基礎問題集
数学2 積分法「面積・接線」の問題86 解説
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解説
方針・初手
まず $f(x)$ を絶対値の中身 $x-3$ の符号で場合分けする。
そのうえで
$$ A(x)=\int_0^x f(t),dt $$
とおくと,
$$ \int_x^6 f(t),dt=\int_0^6 f(t),dt-\int_0^x f(t),dt $$
であるから,$\int_0^6 f(t),dt$ を先に求めれば $g(x)$ を大きく簡単にできる。実際には $\int_0^6 f(t),dt=0$ となるので,$g(x)=2|A(x)|$ に帰着できるのが初手である。
解法1
まず $f(x)=x+2|x-3|-6$ を場合分けする。
**(i)**
$0\leqq x\leqq 3$ のとき
$$ |x-3|=3-x $$
より,
$$ f(x)=x+2(3-x)-6=-x $$
である。
**(ii)**
$3\leqq x\leqq 6$ のとき
$$ |x-3|=x-3 $$
より,
$$ f(x)=x+2(x-3)-6=3x-12 $$
である。
したがって,
$$ f(x)= \begin{cases} -x & (0\leqq x\leqq 3),\\ 3x-12 & (3\leqq x\leqq 6) \end{cases} $$
となる。
次に,全区間での積分を求める。
$$ \int_0^6 f(t),dt =\int_0^3 (-t),dt+\int_3^6 (3t-12),dt $$
であり,
$$ \int_0^3 (-t),dt=-\frac{9}{2}, \qquad \int_3^6 (3t-12),dt=\frac{9}{2} $$
だから,
$$ \int_0^6 f(t),dt=0 $$
である。
そこで
$$ A(x)=\int_0^x f(t),dt $$
とおくと,
$$ \int_x^6 f(t),dt=\int_0^6 f(t),dt-\int_0^x f(t),dt=-A(x) $$
となるので,
$$ g(x)=|A(x)|+|-A(x)|=2|A(x)| $$
である。
以下,$A(x)$ を求める。
**(i)**
$0\leqq x\leqq 3$ のとき
$$ A(x)=\int_0^x (-t),dt=-\frac{x^2}{2} $$
である。したがって
$$ g(x)=2\left|-\frac{x^2}{2}\right|=x^2 $$
となる。
**(ii)**
$3\leqq x\leqq 6$ のとき
$$ A(x)=\int_0^3 (-t),dt+\int_3^x (3t-12),dt $$
より,
$$ A(x)=-\frac{9}{2}+\left[\frac{3}{2}t^2-12t\right]_3^x $$
である。これを整理すると,
$$ A(x)=-\frac{9}{2}+\left(\frac{3}{2}x^2-12x+\frac{45}{2}\right) =\frac{3}{2}x^2-12x+18 $$
となる。よって
$$ g(x)=2\left|\frac{3}{2}x^2-12x+18\right| $$
である。
ここで
$$ \frac{3}{2}x^2-12x+18 =\frac{3}{2}(x-2)(x-6) $$
であり,$3\leqq x\leqq 6$ では $(x-2)\geqq 0,\ (x-6)\leqq 0$ であるから
$$ \frac{3}{2}x^2-12x+18\leqq 0 $$
となる。したがって
$$ g(x)=-2\left(\frac{3}{2}x^2-12x+18\right) =-3x^2+24x-36 $$
である。
以上より,
$$ g(x)= \begin{cases} x^2 & (0\leqq x\leqq 3),\\ -3x^2+24x-36 & (3\leqq x\leqq 6) \end{cases} $$
となる。
これを用いて各問に答える。
**(1)**
$$ g(3)=3^2=9, \qquad g(6)=-3\cdot 6^2+24\cdot 6-36=0 $$
である。
(3) 面積を求める。
上で求めた式から,$0\leqq x\leqq 6$ で $g(x)\geqq 0$ であり,$g(0)=g(6)=0$ である。したがって,求める面積 $S$ は
$$ S=\int_0^6 g(x),dx =\int_0^3 x^2,dx+\int_3^6 (-3x^2+24x-36),dx $$
である。
まず,
$$ \int_0^3 x^2,dx=\left[\frac{x^3}{3}\right]_0^3=9 $$
である。
次に,
$$ \int_3^6 (-3x^2+24x-36),dx =\left[-x^3+12x^2-36x\right]_3^6 =0-(-27)=27 $$
となる。
よって,
$$ S=9+27=36 $$
である。
解説
この問題の要点は,$g(x)$ をそのまま扱わず,
$$ A(x)=\int_0^x f(t),dt $$
とおいて
$$ \int_x^6 f(t),dt=\int_0^6 f(t),dt-A(x) $$
と見ることである。全区間での積分が $0$ になるため,$g(x)$ は $2|A(x)|$ に簡単化される。
また,$A(x)$ の符号まで確認すると,絶対値を外して具体式にできる。絶対値付きの積分で定義された関数では,このように「全体の積分」と「部分積分」の関係を見るのが典型である。
答え
**(1)**
$$ g(3)=9,\qquad g(6)=0 $$
**(2)**
$$ g(x)= \begin{cases} x^2 & (0\leqq x\leqq 3),\\ -3x^2+24x-36 & (3\leqq x\leqq 6) \end{cases} $$
**(3)**
曲線 $y=g(x)$ と $x$ 軸で囲まれた図形の面積は
$$ 36 $$
である。