基礎問題集
数学2 積分法「面積・接線」の問題79 解説
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解説
方針・初手
曲線 $C$ と直線 $\ell$ の交点は
$$ x^3-2x^2+x=ax $$
を解けばよい。左辺を整理すると $x$ でくくれるので、まず交点の $x$ 座標を因数分解で求める。
面積は、交点の位置関係を確かめたうえで、上側のグラフから下側のグラフを引いて積分する。
解法1
交点の $x$ 座標は
$$ x^3-2x^2+x=ax $$
すなわち
$$ x^3-2x^2+(1-a)x=0 $$
を満たす。これを因数分解すると
$$ x{x^2-2x+(1-a)}=0 $$
さらに
$$ x{(x-1)^2-a}=0 $$
となる。したがって交点の $x$ 座標は
$$ x=0,\quad x=1-\sqrt{a},\quad x=1+\sqrt{a} $$
である。ただし後ろの 2 つが実数であるためには $a\geqq0$ が必要である。
(1) 異なる 3 点で交わる条件
異なる 3 点で交わるためには、上の 3 つの値が相異なる実数であればよい。
まず $1-\sqrt{a},,1+\sqrt{a}$ が異なる実数であるためには
$$ a>0 $$
が必要である。
さらに $x=0$ と一致しないためには
$$ 1-\sqrt{a}\neq 0 $$
すなわち
$$ a\neq 1 $$
が必要である。
よって条件は
$$ a>0,\quad a\neq 1 $$
である。
(2) 面積 $S$ を $a$ で表す
このとき交点の $x$ 座標を $0,\alpha,\beta$ とし、$0<\alpha<\beta$ としているから、
$$ \alpha=1-\sqrt{a},\quad \beta=1+\sqrt{a} $$
であり、特に
$$ 0<1-\sqrt{a} $$
より
$$ 0<a<1 $$
が成り立つ。
$\alpha\leqq x\leqq \beta$ において、曲線と直線の差は
$$ (x^3-2x^2+x)-ax = x{(x-1)^2-a} = x(x-\alpha)(x-\beta) $$
である。ここで $x>0,\ x-\alpha\geqq 0,\ x-\beta\leqq 0$ だから
$$ x(x-\alpha)(x-\beta)\leqq 0 $$
となる。したがってこの区間では直線 $\ell$ が曲線 $C$ の上側にある。
よって面積 $S$ は
$$ S=\int_{\alpha}^{\beta}\left\{ax-(x^3-2x^2+x)\right\},dx $$
である。$\alpha=1-\sqrt{a},\ \beta=1+\sqrt{a}$ を用いて
$$ S=\int_{1-\sqrt{a}}^{1+\sqrt{a}} x{a-(x-1)^2},dx $$
と書ける。ここで
$$ t=x-1 $$
とおくと、$x=t+1$ であり、積分区間は $t=-\sqrt{a}$ から $t=\sqrt{a}$ に変わる。したがって
$$ S=\int_{-\sqrt{a}}^{\sqrt{a}} (t+1)(a-t^2),dt $$
となる。これを展開すると
$$ S=\int_{-\sqrt{a}}^{\sqrt{a}} {t(a-t^2)+(a-t^2)},dt $$
である。$t(a-t^2)$ は奇関数なので、その積分は $0$ になる。よって
$$ S=\int_{-\sqrt{a}}^{\sqrt{a}} (a-t^2),dt $$
となり、
$$ S=2\int_{0}^{\sqrt{a}} (a-t^2),dt $$
である。これを計算すると
$$ \begin{aligned} S &=2\left[at-\frac{t^3}{3}\right]_{0}^{\sqrt{a}} \\ &=2\left(a\sqrt{a}-\frac{(\sqrt{a})^3}{3}\right) \\ &=2\left(a^{3/2}-\frac{a^{3/2}}{3}\right) \\ &=\frac{4}{3}a^{3/2} \end{aligned} $$
となる。
解説
交点の問題では、まず方程式を整理して因数分解し、交点の個数を「実数解がいくつあるか」に言い換えるのが基本である。
本問では
$$ x{(x-1)^2-a}=0 $$
まで落とせるので、$x=0$ が常に交点であり、残り 2 つの交点は $(x-1)^2=a$ の解としてすぐに分かる。
面積計算では、単に積分する前に、どちらが上側かを符号で確認する必要がある。また、交点が $1-\sqrt{a}$ と $1+\sqrt{a}$ の形になっているので、$x-1=t$ とおくと対称性が使え、計算が大きく簡単になる。
答え
**(1)**
曲線 $C$ と直線 $\ell$ が異なる 3 点で交わる条件は
$$ a>0,\quad a\neq 1 $$
である。
**(2)**
$0<\alpha<\beta$ として面積 $S$ を考えると、このとき $0<a<1$ であり、
$$ S=\frac{4}{3}a^{3/2} $$
である。