基礎問題集
数学2 積分法「面積・接線」の問題16 解説
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解説
方針・初手
交点の $x$ 座標は、放物線 $y=x^2$ と直線 $y=x+k$ を連立して得られる二次方程式の解である。したがって、(1) は「二次方程式が異なる2実根をもち、その2根がともに $-2<x<2$ に入る条件」を調べればよい。
また (2) では、2つのグラフの上下関係が交点で入れ替わるので、面積の和は
$$ \int_{-2}^{2}\lvert x^2-x-k\rvert,dx $$
として求めるのが自然である。
解法1
**(1)**
$C$ と $l$ の交点の $x$ 座標は
$$ x^2=x+k $$
すなわち
$$ x^2-x-k=0 $$
の解である。
この二次方程式が異なる2実根をもつための条件は、判別式を用いて
$$ (-1)^2-4\cdot 1\cdot (-k)=1+4k>0 $$
より
$$ k>-\frac14 $$
である。
2解は
$$ x=\frac{1\pm \sqrt{1+4k}}{2} $$
であるから、大きい方の解が $2$ 未満である条件は
$$ \frac{1+\sqrt{1+4k}}{2}<2 $$
すなわち
$$ \sqrt{1+4k}<3 $$
より
$$ 1+4k<9 $$
$$ k<2 $$
である。
このとき $\sqrt{1+4k}<3$ であるから、小さい方の解についても
$$ \frac{1-\sqrt{1+4k}}{2}>\frac{1-3}{2}=-1>-2 $$
となり、2解はともに $-2<x<2$ に入る。
したがって、求める条件は
$$ -\frac14<k<2 $$
である。
**(2)**
(1) の条件のもとで、交点の $x$ 座標を $\alpha,\beta$ とすると
$$ \alpha=\frac{1-\sqrt{1+4k}}{2},\qquad \beta=\frac{1+\sqrt{1+4k}}{2} $$
であり、$-2<\alpha<\beta<2$ である。
また
$$ x^2-(x+k)=x^2-x-k=(x-\alpha)(x-\beta) $$
であるから、$x^2-x-k$ は区間 $[-2,\alpha]$ と $[\beta,2]$ で正、$[\alpha,\beta]$ で負である。よって、求める面積の和 $S$ は
$$ S=\int_{-2}^{\alpha}(x^2-x-k),dx+\int_{\alpha}^{\beta}-(x^2-x-k),dx+\int_{\beta}^{2}(x^2-x-k),dx $$
となる。
ここで
$$ x^2-x-k=\left(x-\frac12\right)^2-\left(k+\frac14\right) $$
と平方完成し、
$$ a=\sqrt{k+\frac14}=\frac{\sqrt{4k+1}}{2} $$
とおくと
$$ \alpha=\frac12-a,\qquad \beta=\frac12+a $$
である。
したがって
$$ S=\int_{-2}^{2}(x^2-x-k),dx-2\int_{\alpha}^{\beta}(x^2-x-k),dx $$
と書ける。
まず
$$ \int_{-2}^{2}(x^2-x-k),dx =\left[\frac{x^3}{3}-\frac{x^2}{2}-kx\right]_{-2}^{2} =\frac{16}{3}-4k $$
である。
次に、$u=x-\dfrac12$ とおくと、$x=\alpha$ のとき $u=-a$、$x=\beta$ のとき $u=a$ であり、
$$ \int_{\alpha}^{\beta}(x^2-x-k),dx =\int_{-a}^{a}(u^2-a^2),du $$
となる。これを計算すると
$$ \int_{-a}^{a}(u^2-a^2),du =2\int_{0}^{a}(u^2-a^2),du =2\left[\frac{u^3}{3}-a^2u\right]_{0}^{a} =-\frac{4}{3}a^3 $$
である。
よって
$$ S=\left(\frac{16}{3}-4k\right)-2\left(-\frac{4}{3}a^3\right) =\frac{16}{3}-4k+\frac{8}{3}a^3 $$
となる。さらに
$$ a=\frac{\sqrt{4k+1}}{2} $$
より
$$ \frac{8}{3}a^3 =\frac{8}{3}\cdot \frac{(4k+1)^{3/2}}{8} =\frac{(4k+1)^{3/2}}{3} $$
であるから、
$$ S=\frac{16}{3}-4k+\frac{(4k+1)^{3/2}}{3} $$
を得る。
解説
この問題の要点は、交点の条件を二次方程式の解の条件に言い換えることである。特に (1) では、判別式だけでなく、2解がともに指定区間 $-2<x<2$ に入ることまで確認する必要がある。
また (2) では、面積をそのまま3つに分けて積分してもよいが、
$$ x^2-x-k=\left(x-\frac12\right)^2-\left(k+\frac14\right) $$
と平方完成すると交点が $\dfrac12\pm a$ の形になり、中央部分の積分を対称性で簡単に処理できる。ここが計算を整理するうえで重要な点である。
答え
**(1)**
$$ -\frac14<k<2 $$
**(2)**
$$ S=\frac{16}{3}-4k+\frac{(4k+1)^{3/2}}{3} $$