基礎問題集
数学2 式と証明「二項定理」の問題1 解説
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解説
方針・初手
和
$$ S=2\cdot1{}_{n}\mathrm{C}_{2}+3\cdot2{}_{n}\mathrm{C}_{3}+\cdots+k(k-1){}_{n}\mathrm{C}_{k}+\cdots+n(n-1){}_{n}\mathrm{C}_{n} $$
を求める。
各項の $k(k-1){}_{n}\mathrm{C}_{k}$ を組合せの形に変形すると、二項定理の和に直せる。これが最も自然な処理である。
解法1
各項について
$$ \begin{aligned} k(k-1){}_{n}\mathrm{C}_{k} &= k(k-1)\frac{n!}{k!(n-k)!}\\ &= \frac{n!}{(k-2)!(n-k)!} \end{aligned} $$
である。さらに
$$ \begin{aligned} \frac{n!}{(k-2)!(n-k)!} &= n(n-1)\frac{(n-2)!}{(k-2)!(n-k)!}\\ &= n(n-1){}_{n-2}\mathrm{C}_{k-2} \end{aligned} $$
となるから、
$$ k(k-1){}_{n}\mathrm{C}_{k}=n(n-1){}_{n-2}\mathrm{C}_{k-2} $$
である。
したがって
$$ \begin{aligned} S &=\sum_{k=2}^{n}k(k-1){}_{n}\mathrm{C}_{k} \\ &=n(n-1)\sum_{k=2}^{n}{}_{n-2}\mathrm{C}_{k-2}. \end{aligned} $$
ここで $j=k-2$ とおくと、$k=2,3,\dots,n$ に対応して $j=0,1,\dots,n-2$ となるので、
$$ \begin{aligned} S &=n(n-1)\sum_{j=0}^{n-2}{}_{n-2}\mathrm{C}_{j} \\ &=n(n-1)\cdot 2^{n-2}. \end{aligned} $$
よって求める値は
$$ S=n(n-1)2^{n-2} $$
である。
解法2
二項定理
$$ (1+x)^n=\sum_{k=0}^{n}{}_{n}\mathrm{C}_{k}x^k $$
を $x$ で 2 回微分する。
1回微分すると
$$ n(1+x)^{n-1}=\sum_{k=1}^{n}k{}_{n}\mathrm{C}_{k}x^{k-1} $$
であり、さらに 2 回目の微分で
$$ n(n-1)(1+x)^{n-2} = \sum_{k=2}^{n}k(k-1){}_{n}\mathrm{C}_{k}x^{k-2} $$
を得る。
ここで $x=1$ を代入すると
$$ n(n-1)2^{n-2} = \sum_{k=2}^{n}k(k-1){}_{n}\mathrm{C}_{k}. $$
右辺はちょうど求める和なので、
$$ S=n(n-1)2^{n-2} $$
である。
解説
この問題の本質は、$k(k-1){}_{n}\mathrm{C}_{k}$ をどう扱うかにある。
解法1では
$$ k(k-1){}_{n}\mathrm{C}_{k}=n(n-1){}_{n-2}\mathrm{C}_{k-2} $$
という変形によって、和全体が二項係数の総和になり、直ちに $2^{n-2}$ が出る。
解法2は二項定理の 2 回微分であり、$k(k-1)$ のような係数が見えたときの典型手法である。入試ではこちらの発想も非常に重要である。
答え
$$ \begin{aligned} 2\cdot1{}_{n}\mathrm{C}_{2}+3\cdot2{}_{n}\mathrm{C}_{3}+\cdots+k(k-1){}_{n}\mathrm{C}_{k}+\cdots+n(n-1){}_{n}\mathrm{C}_{n} &=n(n-1)2^{n-2} \end{aligned} $$