基礎問題集
数学2 積分法「定積分」の問題49 解説
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解説
方針・初手
積分変数は $t$ であり、積分区間も $[-1,1]$ で固定されているので、
$$ \int_{-1}^{1}(x-t)f(t),dt $$
は $x$ の式として見ると一次式になる。したがって、$f(x)$ は二次式の形に落ちると考えられる。
そこで
$$ A=\int_{-1}^{1}f(t),dt,\qquad B=\int_{-1}^{1}t f(t),dt $$
とおいて整理する。
解法1
与えられた等式は
$$ f(x)=x^2+2+\int_{-1}^{1}(x-t)f(t),dt $$
である。
ここで
$$ A=\int_{-1}^{1}f(t),dt,\qquad B=\int_{-1}^{1}t f(t),dt $$
とおくと、
$$ \int_{-1}^{1}(x-t)f(t),dt = x\int_{-1}^{1}f(t),dt-\int_{-1}^{1}t f(t),dt =Ax-B $$
となる。よって
$$ f(x)=x^2+2+Ax-B $$
を得る。
次に、この式を用いて $A,B$ を求める。
まず両辺を $x$ について $-1$ から $1$ まで積分すると、
$$ A=\int_{-1}^{1}\left(x^2+2+Ax-B\right),dx $$
であるから、
$$ A=\int_{-1}^{1}x^2,dx+\int_{-1}^{1}2,dx+A\int_{-1}^{1}x,dx-B\int_{-1}^{1}1,dx $$
となる。各積分を計算すると
$$ \int_{-1}^{1}x^2,dx=\frac{2}{3},\qquad \int_{-1}^{1}2,dx=4,\qquad \int_{-1}^{1}x,dx=0,\qquad \int_{-1}^{1}1,dx=2 $$
より、
$$ A=\frac{2}{3}+4-2B=\frac{14}{3}-2B $$
を得る。
次に、両辺に $x$ を掛けてから $-1$ から $1$ まで積分すると、
$$ B=\int_{-1}^{1}x f(x),dx =\int_{-1}^{1}x\left(x^2+2+Ax-B\right),dx $$
である。したがって
$$ B=\int_{-1}^{1}x^3,dx+\int_{-1}^{1}2x,dx+A\int_{-1}^{1}x^2,dx-B\int_{-1}^{1}x,dx $$
となる。奇関数の積分は $0$ なので、
$$ \int_{-1}^{1}x^3,dx=0,\qquad \int_{-1}^{1}2x,dx=0,\qquad \int_{-1}^{1}x,dx=0 $$
であり、
$$ B=A\int_{-1}^{1}x^2,dx=\frac{2}{3}A $$
を得る。
これを先ほどの式に代入すると、
$$ A=\frac{14}{3}-2\cdot \frac{2}{3}A $$
すなわち
$$ A=\frac{14}{3}-\frac{4}{3}A $$
であるから、
$$ \frac{7}{3}A=\frac{14}{3} $$
より
$$ A=2 $$
となる。よって
$$ B=\frac{2}{3}A=\frac{4}{3} $$
である。
したがって
$$ f(x)=x^2+2+2x-\frac{4}{3} =x^2+2x+\frac{2}{3} $$
となる。
解法2
積分
$$ \int_{-1}^{1}(x-t)f(t),dt $$
は、$x$ に関して微分すると
$$ \frac{d}{dx}\int_{-1}^{1}(x-t)f(t),dt=\int_{-1}^{1}f(t),dt $$
となる。これは定数である。
そこで
$$ A=\int_{-1}^{1}f(t),dt $$
とおくと、与式を微分して
$$ f'(x)=2x+A $$
を得る。さらにもう一度微分すると
$$ f''(x)=2 $$
であるから、$f(x)$ は
$$ f(x)=x^2+Cx+D $$
と表せる。
このとき
$$ A=\int_{-1}^{1}(t^2+Ct+D),dt =\frac{2}{3}+0+2D =\frac{2}{3}+2D $$
である。また与式より
$$ f(x)=x^2+2+\int_{-1}^{1}(x-t)f(t),dt =x^2+2+Ax-B $$
と書けるので、係数比較により
$$ C=A,\qquad D=2-B $$
である。
一方、
$$ B=\int_{-1}^{1}t f(t),dt =\int_{-1}^{1}t(t^2+Ct+D),dt =0+\frac{2}{3}C+0 =\frac{2}{3}C $$
だから、
$$ D=2-\frac{2}{3}C $$
となる。
さらに $C=A=\dfrac{2}{3}+2D$ を用いると、
$$ C=\frac{2}{3}+2\left(2-\frac{2}{3}C\right) =\frac{14}{3}-\frac{4}{3}C $$
ゆえに
$$ \frac{7}{3}C=\frac{14}{3} $$
より
$$ C=2 $$
となる。したがって
$$ D=2-\frac{2}{3}\cdot 2=\frac{2}{3} $$
であり、
$$ f(x)=x^2+2x+\frac{2}{3} $$
を得る。
解説
この問題の要点は、積分の中の変数が $t$ であり、$x$ は外から見れば定数として扱えることである。そのため
$$ \int_{-1}^{1}(x-t)f(t),dt $$
は $x$ の一次式になる。
したがって、もとの式から $f(x)$ は二次式になると見抜くのが基本方針である。実際には、積分値を $A,B$ とおいて連立的に処理する方法が最も自然であり、計算も安定している。
答え
$$ f(x)=x^2+2x+\frac{2}{3} $$