基礎問題集
数学2 式と証明「不等式の証明」の問題3 解説
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解説
方針・初手
$a$ が4数の最小値であるから、$b,c,d$ を $a$ からの増分で表すと見通しがよい。
$$ b=a+x,\quad c=a+y,\quad d=a+z\qquad (x,y,z\ge 0) $$
とおけば、
$$ a+d-(b+c)=z-x-y $$
となる。したがって、条件 $ad>bc$ から $z-x-y$ の符号を調べればよい。
解法1
$a$ が最小であるから、ある $x,y,z\ge 0$ を用いて
$$ b=a+x,\quad c=a+y,\quad d=a+z $$
と書ける。
このとき
$$ a+d-(b+c)=a+(a+z)-{(a+x)+(a+y)}=z-x-y $$
である。よって、$a+d$ と $b+c$ の大小比較は $z-x-y$ の符号に帰着する。
一方、条件 $ad>bc$ に代入すると
$$ a(a+z)>(a+x)(a+y) $$
すなわち
$$ a^2+az>a^2+a(x+y)+xy $$
より
$$ a(z-x-y)>xy $$
を得る。ここで $x,y\ge 0$ であるから
$$ xy\ge 0 $$
である。
また、もし $a=0$ ならば $b,c,d\ge 0$ となり $ad=0$ だから、$ad>bc$ は成り立たない。したがって
$$ a\neq 0 $$
である。
そこで $a$ の符号で場合分けする。
**(i)**
$a>0$ の場合
$$ a(z-x-y)>xy\ge 0 $$
であり、$a>0$ だから
$$ z-x-y>0 $$
となる。ゆえに
$$ a+d-(b+c)=z-x-y>0 $$
より
$$ a+d>b+c $$
である。
**(ii)**
$a<0$ の場合
$$ a(z-x-y)>xy\ge 0 $$
であり、$a<0$ だから
$$ z-x-y<0 $$
となる。したがって
$$ a+d-(b+c)=z-x-y<0 $$
より
$$ a+d<b+c $$
である。
以上より、結論は $a$ の符号によって分かれる。
解説
この問題では、$a$ が最小であることを
$$ b=a+x,\quad c=a+y,\quad d=a+z\qquad (x,y,z\ge 0) $$
と表すのが基本方針である。これにより、比較したい量の差が
$$ a+d-(b+c)=z-x-y $$
と簡単になる。
さらに、条件 $ad>bc$ は
$$ a(z-x-y)>xy $$
と変形できる。右辺は $xy\ge 0$ であるから、$z-x-y$ の符号は $a$ の符号と一致する。したがって、この問題は $a+d$ と $b+c$ の大小が一意に定まるのではなく、$a$ の正負で結論が変わることが本質である。
答え
$a>0$ なら
$$ a+d>b+c $$
であり、$a<0$ なら
$$ a+d<b+c $$
である。したがって、与えられた条件だけでは $a+d$ と $b+c$ の大小は一意には定まらない。