基礎問題集
数学2 積分法「定積分」の問題26 解説
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解説
方針・初手
条件 $f(1)=1,\ f(-1)=-1$ と
$$ \int_{-1}^{1}(bx^2+cx+d),dx=1 $$
から、係数 $b,c,d$ を $a$ で表してしまう。すると $f(x)$ は1文字 $a$ を含む形に整理できる。
一方、
$$ f''(x)=6ax+2b $$
であるから、求める積分 $I$ は $a$ の2次式になる。したがって平方完成により最小値を求めればよい。
解法1
$f(x)=ax^3+bx^2+cx+d$ とする。
まず条件 $f(1)=1,\ f(-1)=-1$ より、
$$ a+b+c+d=1 $$
$$ -a+b-c+d=-1 $$
を得る。これらを加えると
$$ 2b+2d=0 $$
より
$$ d=-b $$
である。また、上の2式の差をとると
$$ 2a+2c=2 $$
より
$$ c=1-a $$
である。
次に、積分条件
$$ \int_{-1}^{1}(bx^2+cx+d),dx=1 $$
を用いる。奇関数 $cx$ の積分は $[-1,1]$ で $0$ だから、
$$ \int_{-1}^{1}(bx^2+cx+d),dx = b\int_{-1}^{1}x^2,dx + d\int_{-1}^{1}1,dx $$
である。したがって
$$ b\cdot \frac{2}{3}+d\cdot 2=1 $$
ここで $d=-b$ を代入すると、
$$ \frac{2}{3}b-2b=1 $$
$$ -\frac{4}{3}b=1 $$
$$ b=-\frac34 $$
よって
$$ d=\frac34 $$
となる。以上より
$$ c=1-a,\quad b=-\frac34,\quad d=\frac34 $$
であるから、
$$ f(x)=ax^3-\frac34x^2+(1-a)x+\frac34 $$
と表される。
ここで
$$ f''(x)=6ax+2b=6ax-\frac32 $$
であるから、
$$ I=\int_{-1}^{1/2}{f''(x)}^2,dx =\int_{-1}^{1/2}\left(6ax-\frac32\right)^2dx $$
となる。展開すると
$$ I=\int_{-1}^{1/2}\left(36a^2x^2-18ax+\frac94\right)dx $$
である。
各項を積分すると、
$$ \int_{-1}^{1/2}x^2,dx =\left[\frac{x^3}{3}\right]_{-1}^{1/2} =\frac38 $$
$$ \int_{-1}^{1/2}x,dx =\left[\frac{x^2}{2}\right]_{-1}^{1/2} =-\frac38 $$
$$ \int_{-1}^{1/2}1,dx=\frac32 $$
だから、
$$ I=36a^2\cdot\frac38-18a\cdot\left(-\frac38\right)+\frac94\cdot\frac32 $$
$$ I=\frac{27}{2}a^2+\frac{27}{4}a+\frac{27}{8} $$
これを平方完成すると、
$$ I=\frac{27}{8}(4a^2+2a+1) $$
$$ =\frac{27}{8}\left\{4\left(a+\frac14\right)^2+\frac34\right\} $$
したがって $I$ が最小となるのは
$$ a=-\frac14 $$
のときであり、そのとき
$$ I_{\min}=\frac{27}{8}\cdot\frac34=\frac{81}{32} $$
である。
このとき
$$ c=1-a=\frac54 $$
なので、求める3次関数は
$$ f(x)=-\frac14x^3-\frac34x^2+\frac54x+\frac34 $$
である。
解説
この問題の要点は、条件が3つあるとはいえ未知数 $a,b,c,d$ が4個あるので、まず自由度が1つ残ることを見抜くことである。実際、条件から $b,c,d$ を $a$ で表せば、$f(x)$ は1変数の族になる。
そのうえで $f''(x)$ は1次式であり、${f''(x)}^2$ の積分は結局 $a$ の2次式になる。したがって最小化は平方完成で機械的に処理できる。計算自体は重くないが、最初の連立整理を丁寧に行うことが重要である。
答え
求める3次関数は
$$ f(x)=-\frac14x^3-\frac34x^2+\frac54x+\frac34 $$
であり、このとき
$$ I=\int_{-1}^{1/2}{f''(x)}^2dx $$
の最小値は
$$ \frac{81}{32} $$
である。