基礎問題集
数学2 積分法「面積・接線」の問題93 解説
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解説
方針・初手
2曲線の交点は
$$ (x-a)^2-a=-x^2 $$
を解けばよい。これを整理すると二次方程式になるので、(1) は判別式で処理できる。
また、(3) では交点の $x$ 座標を $\alpha,\beta$ とおくと、2曲線の差が $(x-\alpha)(x-\beta)$ を用いて表せる。したがって (2) の等式をそのまま面積計算に利用できる。
解法1
**(1)**
$C_1,\ C_2$ の交点の $x$ 座標は
$$ (x-a)^2-a=-x^2 $$
より
$$ x^2-2ax+a^2-a=-x^2 $$
すなわち
$$ 2x^2-2ax+a^2-a=0 $$
の解である。
この二次方程式が異なる2つの実数解をもつための条件は、判別式が正であることである。
$$ D=(-2a)^2-4\cdot 2\cdot (a^2-a) =4a^2-8a^2+8a =4a(2-a) $$
したがって
$$ D>0 \iff a(2-a)>0 \iff 0<a<2 $$
である。
ゆえに、求める範囲は
$$ 0<a<2 $$
である。
**(2)**
置換
$$ x=\alpha+(\beta-\alpha)t \qquad (0\le t\le 1) $$
を行うと、
$$ dx=(\beta-\alpha),dt $$
であり、
$$ x-\alpha=(\beta-\alpha)t,\qquad x-\beta=(\beta-\alpha)(t-1) $$
となる。よって
$$ \int_\alpha^\beta (x-\alpha)(x-\beta),dx =(\beta-\alpha)^3\int_0^1 t(t-1),dt $$
である。
ここで
$$ \int_0^1 t(t-1),dt =\int_0^1 (t^2-t),dt =\left[\frac{t^3}{3}-\frac{t^2}{2}\right]_0^1 =\frac13-\frac12 =-\frac16 $$
だから、
$$ \int_\alpha^\beta (x-\alpha)(x-\beta),dx =-\frac16(\beta-\alpha)^3 $$
が成り立つ。
**(3)**
(1) より $0<a<2$ のとき、$C_1,\ C_2$ は異なる2交点をもつ。その $x$ 座標を $\alpha<\beta$ とする。
交点の条件から
$$ 2x^2-2ax+a^2-a=0 $$
の解が $\alpha,\beta$ であるから、
$$ 2x^2-2ax+a^2-a=2(x-\alpha)(x-\beta) $$
と表せる。
したがって2曲線の差は
$$ (-x^2)-{(x-a)^2-a} =-2x^2+2ax-a^2+a =-2(x-\alpha)(x-\beta) $$
である。$\alpha<x<\beta$ では $(x-\alpha)(x-\beta)<0$ であるから、$C_2$ が $C_1$ より上にある。よって面積 $S(a)$ は
$$ S(a)=\int_\alpha^\beta \left[(-x^2)-{(x-a)^2-a}\right]dx =-2\int_\alpha^\beta (x-\alpha)(x-\beta),dx $$
となる。
ここで (2) を用いると、
$$ S(a) =-2\left(-\frac16(\beta-\alpha)^3\right) =\frac13(\beta-\alpha)^3 $$
である。
次に、$\alpha,\beta$ は
$$ 2x^2-2ax+a^2-a=0 $$
の解であるから、
$$ x=\frac{2a\pm \sqrt{4a(2-a)}}{4} =\frac{a\pm \sqrt{a(2-a)}}{2} $$
となる。よって
$$ \beta-\alpha=\sqrt{a(2-a)} $$
であり、
$$ S(a)=\frac13{a(2-a)}^{3/2} $$
を得る。
そこで $a(2-a)$ の最大値を求めると、
$$ a(2-a)=2a-a^2=1-(a-1)^2\le 1 $$
であり、等号は $a=1$ のとき成り立つ。したがって
$$ S(a)\le \frac13 $$
であり、最大値は $a=1$ のとき
$$ S(1)=\frac13 $$
である。
解説
この問題の中心は、2曲線の交点を与える二次方程式
$$ 2x^2-2ax+a^2-a=0 $$
をどう使うかである。
(1) では判別式を見るだけでよい。
(3) では、この二次式の根を $\alpha,\beta$ とおくことで、2曲線の差が
$$ -2(x-\alpha)(x-\beta) $$
と因数分解できる。これにより、面積が (2) の積分公式に直結する。面積を直接積分してもよいが、(2) を使うと計算がかなり整理される。
答え
**(1)**
$$ 0<a<2 $$
**(2)**
$$ \int_\alpha^\beta (x-\alpha)(x-\beta),dx =-\frac16(\beta-\alpha)^3 $$
**(3)**
$$ S(a)=\frac13{a(2-a)}^{3/2} $$
したがって、$S(a)$ が最大になるのは
$$ a=1 $$
のときであり、その最大値は
$$ S(1)=\frac13 $$
である。