基礎問題集
数学2 積分法「面積・接線」の問題45 解説
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解説
方針・初手
放物線 $C:y=x^2$ の $x=t$ における接線は
$$ y=2tx-t^2 $$
である。これが点 $P(p,q)$ を通る条件を立てると、接点の $x$ 座標が満たす二次方程式が得られる。そこで、その2解を用いて $Q,R$ の座標を表し、面積を積分で求める。
このとき、放物線と接線の差が平方の形になり、計算が非常に簡潔になることが重要である。
解法1
$C:y=x^2$ 上の点 $(t,t^2)$ における接線は
$$ y=2tx-t^2 $$
である。
この接線が $P(p,q)$ を通るための条件は
$$ q=2tp-t^2 $$
すなわち
$$ t^2-2pt+q=0 $$
である。
$q<p^2$ より、この二次方程式は相異なる2実根をもつ。その2根を $\alpha,\beta$ とすると、
$$ \alpha+\beta=2p,\qquad \alpha\beta=q $$
であり、
$$ \alpha=p-\sqrt{p^2-q},\qquad \beta=p+\sqrt{p^2-q} $$
と書ける。したがって、$Q,R$ はそれぞれ $x=\alpha,\beta$ に対応する点である。
(1) $C$ と2本の接線で囲まれた部分の面積
$x=\alpha$ における接線を $l_\alpha$, $x=\beta$ における接線を $l_\beta$ とする。
それぞれ
$$ l_\alpha:y=2\alpha x-\alpha^2,\qquad l_\beta:y=2\beta x-\beta^2 $$
である。
また、2本の接線はいずれも $P(p,q)$ を通るので、その交点は $P$ であり、$p=\dfrac{\alpha+\beta}{2}$ である。したがって、求める面積 $S_1$ は
$$ S_1=\int_{\alpha}^{p}{x^2-(2\alpha x-\alpha^2)},dx+\int_{p}^{\beta}{x^2-(2\beta x-\beta^2)},dx $$
となる。
ここで
$$ x^2-(2\alpha x-\alpha^2)=(x-\alpha)^2,\qquad x^2-(2\beta x-\beta^2)=(x-\beta)^2 $$
であるから、
$$ \begin{aligned} S_1 &=\int_{\alpha}^{p}(x-\alpha)^2,dx+\int_{p}^{\beta}(x-\beta)^2,dx \\ &=\frac{(p-\alpha)^3}{3}+\frac{(\beta-p)^3}{3} \end{aligned} $$
となる。
ところが
$$ p-\alpha=\beta-p=\sqrt{p^2-q} $$
であるから、
$$ S_1=\frac{2}{3}(p^2-q)^{3/2} $$
を得る。
(2) $\dfrac{S_2}{S_1}$ の値
次に、直線 $QR$ の方程式を求める。
$Q(\alpha,\alpha^2),R(\beta,\beta^2)$ を通る直線の傾きは
$$ \frac{\beta^2-\alpha^2}{\beta-\alpha}=\alpha+\beta=2p $$
である。また、切片は $-\alpha\beta=-q$ であるから、
$$ QR:\ y=2px-q $$
である。
したがって、$QR$ と $C$ で囲まれた部分の面積 $S_2$ は
$$ S_2=\int_{\alpha}^{\beta}{(2px-q)-x^2},dx $$
である。
ここで $\alpha,\beta$ は $x^2-2px+q=0$ の2解であるから、
$$ 2px-q-x^2=-(x^2-2px+q) $$
であり、
$$ x^2-2px+q=(x-p)^2-(p^2-q) $$
より
$$ 2px-q-x^2=(p^2-q)-(x-p)^2 $$
となる。
$d=\sqrt{p^2-q}$ とおくと、$\alpha=p-d,\ \beta=p+d$ なので、
$$ \begin{aligned} S_2 &=\int_{p-d}^{p+d}{d^2-(x-p)^2},dx \\ &=\int_{-d}^{d}(d^2-u^2),du \\ &=\left[d^2u-\frac{u^3}{3}\right]_{-d}^{d} \\ &=\frac{4}{3}d^3 \end{aligned} $$
となる。すなわち、
$$ S_2=\frac{4}{3}(p^2-q)^{3/2} $$
である。
よって、
$$ \frac{S_2}{S_1} =\frac{\frac{4}{3}(p^2-q)^{3/2}}{\frac{2}{3}(p^2-q)^{3/2}} =2 $$
である。
解説
この問題の要点は、接点の $x$ 座標を文字 $t$ で置いて接線
$$ y=2tx-t^2 $$
を使うことである。点 $P(p,q)$ を通る条件から、接点の $x$ 座標が二次方程式
$$ t^2-2pt+q=0 $$
の2解になることが分かる。
その後は、接線と放物線の差が $(x-\alpha)^2,\ (x-\beta)^2$ となるため、面積計算が一気に整理される。さらに、弦 $QR$ の方程式も解と係数の関係を使えばすぐに
$$ y=2px-q $$
と求まる。接線と弦のどちらも、$x$ 座標に注目して整理するのが典型である。
答え
**(1)**
$C$ と2本の接線で囲まれた部分の面積は
$$ \frac{2}{3}(p^2-q)^{3/2} $$
である。
**(2)**
$$ \frac{S_2}{S_1}=2 $$