基礎問題集
数学2 積分法「定積分」の問題39 解説
数学2の積分法「定積分」にある問題39の基礎問題と解説ページです。問題と保存済み解説を公開し、ログイン後はAI質問と学習履歴も利用できます。
MathGrAIl の基礎問題集にある公開問題ページです。ログイン前でも問題と保存済み解説を確認でき、ログイン後はAI質問と学習履歴の保存を利用できます。
- 基礎問題の問題画像と保存済み解説を公開
- ログイン後にAI質問で復習
- ログイン後に学習履歴を保存
解説
方針・初手
$f(x)$ を
$$ f(x)=ax^2+bx+c \qquad (a\neq 0) $$
とおく。
与えられた2条件は、$a,b,c$ に関する連立方程式に直せる。まずそこから $1$ 次の項の係数 $b$ を確定し、その後は解と係数の関係を用いて $\alpha,\beta$ の関係式を求める。最後に、その関係式を整数条件で絞り込めばよい。
解法1
$f(x)=ax^2+bx+c$ とする。
点 $(1,4)$ を通るから、
$$ a+b+c=4 $$
である。
また、
$$ \int_{-1}^{2} f(x),dx=15 $$
より、
$$ \int_{-1}^{2} (ax^2+bx+c),dx = a\int_{-1}^{2}x^2,dx+b\int_{-1}^{2}x,dx+c\int_{-1}^{2}1,dx $$
である。各積分を計算すると、
$$ \int_{-1}^{2}x^2,dx=\left[\frac{x^3}{3}\right]_{-1}^{2} =\frac{8-(-1)}{3}=3, $$
$$ \int_{-1}^{2}x,dx=\left[\frac{x^2}{2}\right]_{-1}^{2} =\frac{4-1}{2}=\frac{3}{2}, $$
$$ \int_{-1}^{2}1,dx=3 $$
であるから、
$$ 3a+\frac{3}{2}b+3c=15 $$
すなわち
$$ a+\frac12 b+c=5 $$
を得る。
ここで
$$ a+b+c=4 $$
との差をとると、
$$ \frac12 b=-1 $$
となるので、
$$ b=-2 $$
である。
したがって
$$ f(x)=ax^2-2x+c $$
であり、さらに $a+b+c=4$ から
$$ a+c=6 $$
が成り立つ。
次に、$f(x)=0$ の2つの解を $\alpha,\beta$ とする。
解と係数の関係より、
$$ \alpha+\beta=\frac{2}{a},\qquad \alpha\beta=\frac{c}{a} $$
である。ここで $c=6-a$ だから、
$$ \alpha\beta=\frac{6-a}{a}=\frac{6}{a}-1 $$
となる。一方、
$$ \alpha+\beta=\frac{2}{a} $$
であるから、
$$ \alpha\beta=3(\alpha+\beta)-1 $$
を得る。よって $\alpha,\beta$ の満たす関係式は
$$ \alpha\beta-3\alpha-3\beta+1=0 $$
である。これを変形すると、
$$ (\alpha-3)(\beta-3)=8 $$
となる。
最後に、$\alpha,\beta$ がともに正の整数となる場合を考える。
$(\alpha-3)(\beta-3)=8$ より、$\alpha-3,\beta-3$ は整数で、その積は $8$ である。$8$ の整数の組を調べると、
**(i)**
$\alpha-3=1,\ \beta-3=8$ のとき
$$ (\alpha,\beta)=(4,11) $$
**(ii)**
$\alpha-3=2,\ \beta-3=4$ のとき
$$ (\alpha,\beta)=(5,7) $$
**(iii)**
$\alpha-3=4,\ \beta-3=2$ のとき
$$ (\alpha,\beta)=(7,5) $$
**(iv)**
$\alpha-3=8,\ \beta-3=1$ のとき
$$ (\alpha,\beta)=(11,4) $$
である。負の約数の組では、$\alpha,\beta$ の少なくとも一方が正でなくなるので不適である。
根の順序を除けば、
$$ {\alpha,\beta}={4,11},\ {5,7} $$
の2通りである。
このとき
$$ f(x)=a(x-\alpha)(x-\beta) $$
であり、$x$ の係数が $-2$ だから
$$ -a(\alpha+\beta)=-2 $$
すなわち
$$ a=\frac{2}{\alpha+\beta} $$
となる。
**(i)**
${\alpha,\beta}={4,11}$ のとき
$$ a=\frac{2}{15} $$
より、
$$ f(x)=\frac{2}{15}(x-4)(x-11) $$
**(ii)**
${\alpha,\beta}={5,7}$ のとき
$$ a=\frac{2}{12}=\frac16 $$
より、
$$ f(x)=\frac16(x-5)(x-7) $$
である。
解説
この問題の核心は、与えられた2条件を係数 $a,b,c$ の式に直し、そこからまず $b$ を確定することである。ここで $b=-2$ がただちに出るため、以後は $a+c=6$ という簡潔な形になる。
その上で、解と係数の関係を用いると $\alpha,\beta$ の間の条件が
$$ (\alpha-3)(\beta-3)=8 $$
まで整理できる。この形にすると、整数条件の処理が一気に容易になる。整数問題では、このように積の形へ変形するのが有効である。
答え
**(1)**
$f(x)$ の1次の項の係数は
$$ -2 $$
である。
**(2)**
$\alpha,\beta$ の満たす関係式は
$$ \alpha\beta=3(\alpha+\beta)-1 $$
すなわち
$$ (\alpha-3)(\beta-3)=8 $$
である。
**(3)**
求める $f(x)$ は
$$ f(x)=\frac{2}{15}(x-4)(x-11), \qquad f(x)=\frac16(x-5)(x-7) $$
の2つである。