基礎問題集
数学2 積分法「面積・接線」の問題47 解説
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解説
方針・初手
2つの放物線の交点は、連立して得られる2次方程式の実数解として求まる。したがって、まず交点の $x$ 座標を与える方程式を作り、判別式から $a$ の範囲を調べる。
面積は、上側の放物線と下側の放物線の差を交点間で積分すればよい。差を平方完成すると、計算が大きく簡単になる。
解法1
2つの放物線を
$$ y_1=\frac12x^2-3a,\qquad y_2=-\frac12x^2+2ax-a^3-a^2 $$
とおく。
交点では $y_1=y_2$ であるから、
$$ \frac12x^2-3a=-\frac12x^2+2ax-a^3-a^2 $$
より
$$ x^2-2ax+a^3+a^2-3a=0 $$
を得る。
この2次方程式が異なる2実根をもつことが条件であるから、判別式 $D$ について
$$ D=(-2a)^2-4(a^3+a^2-3a) $$
$$ =4a^2-4a^3-4a^2+12a $$
$$ =4a(3-a^2) $$
となる。$a>0$ より、異なる2点で交わるための条件は
$$ 4a(3-a^2)>0 $$
すなわち
$$ 0<a<\sqrt3 $$
である。
次に、2曲線の差をとると
$$ y_2-y_1=-x^2+2ax-a^3-a^2+3a $$
であり、これを平方完成すると
$$ y_2-y_1=-(x-a)^2+(3a-a^3) $$
$$ =-(x-a)^2+a(3-a^2) $$
となる。
ここで
$$ r=\sqrt{a(3-a^2)} $$
とおくと、交点の $x$ 座標は
$$ x=a-r,\qquad x=a+r $$
である。したがって、囲まれた部分の面積 $S(a)$ は
$$ S(a)=\int_{a-r}^{a+r}\bigl(r^2-(x-a)^2\bigr),dx $$
となる。$t=x-a$ とおけば、
$$ S(a)=\int_{-r}^{r}(r^2-t^2),dt $$
$$ =2\int_0^r(r^2-t^2),dt $$
$$ =2\left[r^2t-\frac13t^3\right]_0^r $$
$$ =2\left(r^3-\frac13r^3\right) =\frac43r^3 $$
である。ゆえに
$$ S(a)=\frac43\bigl(a(3-a^2)\bigr)^{3/2} $$
を得る。
最後に $S(a)$ の最大値を求める。$\dfrac43$ は定数であり、また $x^{3/2}$ は $x>0$ で単調増加であるから、
$$ a(3-a^2)=3a-a^3 $$
を最大にすればよい。
$$ \frac{d}{da}(3a-a^3)=3-3a^2=3(1-a^2) $$
より、極値は $a=1$ で生じる。さらに
$$ 0<a<\sqrt3 $$
において、$a<1$ で増加、$a>1$ で減少するから、$a=1$ で最大となる。
このとき
$$ a(3-a^2)=1\cdot(3-1)=2 $$
であるから、
$$ S(1)=\frac43\cdot2^{3/2} =\frac{8\sqrt2}{3} $$
となる。
解説
この問題の要点は、2曲線の差をそのまま積分するのではなく、
$$ y_2-y_1=-(x-a)^2+a(3-a^2) $$
と平方完成することである。これにより、交点が $x=a\pm\sqrt{a(3-a^2)}$ とすぐ分かり、面積も左右対称な形の積分に直せる。
また、最大値の問題では、面積そのものを微分するよりも、まず中の
$$ a(3-a^2) $$
を最大化する方が見通しがよい。
答え
**(1)**
$a$ の範囲は
$$ 0<a<\sqrt3 $$
である。
**(2)**
$$ S(a)=\frac43\bigl(a(3-a^2)\bigr)^{3/2} $$
である。
**(3)**
$S(a)$ は $a=1$ のとき最大となり、その最大値は
$$ \frac{8\sqrt2}{3} $$
である。