基礎問題集
数学2 式と証明「不等式の証明」の問題10 解説
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解説
方針・初手
1つ目は恒等式による因数分解で示すのが最も速い。
2つ目は、1つ目の不等式を $x,y,z$ ではなく $\sqrt[3]{x},\sqrt[3]{y},\sqrt[3]{z}$ に適用すれば直ちに従う。
解法1
まず
$$ x^3+y^3+z^3-3xyz $$
を因数分解する。よく知られた恒等式
$$ x^3+y^3+z^3-3xyz=(x+y+z)(x^2+y^2+z^2-xy-yz-zx) $$
が成り立つ。
さらに
$$ x^2+y^2+z^2-xy-yz-zx =\frac{1}{2}\left\{(x-y)^2+(y-z)^2+(z-x)^2\right\} $$
であるから、
$$ x^3+y^3+z^3-3xyz =\frac{x+y+z}{2}\left\{(x-y)^2+(y-z)^2+(z-x)^2\right\} $$
となる。
ここで $x,y,z$ は正の実数なので $x+y+z>0$ であり、また平方の和は常に $0$ 以上である。したがって
$$ x^3+y^3+z^3-3xyz\geqq 0 $$
すなわち
$$ x^3+y^3+z^3\geqq 3xyz $$
が示された。
次に、今示した不等式を
$$ a=\sqrt[3]{x},\quad b=\sqrt[3]{y},\quad c=\sqrt[3]{z} $$
に対して適用する。すると
$$ a^3+b^3+c^3\geqq 3abc $$
より
$$ x+y+z\geqq 3\sqrt[3]{xyz} $$
となる。両辺を $3$ で割れば
$$ \frac{x+y+z}{3}\geqq \sqrt[3]{xyz} $$
を得る。
以上で両方の不等式が示された。
解説
1つ目の不等式は、対称式 $x^3+y^3+z^3-3xyz$ を因数分解して、平方の和に持ち込むのが典型である。
2つ目は相加平均と相乗平均の関係そのものであるが、この問題では1つ目を立方根に対して適用すると自然に導ける。2つの不等式が独立ではなく、前者から後者が従うという構造を押さえておくとよい。
なお、いずれの不等式でも等号成立は $x=y=z$ のときである。
答え
$$ x^3+y^3+z^3-3xyz =\frac{x+y+z}{2}\left\{(x-y)^2+(y-z)^2+(z-x)^2\right\}\geqq 0 $$
より
$$ x^3+y^3+z^3\geqq 3xyz $$
が成り立つ。
また、これを $\sqrt[3]{x},\sqrt[3]{y},\sqrt[3]{z}$ に適用すると
$$ x+y+z\geqq 3\sqrt[3]{xyz} $$
となるので、
$$ \frac{x+y+z}{3}\geqq \sqrt[3]{xyz} $$
が成り立つ。