ 軸と交わる点が $P_2$ である。$y=0$ を代入すると

$$ -1=\sqrt3(x-\sqrt3) $$

より

$$ x=\sqrt3-\frac1{\sqrt3}=\frac2{\sqrt3} $$

したがって

$$ P_2=\left(\frac2{\sqrt3},0\right) $$

である。

次に、$x$ 軸で反射した後の光は傾き $-\sqrt3$、すなわち方向角 $120^\circ$ の直線を進む。 よって $P_2$ を通る直線は

$$ y=-\sqrt3\left(x-\frac2{\sqrt3}\right)=-\sqrt3 x+2 $$

これと $\ell:\ y=\frac1{\sqrt3}x$ との交点が $P_3$ であるから、

$$ \frac1{\sqrt3}x=-\sqrt3 x+2 $$

より

$$ x= \frac{\sqrt3}{2},\qquad y=\frac12 $$

したがって

$$ P_n=P_3=\left(\frac{\sqrt3}{2},\frac12\right) $$

である。

(2) $\theta$ が整数となるものの個数

$n=\dfrac{90}{\theta}$ が整数である必要があるから、$\theta$ は $90$ の正の約数で、しかも $0^\circ<\theta<90^\circ$ を満たす整数である。

$90$ の正の約数は

$$ 1,2,3,5,6,9,10,15,18,30,45,90 $$

である。このうち $90$ は除くので、個数は

$$ 11 $$

個である。

(3) $P_1$ から $P_n$ までの光の経路の長さ

展開図では、$P_1$ から $P_n$ までの折れ線は、$Q_1$ から $Q_n$ までの水平線分になる。

ここで

$$ Q_1=(\cot\theta,1),\qquad Q_n=(\cot(n\theta),1)=(\cot90^\circ,1)=(0,1) $$

であるから、その長さは

$$ \cot\theta-0=\cot\theta $$

である。

したがって、求める光の経路の長さは

$$ \cot\theta $$

である。

解説

この問題の本質は、反射そのものを逐一追うことではなく、鏡を折り返して光を直進させることである。 すると第 $k$ 回目の反射点は、角度が $k\theta$ の直線上に並ぶことが見えてくる。

「反射後に来た道を逆に進む」という条件は、最後の反射が垂直入射であることと同値である。展開図では光が水平に進むので、対応する直線が鉛直、すなわち $n\theta=90^\circ$ となる。

さらに、長さは折れ線を一直線に直した距離そのものになるので、計算が大幅に簡単になる。

答え

**(1)**

$$ P_n=\left(\frac{\sqrt3}{2},\frac12\right) $$

**(2)**

$$ 11\text{個} $$

**(3)**

$$ \cot\theta $$

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