基礎問題集
数学2 積分法「面積・接線」の問題77 解説
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解説
方針・初手
$x=1$ で極小値 $13$ をとるので、まず
$$ f(1)=13,\qquad f'(1)=0 $$
を用いて $a,b$ を定める。
その後、具体的な $f(x)$ を得て導関数を因数分解すれば、増減と極値の位置が分かる。
また、同一直線が $x=p$ と $x=-p$ の 2 点で接するという条件は、接線の傾きが両点で一致することから処理できる。最後の面積は、直線 $\ell$ との差をとると簡単な形に整理できる。
解法1
**(1)**
$a,b$ を求める。
$$ f(x)=x^4+ax^2+bx+12 $$
より、
$$ f(1)=1+a+b+12=13 $$
であるから、
$$ a+b=0 $$
を得る。
次に、
$$ f'(x)=4x^3+2ax+b $$
である。$x=1$ で極小となるので、
$$ f'(1)=4+2a+b=0 $$
が成り立つ。
ここで $b=-a$ を代入すると、
$$ 4+2a-a=0 $$
すなわち
$$ a=-4,\qquad b=4 $$
となる。
したがって、
$$ f(x)=x^4-4x^2+4x+12 $$
である。
**(2)**
$f(x)$ の増減を調べ、極大値をとるときの $x$ の値を求める。
まず導関数を因数分解する。
$$ f'(x)=4x^3-8x+4=4(x^3-2x+1)=4(x-1)(x^2+x-1) $$
よって $f'(x)=0$ の解は
$$ x=1,\qquad x=\frac{-1-\sqrt5}{2},\qquad x=\frac{-1+\sqrt5}{2} $$
である。
これらを小さい順に並べると、
$$ \frac{-1-\sqrt5}{2}<\frac{-1+\sqrt5}{2}<1 $$
である。$f'(x)$ は 3 次式で最高次の係数が正なので、符号は左から順に
$$ -,\ +,\ -,\ + $$
と変化する。
したがって、$f(x)$ は
$$ \left(-\infty,\frac{-1-\sqrt5}{2}\right),\ \left(\frac{-1+\sqrt5}{2},1\right) $$
で減少し、
$$ \left(\frac{-1-\sqrt5}{2},\frac{-1+\sqrt5}{2}\right),\ (1,\infty) $$
で増加する。
よって、$f(x)$ が極大値をとるのは
$$ x=\frac{-1+\sqrt5}{2} $$
のときである。
(3) 曲線 $y=f(x)$ と直線 $\ell$ が異なる 2 点 $(p,f(p))$, $(-p,f(-p))$ で接しているとする。このとき、$p$ の値および直線 $\ell$ の方程式を求める。
直線 $\ell$ を
$$ y=mx+n $$
とおく。
$x=p$ と $x=-p$ で接するので、接線の傾きはそれぞれ等しく、
$$ f'(p)=m,\qquad f'(-p)=m $$
である。したがって
$$ f'(p)=f'(-p) $$
が成り立つ。
ここで
$$ f'(x)=4x^3-8x+4 $$
より、
$$ 4p^3-8p+4=-4p^3+8p+4 $$
となるから、
$$ 8p^3-16p=0 $$
すなわち
$$ 8p(p^2-2)=0 $$
を得る。$p>0$ より
$$ p=\sqrt2 $$
である。
次に傾き $m$ は
$$ m=f'(\sqrt2)=4(\sqrt2)^3-8\sqrt2+4=8\sqrt2-8\sqrt2+4=4 $$
である。
さらに、$\ell$ は点 $(\sqrt2,f(\sqrt2))$ を通るので、
$$ n=f(\sqrt2)-4\sqrt2 $$
である。ここで
$$ f(\sqrt2)=(\sqrt2)^4-4(\sqrt2)^2+4\sqrt2+12=4-8+4\sqrt2+12=8+4\sqrt2 $$
より、
$$ n=(8+4\sqrt2)-4\sqrt2=8 $$
となる。
よって、
$$ \ell:\ y=4x+8 $$
である。
(4) 曲線 $y=f(x)$ と直線 $\ell$ で囲まれた図形の面積を求める。
(3) より $\ell:y=4x+8$ であるから、
$$ f(x)-\ell=x^4-4x^2+4x+12-(4x+8)=x^4-4x^2+4=(x^2-2)^2 $$
となる。
したがって、$x=\pm\sqrt2$ で両者は接し、その間では曲線が直線の上側にある。よって求める面積 $S$ は
$$ S=\int_{-\sqrt2}^{\sqrt2} (x^2-2)^2,dx $$
である。
被積分関数は偶関数なので、
$$ S=2\int_0^{\sqrt2}(x^4-4x^2+4),dx $$
となる。これを積分して
$$ S=2\left[\frac{x^5}{5}-\frac{4x^3}{3}+4x\right]_0^{\sqrt2} $$
である。
ここで
$$ (\sqrt2)^3=2\sqrt2,\qquad (\sqrt2)^5=4\sqrt2 $$
より、
$$ S=2\left(\frac{4\sqrt2}{5}-\frac{8\sqrt2}{3}+4\sqrt2\right) $$
となる。通分すると、
$$ \frac{4\sqrt2}{5}-\frac{8\sqrt2}{3}+4\sqrt2 =\frac{12\sqrt2-40\sqrt2+60\sqrt2}{15} =\frac{32\sqrt2}{15} $$
であるから、
$$ S=2\cdot \frac{32\sqrt2}{15} =\frac{64\sqrt2}{15} $$
となる。
解説
この問題の出発点は、「$x=1$ で極小値 $13$ をとる」という条件を
$$ f(1)=13,\qquad f'(1)=0 $$
の 2 本に分けることである。これにより $a,b$ がすぐ決まる。
(2) では、導関数の因数分解が本質である。3 つの臨界点が分かれば、符号変化から極大・極小の位置を機械的に判定できる。
(3) では、「同一直線が 2 点で接する」という条件を、まず傾きの一致
$$ f'(p)=f'(-p) $$
に落とすのが重要である。ここで $p=\sqrt2$ が出る。
(4) は、直線との差が
$$ f(x)-\ell=(x^2-2)^2 $$
と平方の形になるため、符号判定と面積計算が非常に簡潔になる。この整理ができるかどうかが計算量の分かれ目である。
答え
**(1)**
$$ a=-4,\qquad b=4 $$
**(2)**
$f(x)$ は
$$ \left(-\infty,\frac{-1-\sqrt5}{2}\right),\ \left(\frac{-1+\sqrt5}{2},1\right) $$
で減少し、
$$ \left(\frac{-1-\sqrt5}{2},\frac{-1+\sqrt5}{2}\right),\ (1,\infty) $$
で増加する。
したがって、極大値をとるときの $x$ の値は
$$ x=\frac{-1+\sqrt5}{2} $$
である。
**(3)**
$$ p=\sqrt2,\qquad \ell:\ y=4x+8 $$
**(4)**
求める面積は
$$ \frac{64\sqrt2}{15} $$
である。