基礎問題集
数学2 積分法「面積・接線」の問題67 解説
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解説
方針・初手
まず
$$ f(x)=x^3-5x^2+6x+1=x(x-2)(x-3)+1 $$
と因数分解して符号を調べる。$x\geqq 0$ では、区間 $[0,2]$, $[2,3]$, $[3,\infty)$ で符号の様子が変わるので、そこで場合分けするのが自然である。
次に (2) では、(1) により $a\geqq 1$ のとき区間 $[a,a+1]$ で常に $f(x)>0$ だから、面積はそのまま積分で表せる。さらに
$$ S(a)=\int_a^{a+1} f(x),dx $$
を微分すると
$$ S'(a)=f(a+1)-f(a) $$
となるので、これで増減を調べればよい。
解法1
**(1)**
$f(x)$ を
$$ f(x)=x(x-2)(x-3)+1 $$
と書く。
$x\geqq 0$ を次の3つの場合に分ける。
**(i)**
$0\leqq x\leqq 2$ のとき
$x\geqq 0,\ x-2\leqq 0,\ x-3\leqq 0$ であるから、
$$ x(x-2)(x-3)\geqq 0 $$
となる。よって
$$ f(x)=x(x-2)(x-3)+1\geqq 1>0 $$
である。
**(ii)**
$2\leqq x\leqq 3$ のとき
$t=x-2$ とおくと $0\leqq t\leqq 1$ であり、
$$ x=t+2,\quad x-2=t,\quad x-3=t-1 $$
だから、
$$ f(x)=(t+2)t(t-1)+1=1-t(1-t)(t+2) $$
となる。
ここで $0\leqq t\leqq 1$ より
$$ t(1-t)\leqq \frac14,\qquad t+2\leqq 3 $$
であるから、
$$ t(1-t)(t+2)\leqq \frac14\cdot 3=\frac34 $$
したがって
$$ f(x)=1-t(1-t)(t+2)\geqq 1-\frac34=\frac14>0 $$
である。
**(iii)**
$x\geqq 3$ のとき
$x,\ x-2,\ x-3$ はいずれも $0$ 以上であるから、
$$ x(x-2)(x-3)\geqq 0 $$
したがって
$$ f(x)=x(x-2)(x-3)+1\geqq 1>0 $$
である。
以上より、すべての $x\geqq 0$ に対して
$$ f(x)>0 $$
が成り立つ。
**(2)**
(1) より $a\geqq 1$ のとき区間 $[a,a+1]$ では常に $f(x)>0$ である。よって、求める面積は
$$ S(a)=\int_a^{a+1} f(x),dx $$
である。
これを $a$ で微分すると、
$$ S'(a)=f(a+1)-f(a) $$
である。そこで $f(a+1)-f(a)$ を計算する。
$$ \begin{aligned} f(a+1) &=(a+1)^3-5(a+1)^2+6(a+1)+1 \\ &=a^3-2a^2-a+3 \end{aligned} $$
また、
$$ f(a)=a^3-5a^2+6a+1 $$
だから、
$$ \begin{aligned} S'(a) &=f(a+1)-f(a) \\ &=(a^3-2a^2-a+3)-(a^3-5a^2+6a+1) \\ &=3a^2-7a+2 \\ &=(a-2)(3a-1) \end{aligned} $$
となる。
ここで $a\geqq 1$ なので $3a-1>0$ である。したがって $S'(a)$ の符号は $a-2$ の符号と一致する。よって
- $1\leqq a<2$ で $S'(a)<0$
- $a>2$ で $S'(a)>0$
となるから、$S(a)$ は $a=2$ で最小となる。
最小値は
$$ S(2)=\int_2^3 (x^3-5x^2+6x+1),dx $$
である。原始関数を
$$ F(x)=\frac{x^4}{4}-\frac{5x^3}{3}+3x^2+x $$
とすると、
$$ \begin{aligned} S(2) &=F(3)-F(2) \\ &=\left(\frac{81}{4}-45+27+3\right)-\left(4-\frac{40}{3}+12+2\right) \\ &=\frac{21}{4}-\frac{14}{3} \\ &=\frac{7}{12} \end{aligned} $$
である。
したがって、$S(a)$ の最小値は $\dfrac{7}{12}$ であり、そのとき $a=2$ である。
解説
(1) の要点は、3次式をそのまま扱わず
$$ f(x)=x(x-2)(x-3)+1 $$
と因数分解して、$2$ と $3$ を境に符号を調べることである。特に $2\leqq x\leqq 3$ では、そのままでは符号が見えにくいので、$t=x-2$ とおいて $0\leqq t\leqq 1$ の範囲に直すと見通しがよくなる。
(2) では、面積を直接積分したあとに式を展開して最小値を求めてもよいが、
$$ S'(a)=f(a+1)-f(a) $$
を使うと計算がかなり簡潔になる。区間の長さが一定の積分では、この処理が典型的である。
答え
**(1)**
すべての $x\geqq 0$ に対して
$$ f(x)>0 $$
が成り立つ。
**(2)**
$S(a)$ は $a=2$ のとき最小となり、その最小値は
$$ \frac{7}{12} $$
である。