基礎問題集
数学2 積分法「定積分」の問題3 解説
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解説
方針・初手
任意の2次関数 $g(x)$ に対して
$$ \int_0^1 f(x)g(x),dx=0 $$
が成り立つので、$g(x)=x^2+qx+r$ とおいて、$q,r$ の任意性を使う。すると
$$ \int_0^1 f(x),dx,\quad \int_0^1 x f(x),dx,\quad \int_0^1 x^2 f(x),dx $$
がすべて $0$ であることに帰着できる。あとは $f(x)=x^3+ax^2+bx+c$ を代入して連立方程式を解けばよい。
解法1
任意の実数 $q,r$ に対し、$g(x)=x^2+qx+r$ は2次関数であるから、
$$ \int_0^1 f(x)(x^2+qx+r),dx=0 $$
である。ここで
$$ I_0=\int_0^1 f(x),dx,\quad I_1=\int_0^1 x f(x),dx,\quad I_2=\int_0^1 x^2 f(x),dx $$
とおくと、
$$ I_2+qI_1+rI_0=0 $$
が任意の実数 $q,r$ に対して成り立つ。したがって、
$$ I_0=I_1=I_2=0 $$
である。
よって
$$ \int_0^1 (x^3+ax^2+bx+c),dx=0 $$
$$ \int_0^1 x(x^3+ax^2+bx+c),dx=0 $$
$$ \int_0^1 x^2(x^3+ax^2+bx+c),dx=0 $$
をそれぞれ計算すればよい。
まず1本目より、
$$ \frac14+\frac a3+\frac b2+c=0 $$
2本目より、
$$ \frac15+\frac a4+\frac b3+\frac c2=0 $$
3本目より、
$$ \frac16+\frac a5+\frac b4+\frac c3=0 $$
分母を払うためにそれぞれ $60$ 倍すると、
$$ \begin{aligned} 20a+30b+60c&=-15 \\ 15a+20b+30c&=-12 \\ 12a+15b+20c&=-10 \end{aligned} $$
これを順に消去する。
上2式の差より、
$$ 5a+10b+30c=-3 $$
下2式の差より、
$$ 3a+5b+10c=-2 $$
さらに、前者から後者の3倍を引くと、
$$ 4a+5b=-3 $$
また、$4(3a+5b+10c=-2)$ から $12a+15b+20c=-10$ を引くと、
$$ 5b+20c=2 $$
すなわち
$$ b+4c=\frac25 $$
ここで
$$ b=\frac25-4c $$
を $4a+5b=-3$ に代入すると、
$$ a=-\frac54+5c $$
これらを
$$ 3a+5b+10c=-2 $$
に代入して、
$$ 3\left(-\frac54+5c\right)+5\left(\frac25-4c\right)+10c=-2 $$
$$ -\frac74+5c=-2 $$
$$ c=-\frac1{20} $$
したがって
$$ b=\frac25-4\left(-\frac1{20}\right)=\frac35 $$
$$ a=-\frac54+5\left(-\frac1{20}\right)=-\frac32 $$
ゆえに
$$ a=-\frac32,\quad b=\frac35,\quad c=-\frac1{20} $$
である。
解説
この問題の核心は、「任意の2次関数に対して積分が0」という条件を、そのまま多項式の係数比較に持ち込むことである。
ただし、2次関数全体は「次数がちょうど2」である点に注意が必要で、いきなり $g(x)=1,x$ を代入するのは不適切である。そこで $g(x)=x^2+qx+r$ とおいて $q,r$ を自由に動かせば、結果として
$$ \int_0^1 f(x),dx,\quad \int_0^1 xf(x),dx,\quad \int_0^1 x^2f(x),dx $$
の3つがすべて0であることを正しく導ける。
あとは3本の一次方程式を丁寧に解けばよい。条件の読み替えができるかどうかが勝負である。
答え
$$ a=-\frac32,\quad b=\frac35,\quad c=-\frac1{20} $$