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数学2 式と証明「不等式の証明」の問題25 解説
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解説
方針・初手
$2^a,2^b,2^c$ は $a,b,c\geqq 0$ よりすべて $1$ 以上である。そこで
$$ x=2^a,\quad y=2^b,\quad z=2^c $$
とおくと、示すべき不等式は $x,y,z\geqq 1$ のもとでの整式不等式に直せる。
(1) は $(x-1)(y-1)\geqq 0$ に帰着する。
(2) は (1) を続けて用いる方法が最も自然である。
解法1
(1) の証明
$x=2^a,\ y=2^b$ とおくと、$a,b\geqq 0$ より
$$ x\geqq 1,\quad y\geqq 1 $$
である。
示すべき不等式
$$ 2^a+2^b\leqq 1+2^{a+b} $$
は
$$ x+y\leqq 1+xy $$
と書き直せる。
これを移項すると
$$ xy-x-y+1\geqq 0 $$
すなわち
$$ (x-1)(y-1)\geqq 0 $$
となる。
$x\geqq 1,\ y\geqq 1$ であるから、確かに $(x-1)(y-1)\geqq 0$ が成り立つ。したがって
$$ 2^a+2^b\leqq 1+2^{a+b} $$
が示された。
(2) の証明
まず (1) を $a,b$ に対して用いると
$$ 2^a+2^b\leqq 1+2^{a+b} $$
である。両辺に $2^c$ を加えると
$$ 2^a+2^b+2^c\leqq 1+2^{a+b}+2^c $$
を得る。
ここで $a+b\geqq 0,\ c\geqq 0$ なので、再び (1) を $a+b,\ c$ に対して用いれば
$$ 2^{a+b}+2^c\leqq 1+2^{a+b+c} $$
である。したがって
$$ 1+2^{a+b}+2^c\leqq 1+\left(1+2^{a+b+c}\right)=2+2^{a+b+c} $$
となる。
以上より
$$ 2^a+2^b+2^c\leqq 2+2^{a+b+c} $$
が成り立つ。
解法2
(2) の別解
$x=2^a,\ y=2^b,\ z=2^c$ とおくと、$x,y,z\geqq 1$ であり、示すべき不等式は
$$ x+y+z\leqq 2+xyz $$
である。
これを変形すると
$$ xyz-x-y-z+2\geqq 0 $$
を示せばよい。
ここで $x=(x-1)+1,\ y=(y-1)+1,\ z=(z-1)+1$ を用いて展開すると
$$ xyz-x-y-z+2 $$
$$ =(x-1)(y-1)(z-1)+(x-1)(y-1)+(y-1)(z-1)+(z-1)(x-1) $$
となる。
$x,y,z\geqq 1$ より
$$ x-1\geqq 0,\quad y-1\geqq 0,\quad z-1\geqq 0 $$
であるから、右辺の各項はすべて $0$ 以上である。よって
$$ xyz-x-y-z+2\geqq 0 $$
が成り立ち、
$$ x+y+z\leqq 2+xyz $$
すなわち
$$ 2^a+2^b+2^c\leqq 2+2^{a+b+c} $$
が示された。
解説
この問題の本質は、$a,b,c\geqq 0$ から $2^a,2^b,2^c\geqq 1$ が言える点にある。
(1) は単に指数の形のまま扱うより、$x=2^a,\ y=2^b$ とおいて
$$ x+y\leqq 1+xy $$
に直し、さらに
$$ (x-1)(y-1)\geqq 0 $$
と見るのが基本である。
(2) は (1) を二回使うと短く処理できる。3項の不等式をいきなり展開してもよいが、すでに示した結果を利用する発想を持つと整理しやすい。
答え
**(1)**
$$ 2^a+2^b\leqq 1+2^{a+b} $$
**(2)**
$$ 2^a+2^b+2^c\leqq 2+2^{a+b+c} $$
いずれも成り立つ。