基礎問題集
数学2 積分法「面積・接線」の問題19 解説
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解説
方針・初手
放物線 $C:y=x^2+\dfrac12$ の接線の傾きは微分により求まる。点 $A$ における接線に垂直な直線 $l$ の傾きが分かれば、まずその方程式を立てられる。
つぎに、$l$ の $x$ 軸との交点の $x$ 座標を求めて条件 $x>4a$ を式に直す。
面積は、放物線と直線 $l$ の上下関係を確認したうえで、$x=a$ から $x=4a$ までの定積分で表す。
解法1
放物線 $C$ は
$$ y=x^2+\frac12 $$
であるから、その導関数は
$$ y'=2x $$
である。
したがって、点 $A\left(a,a^2+\dfrac12\right)$ における接線の傾きは $2a$ である。よって、これに垂直な直線 $l$ の傾きは
$$ -\frac{1}{2a} $$
となる。
(1) 直線 $l$ の方程式
点 $A\left(a,a^2+\dfrac12\right)$ を通り、傾き $-\dfrac{1}{2a}$ の直線であるから、
$$ y-\left(a^2+\frac12\right)=-\frac{1}{2a}(x-a) $$
である。
これを整理すると、
$$ y=a^2+1-\frac{x}{2a} $$
となる。
(2) $a$ の範囲
直線 $l$ の $x$ 軸との交点を求めるため、$y=0$ とおくと、
$$ 0=a^2+1-\frac{x}{2a} $$
より、
$$ x=2a(a^2+1) $$
となる。
問題の条件より、この交点は $x$ 軸の $x>4a$ の部分にあるので、
$$ 2a(a^2+1)>4a $$
が成り立つ。ここで $a>0$ であるから、両辺を $2a$ で割って
$$ a^2+1>2 $$
すなわち
$$ a^2>1 $$
を得る。さらに $a>0$ より、
$$ a>1 $$
である。
(3) 面積
放物線と直線 $l$ の差をとると、
$$ \left(x^2+\frac12\right)-\left(a^2+1-\frac{x}{2a}\right) = x^2+\frac{x}{2a}-a^2-\frac12 $$
である。
$x=a$ のとき両者は点 $A$ で一致するので、この式は $(x-a)$ を因数にもつ。実際、
$$ x^2+\frac{x}{2a}-a^2-\frac12 =(x-a)\left(x+a+\frac{1}{2a}\right) $$
と因数分解できる。
ここで (2) より $a>1$ であり、求める範囲では $x\ge a$ であるから、
$$ (x-a)\left(x+a+\frac{1}{2a}\right)\ge 0 $$
となる。したがって、$x=a$ から $x=4a$ までは放物線が直線 $l$ より上にある。
よって、求める面積 $S$ は
$$ S=\int_a^{4a}\left\{\left(x^2+\frac12\right)-\left(a^2+1-\frac{x}{2a}\right)\right\}\,dx $$
である。
すなわち、
$$ S=\int_a^{4a}\left(x^2+\frac{x}{2a}-a^2-\frac12\right),dx $$
となる。これを計算すると、
$$ \begin{aligned} S &=\left[\frac{x^3}{3}+\frac{x^2}{4a}-\left(a^2+\frac12\right)x\right]_a^{4a} \\ &=\left(\frac{64a^3}{3}+4a-4a^3-2a\right) -\left(\frac{a^3}{3}+\frac{a}{4}-a^3-\frac{a}{2}\right) \\ &=18a^3+\frac{9a}{4}. \end{aligned} $$
したがって、
$$ S=\frac{9a}{4}(8a^2+1) $$
である。
解説
この問題の要点は、法線の傾きを「接線の傾きの負の逆数」としてすぐに出すことである。放物線上の点での接線の傾きは微分で直ちに求まるので、まず直線 $l$ の式を立てるのが自然である。
また、面積では放物線と直線の上下関係を確認する必要がある。交点が $x=a$ のみであること、あるいは差が
$$ (x-a)\left(x+a+\frac{1}{2a}\right) $$
と因数分解できることを見ると、積分区間でどちらが上かが明確になる。
答え
**(1)**
$$ y-\left(a^2+\frac12\right)=-\frac{1}{2a}(x-a) $$
すなわち
$$ y=a^2+1-\frac{x}{2a} $$
**(2)**
$$ a>1 $$
**(3)**
面積は
$$ 18a^3+\frac{9a}{4} $$
すなわち
$$ \frac{9a}{4}(8a^2+1) $$
である。