基礎問題集
数学2 式と証明「多項式の割り算」の問題5 解説
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解説
方針・初手
$f(x)$ を $x^2+x+1$ で割った余りが $2x-1$ であるから、
$$ f(x)\equiv 2x-1 \pmod{x^2+x+1} $$
とみなせる。したがって、$f(x)$ を含む式を $x^2+x+1$ で割った余りは、$f(x)$ を $2x-1$ に置き換えて計算すればよい。
また、
$$ x^2+x+1=0 \quad\Rightarrow\quad x^2\equiv -x-1 \pmod{x^2+x+1} $$
を用いて次数を下げる。
解法1
$f(x)$ を $x^2+x+1$ で割った余りが $2x-1$ であるから、ある整式 $q(x)$ を用いて
$$ f(x)=(x^2+x+1)q(x)+(2x-1) $$
と表せる。
よって、
$$ f(x)\equiv 2x-1 \pmod{x^2+x+1} $$
である。
(1) ${f(x)}^2$ の余り
まず
$$ {f(x)}^2 \equiv (2x-1)^2 = 4x^2-4x+1 \pmod{x^2+x+1} $$
である。
ここで
$$ x^2\equiv -x-1 \pmod{x^2+x+1} $$
より、
$$ 4x^2-4x+1 \equiv 4(-x-1)-4x+1 = -8x-3 $$
となる。これは $1$ 次式であり、すでに余りの形である。
したがって、求める余りは
$$ -8x-3 $$
である。
(2) ${f(x)}^2+af(x)+b$ が $x^2+x+1$ で割り切れるときの $a,b$
${f(x)}^2$ の余りは (1) より $-8x-3$ であり、また
$$ af(x)\equiv a(2x-1)=2ax-a \pmod{x^2+x+1} $$
であるから、
$$ {f(x)}^2+af(x)+b $$
を $x^2+x+1$ で割った余りは
$$ (-8x-3)+(2ax-a)+b $$
すなわち
$$ (2a-8)x+(b-a-3) $$
である。
これが $x^2+x+1$ で割り切れるためには、余りが $0$ でなければならないので、
$$ \begin{cases} 2a-8=0 \\ b-a-3=0 \end{cases} $$
を満たす必要がある。
これを解くと、
$$ a=4,\qquad b=7 $$
となる。
解説
この問題の要点は、「ある整式を $x^2+x+1$ で割った余りが分かっていれば、その整式を含む式の余りも合同式で処理できる」という点である。
特に、$f(x)\equiv 2x-1$ とおけるので、複雑な $f(x)$ の中身は不要である。さらに、$x^2+x+1$ で割る場面では
$$ x^2\equiv -x-1 $$
を使って $2$ 次以上の項を $1$ 次以下に落とすのが典型手法である。
答え
**(1)**
余りは
$$ -8x-3 $$
**(2)**
$$ a=4,\qquad b=7 $$