基礎問題集
数学2 積分法「面積・接線」の問題44 解説
数学2の積分法「面積・接線」にある問題44の基礎問題と解説ページです。問題と保存済み解説を公開し、ログイン後はAI質問と学習履歴も利用できます。
MathGrAIl の基礎問題集にある公開問題ページです。ログイン前でも問題と保存済み解説を確認でき、ログイン後はAI質問と学習履歴の保存を利用できます。
- 基礎問題の問題画像と保存済み解説を公開
- ログイン後にAI質問で復習
- ログイン後に学習履歴を保存
解説
方針・初手
$f(x)=x^4-x^2$ は偶関数であり、まず微分して増減と極値を調べるのが基本である。
そのうえで、$f(x)=k$ は $x^2=t$ とおくと $t$ の2次方程式に帰着できるので、4つの異なる実数解を持つ条件は「$t$ が異なる2つの正の解を持つこと」と言い換えて処理する。
解法1
**(1)**
$f(x)$ を微分すると
$$ f'(x)=4x^3-2x=2x(2x^2-1) $$
であるから、停留点は
$$ x=0,\ \pm \frac{1}{\sqrt{2}} $$
である。
さらに
$$ f''(x)=12x^2-2 $$
より、
$$ f''(0)=-2<0 $$
であるから、$x=0$ で極大値をとる。また、
$$ f''\left(\pm \frac{1}{\sqrt{2}}\right)=12\cdot \frac12-2=4>0 $$
であるから、$x=\pm \dfrac{1}{\sqrt{2}}$ で極小値をとる。
それぞれの値は
$$ f(0)=0 $$
$$ f\left(\pm \frac{1}{\sqrt{2}}\right)=\left(\frac12\right)^2-\frac12=\frac14-\frac12=-\frac14 $$
である。
したがって、極大値は $0$、極小値は $-\dfrac14$ である。
**(2)**
方程式
$$ x^4-x^2=k $$
に対して $t=x^2\ (t\geqq 0)$ とおくと、
$$ t^2-t-k=0 $$
となる。
この方程式が $x$ について異なる4つの実数解を持つためには、$t$ が異なる2つの正の解を持てばよい。実際、正の解を $t_1,t_2$ とすれば、
$$ x=\pm \sqrt{t_1},\ \pm \sqrt{t_2} $$
の4つが異なる実数解になるからである。
$t^2-t-k=0$ が異なる2つの正の解を持つ条件を求める。
判別式が正であることより
$$ 1+4k>0 $$
すなわち
$$ k>-\frac14 $$
である。
また、2解の積は
$$ t_1t_2=-k $$
であるから、両方正であるためには
$$ -k>0 $$
すなわち
$$ k<0 $$
が必要である。
このとき解の和は
$$ t_1+t_2=1>0 $$
なので、積が正で和が正であることから2解はともに正である。
よって求める範囲は
$$ -\frac14<k<0 $$
である。
**(3)**
(2) の条件のもとで、正の解を $\alpha,\beta\ (\alpha<\beta)$ とする。すると $\alpha^2,\beta^2$ は
$$ t^2-t-k=0 $$
の2解である。
したがって、解と係数の関係より
$$ \alpha^2+\beta^2=1,\qquad \alpha^2\beta^2=-k $$
が成り立つ。
ここで $\beta=2\alpha$ だから
$$ \alpha^2+\beta^2=\alpha^2+4\alpha^2=5\alpha^2=1 $$
より
$$ \alpha^2=\frac15,\qquad \beta^2=\frac45 $$
となる。
よって
$$ -k=\alpha^2\beta^2=\frac15\cdot \frac45=\frac{4}{25} $$
であるから、
$$ k=-\frac{4}{25} $$
である。
**(4)**
(3) のとき
$$ \alpha=\frac{1}{\sqrt{5}},\qquad \beta=\frac{2}{\sqrt{5}},\qquad k=-\frac{4}{25} $$
である。
求める面積を $S$ とする。区間 $\alpha\leqq x\leqq \beta$ では、$x=\dfrac{1}{\sqrt{2}}$ で $f(x)$ が最小となり、
$$ f\left(\frac{1}{\sqrt{2}}\right)=-\frac14<-\frac{4}{25}=k $$
であるから、この区間では直線 $y=k$ が曲線 $y=f(x)$ の上側にある。
したがって
$$ S=\int_{\alpha}^{\beta}{k-f(x)},dx $$
である。よって
$$ S=\int_{1/\sqrt{5}}^{2/\sqrt{5}}\left(-\frac{4}{25}-(x^4-x^2)\right),dx =\int_{1/\sqrt{5}}^{2/\sqrt{5}}\left(x^2-x^4-\frac{4}{25}\right),dx $$
となる。
これを積分すると
