基礎問題集
数学2 積分法「定積分」の問題28 解説
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解説
方針・初手
絶対値の中身 $x^2-t^2$ の符号がどこで変わるかを見る。
$x\in[0,1]$ であるから、$t$ の値によって
- $0\le t\le 1$ では $x=t$ で符号が変わる
- $t\ge 1$ では常に $x^2-t^2\le 0$
となる。したがって、$t$ の範囲で場合分けして積分を計算する。
解法1
まず $0\le t\le 1$ のときを考える。
このとき $0\le x<t$ では $x^2-t^2<0$、$t<x\le 1$ では $x^2-t^2>0$ であるから、
$$ F(t)=\int_0^t (t^2-x^2),dx+\int_t^1 (x^2-t^2),dx $$
となる。
第1項は
$$ \int_0^t (t^2-x^2),dx =\left[t^2x-\frac{x^3}{3}\right]_0^t =t^3-\frac{t^3}{3} =\frac{2}{3}t^3 $$
である。
第2項は
$$ \int_t^1 (x^2-t^2),dx =\left[\frac{x^3}{3}-t^2x\right]_t^1 =\left(\frac13-t^2\right)-\left(\frac{t^3}{3}-t^3\right) =\frac13-t^2+\frac23 t^3 $$
である。
したがって
$$ F(t)=\frac{2}{3}t^3+\left(\frac13-t^2+\frac23 t^3\right) =\frac13-t^2+\frac43 t^3 \qquad (0\le t\le 1) $$
次に $t\ge 1$ のときを考える。
このとき $0\le x\le 1$ で常に $x^2-t^2\le 0$ であるから、
$$ F(t)=\int_0^1 (t^2-x^2),dx =\left[t^2x-\frac{x^3}{3}\right]_0^1 =t^2-\frac13 \qquad (t\ge 1) $$
よって (1) の答えは
$$ F(t)= \begin{cases} \displaystyle \frac13-t^2+\frac43 t^3 & (0\le t\le 1),\\[1.2ex] \displaystyle t^2-\frac13 & (t\ge 1). \end{cases} $$
である。
次に (2) を求める。
$0\le t\le 1$ では
$$ F'(t)=-2t+4t^2=2t(2t-1) $$
となるから、臨界点は
$$ t=0,\quad t=\frac12 $$
である。
そこで、$0\le t\le 1$ における値を調べると
$$ F(0)=\frac13,\qquad F\left(\frac12\right)=\frac13-\frac14+\frac43\cdot\frac18=\frac14,\qquad F(1)=\frac23 $$
となる。
また、$t\ge 1$ では
$$ F(t)=t^2-\frac13 $$
であり、これは $t$ の増加とともに増加するので、この範囲での最小値は $t=1$ のときの $\frac23$ である。
以上より、全体での最小値は
$$ F\left(\frac12\right)=\frac14 $$
であり、そのときの $t$ は
$$ t=\frac12 $$
である。
解説
この問題の要点は、絶対値を外すために $x^2-t^2$ の符号変化を正確に捉えることである。
$x$ の範囲が $0\le x\le 1$ と固定されているため、$t$ が $1$ 以下か $1$ 以上かで状況がはっきり分かれる。特に $0\le t\le 1$ では $x=t$ を境に積分を分けるのが自然である。
最小値を求める段階では、求めた $F(t)$ を区間ごとに調べればよい。絶対値付き積分でも、場合分けを丁寧に行えば通常の関数の最小値問題に帰着できる。
答え
**(1)**
$$ F(t)= \begin{cases} \displaystyle \frac13-t^2+\frac43 t^3 & (0\le t\le 1),\\[1.2ex] \displaystyle t^2-\frac13 & (t\ge 1). \end{cases} $$
**(2)**
$$ F(t) $$
が最小値をとるのは
$$ t=\frac12 $$
のときである。