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数学2 三角関数「三角関数」の問題106 解説

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数学2 三角関数 三角関数 問題106の問題画像
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解説

方針・初手

$S$ は

$$ S=\sum_{j=-n}^{n} z^{2j} $$

と書ける対称な和である。したがって (1) では $z^{-1}S$ と $zS$ を引けば中間項が消える。

また (2), (3) では $z=\cos\theta+i\sin\theta$ とおき,ド・モアブルの定理

$$ z^k=\cos k\theta+i\sin k\theta,\qquad z^{-k}=\cos k\theta-i\sin k\theta $$

を用いるのが基本方針である。

解法1

**(1)**

$S$ の各項に $z^{-1}$ を掛けると

$$ z^{-1}S=z^{-2n-1}+z^{-2n+1}+z^{-2n+3}+\cdots+z^{2n-1} $$

であり,各項に $z$ を掛けると

$$ zS=z^{-2n+1}+z^{-2n+3}+\cdots+z^{2n-1}+z^{2n+1} $$

である。

よって両者を引くと中間項がすべて消えて,

$$ z^{-1}S-zS=z^{-2n-1}-z^{2n+1} $$

となる。

**(2)**

$z=\cos\theta+i\sin\theta$ より,

$$ z^k=\cos k\theta+i\sin k\theta,\qquad z^{-k}=\cos k\theta-i\sin k\theta $$

である。

したがって,

$$ z^{-k}+z^k=(\cos k\theta-i\sin k\theta)+(\cos k\theta+i\sin k\theta)=2\cos k\theta $$

となるから,その実部は

$$ 2\cos k\theta $$

である。

また,

$$ z^{-k}-z^k=(\cos k\theta-i\sin k\theta)-(\cos k\theta+i\sin k\theta)=-2i\sin k\theta $$

となるから,その虚部は

$$ -2\sin k\theta $$

である。

**(3)**

$z=\cos\theta+i\sin\theta$ とおく。

まず,$S$ の定義と (2) より,

$$ S=1+\sum_{k=1}^{n}(z^{-2k}+z^{2k}) =1+2\sum_{k=1}^{n}\cos 2k\theta $$

である。

一方,(1) より

$$ (z^{-1}-z)S=z^{-2n-1}-z^{2n+1} $$

である。

ここで

$$ z^{-1}-z=(\cos\theta-i\sin\theta)-(\cos\theta+i\sin\theta)=-2i\sin\theta $$

であり,また

$$ z^{-2n-1}-z^{2n+1} =(\cos(2n+1)\theta-i\sin(2n+1)\theta)-(\cos(2n+1)\theta+i\sin(2n+1)\theta) =-2i\sin(2n+1)\theta $$

であるから,

$$ (-2i\sin\theta)S=-2i\sin(2n+1)\theta $$

を得る。

$\sin\theta\neq 0$ なので両辺を $-2i\sin\theta$ で割ると,

$$ S=\frac{\sin(2n+1)\theta}{\sin\theta} $$

となる。

したがって先ほどの

$$ S=1+2\sum_{k=1}^{n}\cos 2k\theta $$

と合わせて,

$$ 1+2\sum_{k=1}^{n}\cos 2k\theta=\frac{\sin(2n+1)\theta}{\sin\theta} $$

が示された。

解説

この問題の本質は,対称な指数をもつ和を複素数でまとめて扱うことにある。

(1) は等比数列の和を直接求めるよりも,$z^{-1}S$ と $zS$ を引いて消去するのが最短である。これは両端の項だけが残る典型的な処理である。

(2) では $z=\cos\theta+i\sin\theta$ を極形式とみなし,$z^k,\ z^{-k}$ を三角関数に直すだけで実部・虚部が直ちに読める。

(3) では $S$ を一方で $1+2\sum\cos 2k\theta$ と表し,他方で (1) の結果を用いて $\dfrac{\sin(2n+1)\theta}{\sin\theta}$ と表す。この二つを結びつけるのが要点である。

答え

**(1)**

$$ z^{-1}S-zS=z^{-2n-1}-z^{2n+1} $$

**(2)**

$z=\cos\theta+i\sin\theta$ のとき,

$$ z^{-k}+z^k=2\cos k\theta $$

より,$z^{-k}+z^k$ の実部は

$$ 2\cos k\theta $$

である。

また,

$$ z^{-k}-z^k=-2i\sin k\theta $$

より,$z^{-k}-z^k$ の虚部は

$$ -2\sin k\theta $$

である。

**(3)**

$$ 1+2\sum_{k=1}^{n}\cos 2k\theta=\frac{\sin(2n+1)\theta}{\sin\theta} $$

が成り立つ。

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