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数学2 三角関数「三角関数」の問題117 解説

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解説

方針・初手

反射の問題は、辺で反射するたびに三角形をその辺について裏返して並べる「展開」を用いると一直線の問題になる。

正三角形の一辺の長さを $1$ とし、

$$ A=(0,0),\quad B=(1,0),\quad C=\left(\frac12,\frac{\sqrt3}{2}\right) $$

とおく。 反射で得られる三角形の敷き詰めにおいて、頂点はすべて

$$ \left(m+\frac n2,\ \frac{\sqrt3}{2}n\right)\qquad (m,n\in\mathbb Z) $$

の形に表される。

もとの光線は、展開後には点 $A$ を通る直線

$$ y=(\tan\theta)x $$

になる。したがって、この直線が最初にどの格子点に当たるかを調べればよい。

解法1

まず一般に

$$ \tan\theta=\frac{\sqrt3}{d} $$

とおく。ただし本問では $d=4$ または $d=6k+2$ である。

このとき光線の直線は

$$ y=\frac{\sqrt3}{d}x $$

である。これが格子点

$$ \left(m+\frac n2,\ \frac{\sqrt3}{2}n\right) $$

を通るとすると、

$$ \frac{\sqrt3}{2}n=\frac{\sqrt3}{d}\left(m+\frac n2\right) $$

より

$$ \frac n2=\frac{1}{d}\left(m+\frac n2\right) $$

すなわち

$$ 2m=(d-1)n $$

を得る。

ここで $d-1$ は奇数であるから、$n$ は偶数でなければならない。したがって最小の正の $n$ は $2$ であり、そのとき

$$ m=d-1 $$

となる。よって、この直線が最初に当たる格子点は

$$ P=\left((d-1)+1,\ \sqrt3\right)=(d,\sqrt3) $$

である。

以下、この格子点が展開図で $A,B,C$ のどの種類の頂点に当たるかを調べる。

展開図の頂点は $A,B,C$ の3種類に分かれ、 格子点

$$ \left(m+\frac n2,\ \frac{\sqrt3}{2}n\right) $$

$$ m+2n\equiv 0,1,2 \pmod 3 $$

に応じてそれぞれ $A,B,C$ に対応する。

(1) $\tan\theta=\dfrac{\sqrt3}{4}$ のとき

このとき $d=4$ であるから、最初に当たる格子点は

$$ m=3,\quad n=2 $$

に対応する点である。

そこで

$$ m+2n=3+4=7\equiv 1 \pmod 3 $$

より、この点は $B$ 型の頂点である。

したがって、もとの光線が到達する頂点は $B$ である。

(2) $\tan\theta=\dfrac{\sqrt3}{6k+2}$ のとき

このとき $d=6k+2$ であるから、最初に当たる格子点は

$$ m=6k+1,\quad n=2 $$

に対応する点である。

そこで

$$ m+2n=(6k+1)+4=6k+5\equiv 2 \pmod 3 $$

より、この点は $C$ 型の頂点である。

したがって、もとの光線が到達する頂点は $C$ である。

次に、そこへ至るまでの反射回数を求める。 展開図では、光線は $A$ から $P=(d,\sqrt3)$ までの線分になる。 この線分が辺の延長線を1本横切るごとに、もとの三角形では1回反射する。

正三角形の辺の延長線は、次の3族からなる。

$$ y=\frac{\sqrt3}{2}j,\qquad x-\frac{y}{\sqrt3}=j,\qquad x+\frac{y}{\sqrt3}=j \qquad (j\in\mathbb Z) $$

線分 $AP$ 上では $0<x<d,\ 0<y<\sqrt3$ であるから、

(i) 水平な線 $y=\dfrac{\sqrt3}{2}j$ とは $j=1$ のときだけ交わるので、交点は $1$ 個。

(ii) 傾き $\sqrt3$ の線 $x-\dfrac{y}{\sqrt3}=j$ については、$AP$ 上で

$$ \begin{aligned} x-\frac{y}{\sqrt3} &= x-\frac{1}{\sqrt3}\cdot\frac{\sqrt3}{d}x \\ \left(1-\frac1d\right)x \end{aligned} $$

であり、これは $0$ から $d-1$ まで動く。終点 $P$ で $d-1$ になるので、途中で交わるのは

$$ j=1,2,\dots,d-2 $$

のときであり、個数は $d-2$ 個。

(iii) 傾き $-\sqrt3$ の線 $x+\dfrac{y}{\sqrt3}=j$ については、$AP$ 上で

$$ \begin{aligned} x+\frac{y}{\sqrt3} &= x+\frac1d x \\ \left(1+\frac1d\right)x \end{aligned} $$

であり、これは $0$ から $d+1$ まで動く。終点 $P$ で $d+1$ になるので、途中で交わるのは

$$ j=1,2,\dots,d $$

のときであり、個数は $d$ 個。

また、$P$ は最初に当たる格子点であるから、途中で2本以上の線に同時に当たることはない。したがって反射回数はこれらの和であり、

$$ 1+(d-2)+d=2d-1 $$

である。

ここで $d=6k+2$ を代入すると、

$$ 2(6k+2)-1=12k+3 $$

となる。

解説

この問題の本質は、反射をそのまま追わず、三角形を反転して並べて光線を一直線に直すことである。すると、問題は「その直線が正三角形格子のどの頂点に最初に到達するか」という格子点の問題になる。

到達する頂点の判定は、展開図の頂点が $A,B,C$ の3種類に色分けできることを用いればよい。また、反射回数は一直線が辺の延長線を何本横切るかを数えればよい。

答え

**(1)**

光線は頂点 $B$ に到達する。

**(2)**

光線は頂点 $C$ に到達し、そこへ至るまでの反射回数は

$$ 12k+3 $$

回である。

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