基礎問題集
数学2 積分法「定積分」の問題51 解説
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解説
方針・初手
定義式をそのまま係数に読み替えるのが初手である。
$f_n(x)=x-a_n,\ g_n(x)=x^2-b_nx$ であるから、定義より
$$ b_n=\int_0^1 |f_n(t)|,dt=\int_0^1 |t-a_n|,dt $$
および
$$ a_{n+1}=\int_0^1 g_n(t),dt=\int_0^1 (t^2-b_nt),dt=\frac13-\frac{b_n}{2} $$
が成り立つ。したがって、$a_n$ と $b_n$ を順に計算すればよい。
(2) も同様に、$a,\ b$ がこの2式を同時に満たす条件を解けばよい。
解法1
**(1)**
まず $f_1(x)=x-\dfrac12$ であるから $a_1=\dfrac12$ である。
したがって
$$ b_1=\int_0^1 \left|t-\frac12\right|dt =\int_0^{1/2}\left(\frac12-t\right)dt+\int_{1/2}^1\left(t-\frac12\right)dt =\frac18+\frac18 =\frac14 $$
となる。
よって
$$ a_2=\frac13-\frac{b_1}{2} =\frac13-\frac18 =\frac{5}{24} $$
である。したがって
$$ f_2(x)=x-\frac{5}{24} $$
となるので、
$$ b_2=\int_0^1 \left|t-\frac{5}{24}\right|dt =\int_0^{5/24}\left(\frac{5}{24}-t\right)dt+\int_{5/24}^1\left(t-\frac{5}{24}\right)dt $$
である。各項を計算すると
$$ \int_0^{5/24}\left(\frac{5}{24}-t\right)dt=\frac12\left(\frac{5}{24}\right)^2=\frac{25}{1152}, $$
$$ \int_{5/24}^1\left(t-\frac{5}{24}\right)dt=\frac12\left(1-\frac{5}{24}\right)^2=\frac12\left(\frac{19}{24}\right)^2=\frac{361}{1152} $$
であるから、
$$ b_2=\frac{25}{1152}+\frac{361}{1152}=\frac{386}{1152}=\frac{193}{576} $$
を得る。
さらに
$$ a_3=\frac13-\frac{b_2}{2} =\frac13-\frac{193}{1152} =\frac{384-193}{1152} =\frac{191}{1152} $$
である。
**(2)**
条件より
$$ a=\int_0^1 g(t),dt=\int_0^1 (t^2-bt),dt=\frac13-\frac{b}{2} $$
および
$$ b=\int_0^1 |f(t)|,dt=\int_0^1 |t-a|,dt $$
が成り立つ。
ここで $b\geqq 0$ であるから
$$ a=\frac13-\frac{b}{2}\leqq \frac13 $$
であり、特に $a\geqq 1$ は起こりえない。
そこで場合分けする。
**(i)**
$0\leqq a\leqq 1$ のとき
$$ b=\int_0^a (a-t),dt+\int_a^1 (t-a),dt =\frac{a^2}{2}+\frac{(1-a)^2}{2} =a^2-a+\frac12 $$
である。これに $a=\dfrac13-\dfrac{b}{2}$ を代入すると
$$ b=\left(\frac13-\frac{b}{2}\right)^2-\left(\frac13-\frac{b}{2}\right)+\frac12 $$
となる。整理して
$$ 9b^2-30b+10=0 $$
を得るので、
$$ b=\frac{30\pm \sqrt{900-360}}{18} =\frac{30\pm 6\sqrt{15}}{18} =\frac{5\pm \sqrt{15}}{3} $$
となる。
このうち
$$ b=\frac{5+\sqrt{15}}{3} $$
とすると
$$ a=\frac13-\frac{b}{2}<0 $$
となって、この場合の仮定 $0\leqq a$ に反する。したがって有効なのは
$$ b=\frac{5-\sqrt{15}}{3} $$
のみである。
**(ii)**
$a<0$ のとき
このとき $0\leqq t\leqq 1$ では常に $t-a>0$ であるから
$$ b=\int_0^1 (t-a),dt=\frac12-a $$
である。これに $a=\dfrac13-\dfrac{b}{2}$ を代入すると
$$ b=\frac12-\left(\frac13-\frac{b}{2}\right)=\frac16+\frac{b}{2} $$
より
$$ b=\frac13 $$
となる。しかしこのとき
$$ a=\frac13-\frac16=\frac16>0 $$
となって $a<0$ に反する。したがってこの場合に解はない。
以上より
$$ b=\frac{5-\sqrt{15}}{3} $$
である。
解説
この問題の本質は、関数そのものを追うのではなく、$f_n(x)=x-a_n,\ g_n(x)=x^2-b_nx$ の係数 $a_n,\ b_n$ だけを追えば十分である点にある。
特に
$$ a_{n+1}=\frac13-\frac{b_n}{2},\qquad b_n=\int_0^1 |t-a_n|,dt $$
という2本の式に落とせることが重要である。
また、$\int_0^1 |t-a|,dt$ は $a$ が区間 $[0,1]$ の内側にあるか外側にあるかで式が変わる。したがって (2) では場合分けが不可欠である。ここを省くと不適切な解を混ぜることになる。
答え
$$ \text{(1)}\quad b_2=\frac{193}{576},\qquad a_3=\frac{191}{1152} $$
$$ \text{(2)}\quad b=\frac{5-\sqrt{15}}{3} $$