$$ S=\left[\frac{x^3}{3}-\frac{x^5}{5}-\frac{4x}{25}\right]_{1/\sqrt{5}}^{2/\sqrt{5}} $$
である。
各値を代入すると、
$$ \frac{\left(\frac{2}{\sqrt{5}}\right)^3}{3}-\frac{\left(\frac{2}{\sqrt{5}}\right)^5}{5}-\frac{4}{25}\cdot \frac{2}{\sqrt{5}} =\frac{8}{15\sqrt{5}}-\frac{32}{125\sqrt{5}}-\frac{8}{25\sqrt{5}} =\frac{16}{75\sqrt{5}} $$
$$ \frac{\left(\frac{1}{\sqrt{5}}\right)^3}{3}-\frac{\left(\frac{1}{\sqrt{5}}\right)^5}{5}-\frac{4}{25}\cdot \frac{1}{\sqrt{5}} =\frac{1}{15\sqrt{5}}-\frac{1}{125\sqrt{5}}-\frac{4}{25\sqrt{5}} =-\frac{2}{75\sqrt{5}} $$
であるから、
$$ S=\frac{16}{75\sqrt{5}}-\left(-\frac{2}{75\sqrt{5}}\right) =\frac{18}{75\sqrt{5}} =\frac{6}{25\sqrt{5}} $$
となりそうに見えるが、これは計算が合わないので整理し直す。
直接まとめて計算すると
$$ S=\left[\frac{x^3}{3}-\frac{x^5}{5}-\frac{4x}{25}\right]_{1/\sqrt{5}}^{2/\sqrt{5}} $$
$$ =\frac{1}{\sqrt{5}}\left[\frac{u^3}{15}-\frac{u^5}{125}-\frac{4u}{25}\right]_{u=1}^{2} $$
であり、
$$ S=\frac{1}{\sqrt{5}}\left\{\left(\frac{8}{15}-\frac{32}{125}-\frac{8}{25}\right)-\left(\frac{1}{15}-\frac{1}{125}-\frac{4}{25}\right)\right\} $$
$$ =\frac{1}{\sqrt{5}}\left(\frac{16}{75}-\left(-\frac{2}{25}\right)\right) =\frac{1}{\sqrt{5}}\cdot \frac{22}{75} =\frac{22}{75\sqrt{5}} $$
とも見えるが、これも係数処理にずれがある。そこで $x=\dfrac{u}{\sqrt{5}}$ と置いて最初から整理する。
$$ S=\int_{1/\sqrt{5}}^{2/\sqrt{5}}\left(x^2-x^4-\frac{4}{25}\right),dx $$
ここで $x=\dfrac{u}{\sqrt{5}}$ とおくと $dx=\dfrac{du}{\sqrt{5}}$ であり、$u$ は $1$ から $2$ まで動く。したがって
$$ S=\frac{1}{25\sqrt{5}}\int_1^2(-u^4+5u^2-4),du $$
となる。
よって
$$ S=\frac{1}{25\sqrt{5}}\left[-\frac{u^5}{5}+\frac{5u^3}{3}-4u\right]_1^2 $$
である。
ここで
$$ \left(-\frac{2^5}{5}+\frac{5\cdot 2^3}{3}-8\right)-\left(-\frac15+\frac53-4\right) =-\frac{32}{5}+\frac{40}{3}-8+\frac15-\frac53+4 =\frac{22}{15} $$
だから、
$$ S=\frac{1}{25\sqrt{5}}\cdot \frac{22}{15} =\frac{22}{375\sqrt{5}} =\frac{22\sqrt{5}}{1875} $$
である。
解説
この問題の要点は、$x^4-x^2=k$ をそのまま4次方程式として扱わず、$t=x^2$ とおいて2次方程式に落とすことである。
(2) では「4つの異なる実数解」を、$t$ が「異なる2つの正の解を持つ」という条件に正確に言い換えることが重要である。
また (3) では、$\alpha,\beta$ 自体ではなく $\alpha^2,\beta^2$ が2次方程式の解であることに注意すれば、解と係数の関係をそのまま使える。
(4) は面積計算であるが、どちらが上側のグラフかを確認してから積分する必要がある。この確認を省くと符号を誤りやすい。
答え
**(1)**
極大値は $0$($x=0$)、極小値は $-\dfrac14$($x=\pm \dfrac{1}{\sqrt{2}}$)である。
**(2)**
$$ -\frac14<k<0 $$
**(3)**
$$ k=-\frac{4}{25} $$
**(4)**
面積は
$$ \frac{22}{375\sqrt{5}}=\frac{22\sqrt{5}}{1875} $$
である。