基礎問題集
数学2 式と証明「恒等式」の問題18 解説
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解説
方針・初手
与えられた式
$$ f(x)+x f'(x)=x(x-2)(x-3) $$
の左辺は、積の微分を用いると
$$ (xf(x))'=f(x)+x f'(x) $$
と見られる。したがって、まずこれを利用して $xf(x)$ を求めるのが自然である。
解法1
与式より
$$ (xf(x))'=x(x-2)(x-3) $$
である。右辺を展開すると
$$ x(x-2)(x-3)=x^3-5x^2+6x $$
であるから、両辺を積分して
$$ xf(x)=\int (x^3-5x^2+6x),dx =\frac14 x^4-\frac53 x^3+3x^2+C $$
となる。よって
$$ f(x)=\frac14 x^3-\frac53 x^2+3x+\frac{C}{x} $$
である。
ここで、$f(x)$ は整式であるから、$\dfrac{C}{x}$ の項は存在してはならない。したがって
$$ C=0 $$
である。
ゆえに
$$ f(x)=\frac14 x^3-\frac53 x^2+3x $$
となる。したがって、$f(x)$ は $3$ 次関数であり、$2$ 次の項の係数、$1$ 次の項の係数はそれぞれ
$$ a=-\frac53,\qquad b=3 $$
である。
解法2
$f(x)$ は整式であるから、$f(x)$ の次数を $n$、最高次の項の係数を $k$ として
$$ f(x)=kx^n+\cdots $$
とおく。
このとき
$$ f'(x)=nkx^{n-1}+\cdots $$
であるから、
$$ f(x)+x f'(x)=(n+1)kx^n+\cdots $$
となる。一方、右辺 $x(x-2)(x-3)$ は $3$ 次式であるから、左辺も $3$ 次式でなければならない。よって
$$ n=3 $$
である。
そこで
$$ f(x)=px^3+ax^2+bx+c $$
とおくと、
$$ f'(x)=3px^2+2ax+b $$
であるから、
$$ f(x)+x f'(x) =(px^3+ax^2+bx+c)+x(3px^2+2ax+b) $$
$$ =4px^3+3ax^2+2bx+c $$
となる。
一方、
$$ x(x-2)(x-3)=x^3-5x^2+6x $$
であるから、係数を比較して
$$ 4p=1,\qquad 3a=-5,\qquad 2b=6,\qquad c=0 $$
を得る。したがって
$$ p=\frac14,\qquad a=-\frac53,\qquad b=3,\qquad c=0 $$
である。
よって
$$ f(x)=\frac14 x^3-\frac53 x^2+3x $$
となり、$f(x)$ は $3$ 次関数である。
解説
この問題の要点は、左辺が
$$ f(x)+x f'(x)=(xf(x))' $$
という形になっていることに気づけるかどうかである。これに気づけば、微分方程式のように見える式が、実際には単なる積分の問題に変わる。
また、整式条件が重要である。積分後に現れる定数項は $xf(x)$ に対するものであり、$f(x)$ に直すと $\dfrac{C}{x}$ が出る。これが整式になるためには $C=0$ でなければならない。
答え
$$ [ア]=3,\qquad [イ]=-\frac53,\qquad [ウ]=3 $$
したがって、
$$ f(x)=\frac14 x^3-\frac53 x^2+3x $$
である。