基礎問題集
数学2 式と証明「恒等式」の問題20 解説
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解説
方針・初手
まず2次の部分
$$ 3x^2+5xy-2y^2 $$
がどのように因数分解されるかを見る。もとの式全体が $x,y$ の1次式の積になるなら、その2次の部分も1次式どうしの積になっていなければならない。
実際,
$$ 3x^2+5xy-2y^2=(3x-y)(x+2y) $$
と因数分解できる。したがって,全体の形は
$$ (3x-y+m)(x+2y+n) $$
とおける。あとは1次の項を比較して $m,n$ を決めればよい。
解法1
与式を
$$ 3x^2+5xy-2y^2+13x+5y+k $$
とする。
2次の部分は
$$ 3x^2+5xy-2y^2=(3x-y)(x+2y) $$
であるから,与式が $x,y$ の1次式の積に因数分解できるなら,
$$ 3x^2+5xy-2y^2+13x+5y+k=(3x-y+m)(x+2y+n) $$
と書ける。
右辺を展開すると,
$$ \begin{aligned} (3x-y+m)(x+2y+n) &=(3x-y)(x+2y)+n(3x-y)+m(x+2y)+mn \\ &=3x^2+5xy-2y^2+(3n+m)x+(-n+2m)y+mn \end{aligned} $$
となる。
これが
$$ 3x^2+5xy-2y^2+13x+5y+k $$
に一致するので,係数比較により
$$ \begin{cases} 3n+m=13 \\ -n+2m=5 \end{cases} $$
を得る。
第1式から $m=13-3n$ である。これを第2式に代入すると,
$$ -n+2(13-3n)=5 $$
より,
$$ -7n=-21 $$
したがって,
$$ n=3 $$
である。よって
$$ m=13-3\cdot 3=4 $$
となる。
したがって
$$ k=mn=4\cdot 3=12 $$
である。
実際,
$$ 3x^2+5xy-2y^2+13x+5y+12=(3x-y+4)(x+2y+3) $$
と因数分解できる。
解法2
与式が $x,y$ の1次式の積になるとして,
$$ 3x^2+5xy-2y^2+13x+5y+k=(ax+by+c)(dx+ey+f) $$
とおく。
展開して係数を比較すると,
$$ \begin{cases} ad=3 \\ ae+bd=5 \\ be=-2 \\ af+cd=13 \\ bf+ce=5 \\ cf=k \end{cases} $$
を得る。
まず
$$ ad=3,\quad be=-2,\quad ae+bd=5 $$
を満たす $a,b,d,e$ を考える。ここで
$$ (a,b,d,e)=(3,-1,1,2) $$
とすると,
$$ ad=3,\quad be=-2,\quad ae+bd=3\cdot 2+(-1)\cdot 1=5 $$
となり条件を満たす。
よって
$$ 3x^2+5xy-2y^2+13x+5y+k=(3x-y+c)(x+2y+f) $$
とおける。
このとき1次の項の係数比較より,
$$ \begin{cases} 3f+c=13 \\ -f+2c=5 \end{cases} $$
となるので,これを解いて
$$ f=3,\quad c=4 $$
を得る。したがって
$$ k=cf=4\cdot 3=12 $$
である。
解説
この問題の要点は,いきなり $k$ を追うのではなく,まず2次の部分だけを因数分解することである。全体が1次式の積になるなら,その最高次部分も対応して1次式の積になっていなければならないからである。
したがって
$$ 3x^2+5xy-2y^2=(3x-y)(x+2y) $$
を見抜ければ,あとは定数項を付け足した
$$ (3x-y+m)(x+2y+n) $$
の形にして1次の項を比較するだけで済む。計算量が少なく,最も自然な方針である。
答え
$$ k=12 $$
このとき,
$$ 3x^2+5xy-2y^2+13x+5y+12=(3x-y+4)(x+2y+3) $$
と因数分解できる。