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数学2 三角関数「三角関数」の問題73 解説

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解説

方針・初手

$$ u=\sin x+\cos x,\quad v=\sin x-\cos x,\quad U=\sin y+\cos y,\quad V=\sin y-\cos y $$

とおくと,連立方程式は

$$ u+U=a,\quad v-V=b $$

となる。

また,

$$ u^2+v^2=(\sin x+\cos x)^2+(\sin x-\cos x)^2=2 $$

$$ U^2+V^2=(\sin y+\cos y)^2+(\sin y-\cos y)^2=2 $$

が成り立つ。これらを用いて,$a,b$ と $x,y$ の関係を整理するのが初手である。

解法1

**(1)**

$\sin(x+y)$ を $a,b$ で表す。

$\sin x,\cos x,\sin y,\cos y$ は

$$ \sin x=\frac{u+v}{2},\quad \cos x=\frac{u-v}{2},\quad \sin y=\frac{U+V}{2},\quad \cos y=\frac{U-V}{2} $$

と表せるから,

$$ \begin{aligned} \sin(x+y) &=\sin x\cos y+\cos x\sin y \\ &=\frac{u+v}{2}\cdot\frac{U-V}{2}+\frac{u-v}{2}\cdot\frac{U+V}{2} \\ &=\frac{uU-vV}{2} \end{aligned} $$

となる。

一方,

$$ \begin{aligned} a^2+b^2 &=(u+U)^2+(v-V)^2 \\ &=u^2+U^2+v^2+V^2+2uU-2vV \\ &=(u^2+v^2)+(U^2+V^2)+2(uU-vV) \\ &=4+2(uU-vV) \end{aligned} $$

であるから,

$$ uU-vV=\frac{a^2+b^2-4}{2} $$

したがって,

$$ \sin(x+y)=\frac{1}{2}\cdot \frac{a^2+b^2-4}{2} =\frac{a^2+b^2-4}{4} $$

である。

**(2)**

$b=0$ かつ $a\neq 0$ のとき,$\sin x+\cos x$ を $a$ で表す。

$b=0$ より

$$ v-V=0 $$

すなわち

$$ v=V $$

である。

ここで,

$$ u^2+v^2=2,\quad U^2+V^2=2 $$

かつ $v=V$ であるから,

$$ u^2=U^2 $$

よって,

$$ u=U \quad \text{または} \quad u=-U $$

である。

しかし $u=-U$ ならば $u+U=0$ となり,$a=0$ となって仮定 $a\neq 0$ に反する。したがって

$$ u=U $$

である。

さらに $u+U=a$ だから,

$$ 2u=a $$

ゆえに,

$$ u=\frac{a}{2} $$

すなわち

$$ \sin x+\cos x=\frac{a}{2} $$

である。

**(3)**

$a=0,\ b=2\sqrt2$ のとき,この連立方程式を解く。

第2式は

$$ (\sin x-\cos x)+(-\sin y+\cos y)=2\sqrt2 $$

と書ける。

ここで,

$$ \sin x-\cos x\le \sqrt2,\qquad -\sin y+\cos y\le \sqrt2 $$

であるから,左辺は高々 $2\sqrt2$ である。実際にその最大値 $2\sqrt2$ になっているので,両方で等号が成り立たねばならない。したがって,

$$ \sin x-\cos x=\sqrt2,\qquad -\sin y+\cos y=\sqrt2 $$

すなわち,

$$ \sin x-\cos x=\sqrt2,\qquad \sin y-\cos y=-\sqrt2 $$

である。

$\sin t-\cos t=\sqrt2\sin\left(t-\frac{\pi}{4}\right)$ を用いると,

$$ \sqrt2\sin\left(x-\frac{\pi}{4}\right)=\sqrt2 $$

より

$$ \sin\left(x-\frac{\pi}{4}\right)=1 $$

したがって,$0\le x\le 2\pi$ より

$$ x=\frac{3\pi}{4} $$

である。

同様に,

$$ \sqrt2\sin\left(y-\frac{\pi}{4}\right)=-\sqrt2 $$

より

$$ \sin\left(y-\frac{\pi}{4}\right)=-1 $$

したがって,$0\le y\le 2\pi$ より

$$ y=\frac{7\pi}{4} $$

である。

このとき

$$ \sin x+\cos x=0,\qquad \sin y+\cos y=0 $$

であるから,第1式も満たす。

よって求める解は

$$ \left(x,y\right)=\left(\frac{3\pi}{4},\frac{7\pi}{4}\right) $$

である。

解説

この問題の要点は,$\sin x+\cos x$ と $\sin x-\cos x$ をひとまとまりに見ることである。これにより,連立方程式が和と差の形に整理され,さらに

$$ (\sin t+\cos t)^2+(\sin t-\cos t)^2=2 $$

という恒等式が強く働く。

(1) では,式を2乗して足すことで $uU-vV$ が取り出せるのが核心である。

(2) では,$b=0$ によって $v=V$ となり,2つの円条件 $u^2+v^2=2,\ U^2+V^2=2$ から $u^2=U^2$ が出る。最後に $a\neq 0$ が,$u=-U$ を排除する役割を果たしている。

(3) では,$2\sqrt2$ が取り得る最大値であることに注目するのが最短である。最大値をとるときは各項がそれぞれ最大値をとる必要があるため,$x,y$ が一意に定まる。

答え

**(1)**

$$ \sin(x+y)=\frac{a^2+b^2-4}{4} $$

**(2)**

$$ \sin x+\cos x=\frac{a}{2} $$

**(3)**

$$ (x,y)=\left(\frac{3\pi}{4},\frac{7\pi}{4}\right) $$

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