基礎問題集
数学2 積分法「面積・接線」の問題54 解説
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解説
方針・初手
$x=1$ で極値 $13$ をとるという条件から、まず
$$ f(1)=13,\qquad f'(1)=0 $$
を用いて $a,b$ を決める。
その後、$f'(x)$ を因数分解して極値を調べる。
また、直線 $l$ が曲線 $y=f(x)$ に異なる $2$ 点で接するなら、$f(x)-l$ はその $2$ 点を重解にもつので、四次式を
$$ (x-p)^2(x-q)^2 $$
の形で表して係数比較を行えばよい。
解法1
まず
$$ f(x)=x^4+ax^2+bx+12 $$
であるから、
$$ f(1)=1+a+b+12=13 $$
より
$$ a+b=0 $$
を得る。
さらに
$$ f'(x)=4x^3+2ax+b $$
であり、$x=1$ で極値をとるから
$$ f'(1)=4+2a+b=0 $$
である。これと $a+b=0$ を連立すると
$$ a=-4,\qquad b=4 $$
となる。
したがって
$$ f(x)=x^4-4x^2+4x+12 $$
である。
(1) 極値の位置と値
$f'(x)$ を求めると
$$ f'(x)=4x^3-8x+4=4(x^3-2x+1) $$
である。ここで
$$ x^3-2x+1=(x-1)(x^2+x-1) $$
より
$$ f'(x)=4(x-1)(x^2+x-1) $$
となる。
よって $f'(x)=0$ の解は
$$ x=1,\qquad x=\frac{-1-\sqrt5}{2},\qquad x=\frac{-1+\sqrt5}{2} $$
である。
このうち
$$ \frac{-1-\sqrt5}{2}<\frac{-1+\sqrt5}{2}<1 $$
であり、$f'(x)$ の符号変化を見ると、
- $x=\dfrac{-1-\sqrt5}{2}$ で極小
- $x=\dfrac{-1+\sqrt5}{2}$ で極大
- $x=1$ で極小
となる。
次に、それぞれの極値を求める。
$x^2+x-1=0$ を満たす $x$ については
$$ x^2=1-x $$
であるから、
$$ x^3=x(1-x)=x-x^2=x-(1-x)=2x-1 $$
さらに
$$ x^4=(x^2)^2=(1-x)^2=1-2x+x^2=1-2x+(1-x)=2-3x $$
となる。したがって
$$ f(x)=x^4-4x^2+4x+12=(2-3x)-4(1-x)+4x+12=10+5x $$
である。
よって
$$ f\left(\frac{-1-\sqrt5}{2}\right)=10+5\cdot \frac{-1-\sqrt5}{2} =\frac{15-5\sqrt5}{2} $$
$$ f\left(\frac{-1+\sqrt5}{2}\right)=10+5\cdot \frac{-1+\sqrt5}{2} =\frac{15+5\sqrt5}{2} $$
となる。
したがって、$x=1$ 以外では
$$ x=\frac{-1-\sqrt5}{2}\ \text{で極小値}\ \frac{15-5\sqrt5}{2}, \qquad x=\frac{-1+\sqrt5}{2}\ \text{で極大値}\ \frac{15+5\sqrt5}{2} $$
をとる。
(2) 異なる $2$ 点で接する直線
直線 $l$ を
$$ y=mx+n $$
とする。
この直線が曲線 $y=f(x)$ に異なる $2$ 点 $x=p,q$ で接するなら、
$$ f(x)-(mx+n) $$
は $x=p,q$ を重解にもつ。しかも先頭係数は $1$ なので、
$$ f(x)-(mx+n)=(x-p)^2(x-q)^2 $$
と書ける。
左辺を展開すると
$$ f(x)-(mx+n)=x^4-4x^2+(4-m)x+(12-n) $$
であり、右辺は
$$ (x-p)^2(x-q)^2=\left(x^2-(p+q)x+pq\right)^2 $$
である。
左辺には $x^3$ の項がないので、右辺の $x^3$ の係数も $0$ でなければならない。よって
$$ p+q=0 $$
である。
したがって $q=-p$ とおけて、
$$ (x-p)^2(x+ p)^2=(x^2-p^2)^2=x^4-2p^2x^2+p^4 $$
となる。
これを
$$ x^4-4x^2+(4-m)x+(12-n) $$
と係数比較すると、
$$ -2p^2=-4,\qquad 4-m=0,\qquad p^4=12-n $$
より
$$ p^2=2,\qquad m=4,\qquad n=8 $$
を得る。
したがって
$$ l:\ y=4x+8 $$
であり、接点の $x$ 座標は
$$ x=\pm \sqrt2 $$
である。
次に面積を求める。
$$ f(x)-(4x+8)=x^4-4x^2+4=(x^2-2)^2 $$
であるから、囲まれた部分の面積 $S$ は
$$ S=\int_{-\sqrt2}^{\sqrt2}\left\{f(x)-(4x+8)\right\},dx =\int_{-\sqrt2}^{\sqrt2}(x^2-2)^2,dx $$
である。
偶関数なので
$$ S=2\int_0^{\sqrt2}(x^4-4x^2+4),dx $$
$$ =2\left[\frac{x^5}{5}-\frac{4x^3}{3}+4x\right]_0^{\sqrt2} $$
$$ =2\left(\frac{4\sqrt2}{5}-\frac{8\sqrt2}{3}+4\sqrt2\right) =2\cdot \frac{32\sqrt2}{15} =\frac{64\sqrt2}{15} $$
となる。
解説
この問題の要点は、極値条件を
$$ f(1)=13,\qquad f'(1)=0 $$
の $2$ 本に分けて処理することである。
また、**異なる $2$ 点で接する直線**という条件は、単に共有点が $2$ つあるという意味ではなく、各接点で重解になることを意味する。したがって
$$ f(x)-(\text{直線})=(x-p)^2(x-q)^2 $$
と置くのが本筋である。ここで四次式に三次の項がないことから $p+q=0$ が出るのが決定打である。
答え
**(1)**
$$ a=-4,\qquad b=4 $$
$$ x=\frac{-1-\sqrt5}{2}\ \text{で極小値}\ \frac{15-5\sqrt5}{2} $$
$$ x=\frac{-1+\sqrt5}{2}\ \text{で極大値}\ \frac{15+5\sqrt5}{2} $$
**(2)**
$$ l:\ y=4x+8 $$
接点の $x$ 座標は
$$ -\sqrt2,\ \sqrt2 $$
囲まれた部分の面積は
$$ \frac{64\sqrt2}{15} $$