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数学2 三角関数「三角関数」の問題109 解説

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解説

方針・初手

(1) は加法定理から倍角・三倍角の公式を作ればよい。

(2) は、半径 $1$ の円に内接する正五角形の一辺を、中心角 $72^\circ$ を用いて表す。そのためにまず $x=\cos36^\circ$ とおき、(1) の三倍角公式を使って $\cos36^\circ$ を求める。

解法1

**(1)**

加法定理より

$$ \cos2\theta=\cos(\theta+\theta)=\cos^2\theta-\sin^2\theta $$

である。ここで $\sin^2\theta=1-\cos^2\theta$ を用いると

$$ \cos2\theta=2\cos^2\theta-1 $$

を得る。

また、

$$ \cos3\theta=\cos(2\theta+\theta)=\cos2\theta\cos\theta-\sin2\theta\sin\theta $$

であり、

$$ \cos2\theta=2\cos^2\theta-1,\qquad \sin2\theta=2\sin\theta\cos\theta $$

を代入すると

$$ \begin{aligned} \cos3\theta &=(2\cos^2\theta-1)\cos\theta-(2\sin\theta\cos\theta)\sin\theta \\ &=2\cos^3\theta-\cos\theta-2\sin^2\theta\cos\theta \\ &=2\cos^3\theta-\cos\theta-2(1-\cos^2\theta)\cos\theta \\ &=4\cos^3\theta-3\cos\theta \end{aligned} $$

となる。

したがって、

$$ \cos2\theta=2\cos^2\theta-1,\qquad \cos3\theta=4\cos^3\theta-3\cos\theta $$

である。

**(2)**

正五角形の隣り合う頂点を $A,B$、円の中心を $O$ とする。半径が $1$ なので

$$ OA=OB=1 $$

であり、中心角は

$$ \angle AOB=\frac{360^\circ}{5}=72^\circ $$

である。

このとき、三角形 $OAB$ に余弦定理を用いると、正五角形の一辺の長さを $a$ として

$$ a^2=1^2+1^2-2\cdot1\cdot1\cdot\cos72^\circ=2-2\cos72^\circ $$

となる。

そこで $x=\cos36^\circ$ とおく。すると

$$ \cos108^\circ=\cos(3\cdot36^\circ)=4x^3-3x $$

である。一方、

$$ \cos108^\circ=\cos(180^\circ-72^\circ)=-\cos72^\circ=-(2x^2-1)=1-2x^2 $$

であるから、

$$ 4x^3-3x=1-2x^2 $$

すなわち

$$ 4x^3+2x^2-3x-1=0 $$

を得る。これを因数分解すると

$$ (x+1)(4x^2-2x-1)=0 $$

である。$\cos36^\circ$ は正なので $x\neq -1$ であり、

$$ 4x^2-2x-1=0 $$

より

$$ x=\frac{1+\sqrt5}{4} $$

となる。

したがって

$$ \cos72^\circ=2x^2-1=\frac{\sqrt5-1}{4} $$

であるから、

$$ \begin{aligned} a^2 &=2-2\cos72^\circ \\ &=2-2\cdot\frac{\sqrt5-1}{4} \\ &=\frac{5-\sqrt5}{2} \end{aligned} $$

となる。

これが $1.15=\dfrac{23}{20}$ より大きいかを調べる。$a>0$ なので、二乗して比較すれば十分である。

$$ a^2>\left(\frac{23}{20}\right)^2 $$

と同値であり、これは

$$ \frac{5-\sqrt5}{2}>\frac{529}{400} $$

すなわち

$$ 471>200\sqrt5 $$

と同値である。両辺とも正なので二乗すると、

$$ 471^2=221841,\qquad (200\sqrt5)^2=200000 $$

より

$$ 471^2>(200\sqrt5)^2 $$

したがって

$$ 471>200\sqrt5 $$

である。よって

$$ a^2>\left(\frac{23}{20}\right)^2 $$

すなわち

$$ a>1.15 $$

である。

解説

この問題の要点は、三角比の公式を単なる暗記で終わらせず、正五角形の長さの判定に接続することである。

(1) では加法定理から倍角・三倍角公式を導くのが基本である。

(2) では、正五角形の一辺を直接求めようとするより、まず中心角 $72^\circ$ に注目して余弦定理で

$$ a^2=2-2\cos72^\circ $$

とおくのが自然である。さらに $\cos72^\circ$ を $\cos36^\circ$ で表し、三倍角公式を使って $\cos36^\circ$ を決定する流れが本問の中心である。

答え

**(1)**

$$ \cos2\theta=2\cos^2\theta-1,\qquad \cos3\theta=4\cos^3\theta-3\cos\theta $$

**(2)**

半径 $1$ の円に内接する正五角形の一辺の長さ $a$ は

$$ a=\sqrt{\frac{5-\sqrt5}{2}} $$

である。したがって

$$ a>1.15 $$

である。

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