基礎問題集
数学2 積分法「面積・接線」の問題46 解説
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解説
方針・初手
固定した $p$ に対し,
$$ a=p^2+2p $$
とおくと,
$$ g(x)=|x-a| $$
である。したがって,$0\le x\le 1$ における $g(x)$ の最小値 $q$ は,実数 $a$ と区間 $[0,1]$ との距離に等しい。
よってまず $a=p^2+2p$ が $0$ と $1$ のどの位置にあるかで場合分けすれば,$q=f(p)$ の形が求まる。
解法1
$p^2+2p=(p+1)^2-1$ であるから,
$$ q= \begin{cases} -a & (a<0),\\ 0 & (0\le a\le 1),\\ a-1 & (a>1) \end{cases} \qquad (a=p^2+2p) $$
となる。
まず,各条件を $p$ の範囲に直す。
(i) $a<0$ のとき
$$ p^2+2p<0 $$
より,
$$ p(p+2)<0 $$
であるから,
$$ -2<p<0 $$
である。このとき
$$ q=-(p^2+2p)=-p^2-2p=1-(p+1)^2 $$
となる。
(ii) $0\le a\le 1$ のとき
まず
$$ p^2+2p\ge 0 $$
より,
$$ p\le -2 \quad \text{または} \quad p\ge 0 $$
である。
また
$$ p^2+2p\le 1 $$
より,
$$ p^2+2p-1\le 0 $$
すなわち
$$ -1-\sqrt2\le p\le -1+\sqrt2 $$
である。
したがって両者の共通範囲は
$$ -1-\sqrt2\le p\le -2,\qquad 0\le p\le -1+\sqrt2 $$
である。このとき
$$ q=0 $$
となる。
(iii) $a>1$ のとき
$$ p^2+2p>1 $$
より,
$$ p^2+2p-1>0 $$
すなわち
$$ p<-1-\sqrt2 \quad \text{または} \quad p>-1+\sqrt2 $$
である。このとき
$$ q=p^2+2p-1=(p+1)^2-2 $$
となる。
以上より,
$$ f(p)= \begin{cases} p^2+2p-1 & \left(p<-1-\sqrt2 \ \text{または}\ p>-1+\sqrt2\right),\\ 0 & \left(-1-\sqrt2\le p\le -2 \ \text{または}\ 0\le p\le -1+\sqrt2\right),\\ -p^2-2p & (-2\le p\le 0) \end{cases} $$
である。
したがって $q=f(p)$ のグラフは,$pq$ 平面上で次の 5 つをつないだものになる。
- $p<-1-\sqrt2$ および $p>-1+\sqrt2$ では,上に開く放物線 $q=(p+1)^2-2$
- $-1-\sqrt2\le p\le -2$ および $0\le p\le -1+\sqrt2$ では,$p$ 軸上の線分 $q=0$
- $-2\le p\le 0$ では,下に開く放物線 $q=1-(p+1)^2$
特に,主要な点は
$$ (-1,1),\quad (-2,0),\quad (0,0),\quad (-1-\sqrt2,0),\quad (-1+\sqrt2,0) $$
であり,軸は $p=-1$ である。
つぎに (2) を求める。
$q=2$ との交点は,$q=0$ や $q=1-(p+1)^2$ では生じないので,
$$ (p+1)^2-2=2 $$
を解けばよい。よって
$$ (p+1)^2=4 $$
より,
$$ p=-3,\ 1 $$
である。
したがって求める面積 $S$ は,$p=-3$ から $p=1$ までの間で $q=2$ と $q=f(p)$ の差を積分すればよい。
ここで軸 $p=-1$ に関して対称であるから,$u=p+1$ とおくと,
$$ u\in[-2,2] $$
となり,左右対称性を用いて
$$ S=2\left\{\int_0^1 \bigl(2-(1-u^2)\bigr),du+\int_1^{\sqrt2} 2,du+\int_{\sqrt2}^2 \bigl(2-(u^2-2)\bigr),du\right\} $$
となる。すなわち
$$ S=2\left\{\int_0^1 (1+u^2),du+\int_1^{\sqrt2} 2,du+\int_{\sqrt2}^2 (4-u^2),du\right\}. $$
各積分を計算すると,
$$ \int_0^1 (1+u^2),du =\left[u+\frac{u^3}{3}\right]_0^1 =\frac{4}{3}, $$
$$ \int_1^{\sqrt2} 2,du =2(\sqrt2-1), $$
$$ \int_{\sqrt2}^2 (4-u^2),du =\left[4u-\frac{u^3}{3}\right]_{\sqrt2}^2 =\frac{16}{3}-\frac{10\sqrt2}{3}. $$
したがって
$$ S =2\left(\frac{4}{3}+2(\sqrt2-1)+\frac{16}{3}-\frac{10\sqrt2}{3}\right) =2\left(\frac{14-4\sqrt2}{3}\right) =\frac{28-8\sqrt2}{3}. $$
解説
この問題の本質は,$q$ を「$p^2+2p$ と区間 $[0,1]$ の距離」と見抜くことである。これにより,$x$ について最小値を直接計算する必要がなくなる。
また,$p^2+2p=(p+1)^2-1$ であるから,グラフ全体が直線 $p=-1$ に関して対称になる。この対称性を使うと,面積計算がかなり簡潔になる。
答え
**(1)**
$$ f(p)= \begin{cases} p^2+2p-1 & \left(p<-1-\sqrt2 \ \text{または}\ p>-1+\sqrt2\right),\\ 0 & \left(-1-\sqrt2\le p\le -2 \ \text{または}\ 0\le p\le -1+\sqrt2\right),\\ -p^2-2p & (-2\le p\le 0) \end{cases} $$
である。したがって,$q=(p+1)^2-2$ の外側部分,$q=0$ の 2 本の線分,$q=1-(p+1)^2$ の中央部分をつないだグラフである。
**(2)**
$$ \frac{28-8\sqrt2}{3} $$
である。