基礎問題集
数学2 積分法「面積・接線」の問題100 解説
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解説
方針・初手
$P=(a,a^3-a)$、$P'=(b,b^3-b)$ とおく。ただし $a>1,\ -1<b<0$ である。
曲線 $C:y=x^3-x$ 上の点 $(x,x^3-x)$ と原点を結ぶ直線の傾きは
$$ \frac{x^3-x}{x}=x^2-1 $$
である。したがって、直交条件は傾きの積が $-1$ になることに言い換えられる。
その関係式で $a,b$ を結び、さらに面積 $S,S'$ をそれぞれ $a,b$ で表せば、最後は一変数の最小値問題になる。
解法1
$P=(a,a^3-a)$、$P'=(b,b^3-b)$ とする。
直線 $OP$ の方程式は
$$ y=\frac{a^3-a}{a}x=(a^2-1)x $$
であり、直線 $OP'$ の方程式は
$$ y=\frac{b^3-b}{b}x=(b^2-1)x $$
である。
$OP$ と $OP'$ は直交するから、
$$ (a^2-1)(b^2-1)=-1 $$
が成り立つ。これより
$$ b^2-1=-\frac{1}{a^2-1} $$
すなわち
$$ b^2=\frac{a^2-2}{a^2-1} $$
を得る。したがって $b^2>0$ より $a^2>2$ である。
次に $S$ を求める。
直線 $OP$ と曲線 $C$ の交点は
$$ x^3-x=(a^2-1)x $$
より
$$ x^3-a^2x=0 $$
すなわち
$$ x(x^2-a^2)=0 $$
であるから、$x=0,\pm a$ である。このうち、線分 $OP$ と曲線 $C$ で囲まれる部分は $x=0$ から $x=a$ の間にある。
この区間では
$$ (a^2-1)x-(x^3-x)=a^2x-x^3=x(a^2-x^2)>0 $$
であるから、直線 $OP$ は曲線 $C$ の上にある。よって
$$ S=\int_0^a{(a^2-1)x-(x^3-x)},dx =\int_0^a(a^2x-x^3),dx $$
となる。計算すると
$$ S=\left[\frac{a^2x^2}{2}-\frac{x^4}{4}\right]_0^a =\frac{a^4}{2}-\frac{a^4}{4} =\frac{a^4}{4} $$
である。
同様に、$S'$ を求める。
直線 $OP'$ と曲線 $C$ の交点は $x=0,\pm |b|$ であり、線分 $OP'$ と曲線 $C$ で囲まれる部分は $x=b$ から $x=0$ の間にある。
この区間では
$$ (x^3-x)-(b^2-1)x=x^3-b^2x=x(x^2-b^2)>0 $$
である。したがって、この区間では曲線 $C$ が直線 $OP'$ の上にあるので
$$ S'=\int_b^0{(x^3-x)-(b^2-1)x},dx =\int_b^0(x^3-b^2x),dx $$
となる。計算すると
$$ S'=\left[\frac{x^4}{4}-\frac{b^2x^2}{2}\right]_b^0 =0-\left(\frac{b^4}{4}-\frac{b^4}{2}\right) =\frac{b^4}{4} $$
である。
よって
$$ \frac{S}{S'}=\frac{a^4}{b^4} $$
となる。
ここで $t=a^2$ とおくと、$t>2$ であり、先ほどの関係式から
$$ b^2=\frac{t-2}{t-1} $$
である。したがって
$$ \frac{S}{S'} =\frac{t^2}{\left(\dfrac{t-2}{t-1}\right)^2} =\left(\frac{t(t-1)}{t-2}\right)^2 $$
となる。
さらに
$$ \frac{t(t-1)}{t-2} =t+1+\frac{2}{t-2} $$
である。ここで $u=t-2\ (>0)$ とおけば
$$ t+1+\frac{2}{t-2}=u+3+\frac{2}{u} $$
となるから、相加相乗平均より
$$ u+\frac{2}{u}\ge 2\sqrt{2} $$
である。よって
$$ u+3+\frac{2}{u}\ge 3+2\sqrt{2} $$
したがって
$$ \frac{S}{S'}\ge (3+2\sqrt{2})^2=17+12\sqrt{2} $$
を得る。
等号は
$$ u=\sqrt{2} $$
すなわち
$$ t=2+\sqrt{2} $$
のときに成り立つ。したがって最小値は確かに存在し、その値は
$$ 17+12\sqrt{2} $$
である。
解説
この問題の要点は、点 $(x,x^3-x)$ と原点を結ぶ直線の傾きが $x^2-1$ となることにある。これにより、直交条件が単純な代数式
$$ (a^2-1)(b^2-1)=-1 $$
に落ちる。
また、直線と曲線の交点が $x=0,\pm a$、$x=0,\pm |b|$ となるので、面積がきれいに
$$ S=\frac{a^4}{4},\qquad S'=\frac{b^4}{4} $$
と表せる。ここまで整理できれば、最後は一変数の最小値問題であり、相加相乗平均を用いると処理が簡潔である。
答え
$$ \frac{S}{S'}\text{ の最小値は }17+12\sqrt{2} $$
である。