基礎問題集
数学2 積分法「面積・接線」の問題8 解説
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解説
方針・初手
2曲線の交点の $x$ 座標を $\alpha<\beta<\gamma$ とおく。
2曲線の差を
$$ f(x)=\bigl(x^3-3x\bigr)-\bigl(3(x-a)^2+b\bigr) $$
とすると、$f(x)$ は3次式であり、$\alpha,\beta,\gamma$ を根にもつ。
また、2つの囲まれた図形の面積が等しいことは、符号を考えると
$$ \int_{\alpha}^{\gamma} f(x),dx=0 $$
と同値になる。これを与えられた積分公式に当てはめれば、$\beta$ と $\alpha,\gamma$ の関係がすぐに出る。最後に係数比較を行えばよい。
解法1
2曲線の差は
$$ \begin{aligned} f(x) &=x^3-3x-3(x-a)^2-b\\ &=x^3-3x^2+(6a-3)x-3a^2-b \end{aligned} $$
である。
$f(x)$ は $\alpha,\beta,\gamma$ を根にもつから、
$$ f(x)=(x-\alpha)(x-\beta)(x-\gamma) $$
と書ける。
したがって、係数比較より
$$ \alpha+\beta+\gamma=3 $$
が成り立つ。
次に、$f(x)$ は最高次係数が正の3次式で、根が $\alpha<\beta<\gamma$ であるから、
$$ f(x)>0\quad(\alpha<x<\beta),\qquad f(x)<0\quad(\beta<x<\gamma) $$
である。
ゆえに、2つの囲まれた部分の面積が等しいことは
$$ \int_{\alpha}^{\beta} f(x),dx=-\int_{\beta}^{\gamma} f(x),dx $$
と同値であり、これは
$$ \int_{\alpha}^{\gamma} f(x),dx=0 $$
と同値である。
ここで与えられた公式
$$ \int_{\alpha}^{\gamma}(x-\alpha)(x-\beta)(x-\gamma),dx =\frac{1}{12}(\gamma-\alpha)^3(2\beta-\alpha-\gamma) $$
を用いると、
$$ 0=\int_{\alpha}^{\gamma}f(x),dx =\frac{1}{12}(\gamma-\alpha)^3(2\beta-\alpha-\gamma) $$
となる。
交点は相異なる3点であるから $\gamma-\alpha\neq 0$ であり、
$$ 2\beta-\alpha-\gamma=0 $$
すなわち
$$ \beta=\frac{\alpha+\gamma}{2} $$
である。
これと $\alpha+\beta+\gamma=3$ を連立すると、
$$ \alpha+\gamma=2,\qquad \beta=1 $$
を得る。
そこで
$$ \alpha=1-d,\qquad \beta=1,\qquad \gamma=1+d\qquad(d>0) $$
とおくと、
$$ f(x)=(x-1+d)(x-1)(x-1-d) $$
であるから、
$$ \begin{aligned} f(x) &=(x-1)\bigl((x-1)^2-d^2\bigr)\\ &=x^3-3x^2+(3-d^2)x+(-1+d^2) \end{aligned} $$
となる。
これを
$$ f(x)=x^3-3x^2+(6a-3)x-3a^2-b $$
と係数比較すると、
$$ 6a-3=3-d^2 $$
より
$$ d^2=6(1-a) $$
であり、さらに
$$ -3a^2-b=-1+d^2 $$
より
$$ -3a^2-b=-1+6(1-a)=5-6a $$
したがって
$$ b=-3a^2+6a-5 $$
となる。
また、相異なる3点で交わるためには $d>0$ が必要であるから、
$$ d^2=6(1-a)>0 $$
すなわち
$$ a<1 $$
である。
以上より、求める条件は
$$ a<1,\qquad b=-3a^2+6a-5 $$
である。
解説
面積が等しいという条件を、そのまま面積計算で押し切ろうとすると煩雑になる。この問題の本質は、2曲線の差が3次式になることにある。
交点の $x$ 座標を根とみなして差を
$$ (x-\alpha)(x-\beta)(x-\gamma) $$
とおけば、面積が等しい条件は
$$ \int_{\alpha}^{\gamma}(x-\alpha)(x-\beta)(x-\gamma),dx=0 $$
に変わる。与えられた公式から $\beta$ が $\alpha,\gamma$ の中点になることが分かり、さらに根の和が $3$ であることと組み合わせれば中央の根が $1$ と定まる。
あとは係数比較で $a,b$ を決めればよい。面積条件を「中央の交点が両端の中点になる」という根の配置の条件に変換するのがポイントである。
答え
$$ a<1,\qquad b=-3a^2+6a-5 $$
すなわち
$$ a<1,\qquad b=-3(a-1)^2-2 $$
である。