基礎問題集
数学2 図形と式「円」の問題2 解説
数学2の図形と式「円」にある問題2の基礎問題と解説ページです。問題と保存済み解説を公開し、ログイン後はAI質問と学習履歴も利用できます。
MathGrAIl の基礎問題集にある公開問題ページです。ログイン前でも問題と保存済み解説を確認でき、ログイン後はAI質問と学習履歴の保存を利用できます。
- 基礎問題の問題画像と保存済み解説を公開
- ログイン後にAI質問で復習
- ログイン後に学習履歴を保存
解説
方針・初手
円が座標軸に接するので、円の中心座標はすぐに置ける。あとは、直線 $l$ に接する条件を「中心と直線の距離が半径に等しい」として式にし、さらに 2 つの円が外接する条件を加えれば $R,\ r$ が求まる。
解法1
$\sin\theta=s,\ \cos\theta=c$ とおく。ただし $0<\theta<\dfrac{\pi}{2}$ より
$$ s>0,\quad c>0,\quad s^2+c^2=1 $$
である。
(1) $\dfrac{r}{R}$ を $\theta$ で表す
まず、領域 $D$ 内の 2 つの円を考える。
$C_1$ の中心を $A(R,a)$、$C_2$ の中心を $B(b,R)$ とする。 $C_1$ は $y$ 軸に接し、$C_2$ は $x$ 軸に接するので、このようにおける。
さらに、$A,\ B$ は直線
$$ l:\ sx+cy=1 $$
からの距離がともに $R$ である。しかも $D$ は $sx+cy\geqq 1$ 側の領域であるから、
$$ sR+ca-1=R,\qquad sb+cR-1=R $$
となる。よって
$$ a=\frac{1+R-Rs}{c},\qquad b=\frac{1+R-Rc}{s} $$
を得る。
ここで $C_1,\ C_2$ は外接するから、中心間距離は $2R$ である。したがって
$$ AB=2R $$
であり、
$$ (b-R)^2+(a-R)^2=(2R)^2 $$
となる。
ところが
$$ b-R=\frac{1+R-Rc-Rs}{s}=\frac{1-R(s+c-1)}{s}, $$
$$ a-R=\frac{1+R-Rs-Rc}{c}=\frac{1-R(s+c-1)}{c} $$
であるから、
$$ 4R^2=\left(1-R(s+c-1)\right)^2\left(\frac{1}{s^2}+\frac{1}{c^2}\right) $$
を得る。ここで
$$ \frac{1}{s^2}+\frac{1}{c^2}=\frac{s^2+c^2}{s^2c^2}=\frac{1}{s^2c^2} $$
より、
$$ 4R^2=\frac{\left(1-R(s+c-1)\right)^2}{s^2c^2} $$
となる。$b>R,\ a>R$ であるから $1-R(s+c-1)>0$ であり、
$$ 2R=\frac{1-R(s+c-1)}{sc} $$
と書ける。整理すると
$$ 1=R(s+c+2sc-1) $$
したがって
$$ R=\frac{1}{s+c+2sc-1} $$
である。
次に、領域 $D'$ 内の 2 つの円を考える。
$C_1'$ の中心を $A'(r,a')$、$C_2'$ の中心を $B'(b',r)$ とする。 今度は $D'$ が $sx+cy\leqq 1$ 側の領域なので、直線 $l$ に接する条件は
$$ 1-(sr+ca')=r,\qquad 1-(sb'+cr)=r $$
となる。よって
$$ a'=\frac{1-r-rs}{c},\qquad b'=\frac{1-r-rc}{s} $$
である。
また $C_1',\ C_2'$ は外接するから
$$ (A'B')^2=(2r)^2 $$
であり、
$$ (b'-r)^2+(a'-r)^2=4r^2 $$
となる。
ここで
$$ b'-r=\frac{1-r-r c-r s}{s}=\frac{1-r(1+s+c)}{s}, $$
$$ a'-r=\frac{1-r-r s-r c}{c}=\frac{1-r(1+s+c)}{c} $$
より、
$$ 4r^2=\left(1-r(1+s+c)\right)^2\left(\frac{1}{s^2}+\frac{1}{c^2}\right) $$
を得る。したがって
$$ 4r^2=\frac{\left(1-r(1+s+c)\right)^2}{s^2c^2} $$
であり、同様に $b'>r,\ a'>r$ だから $1-r(1+s+c)>0$ である。よって
$$ 2r=\frac{1-r(1+s+c)}{sc} $$
となり、整理すると
$$ 1=r(1+s+c+2sc) $$
ゆえに
$$ r=\frac{1}{1+s+c+2sc} $$
である。
以上より
$$ \frac{r}{R} =\frac{s+c+2sc-1}{1+s+c+2sc} $$
すなわち
$$ \frac{r}{R} =\frac{\sin\theta+\cos\theta+2\sin\theta\cos\theta-1}{1+\sin\theta+\cos\theta+2\sin\theta\cos\theta} $$
である。
(2) $\theta$ が $0<\theta<\dfrac{\pi}{2}$ を動くときの $\dfrac{r}{R}$ の範囲
$p=\sin\theta+\cos\theta$ とおくと、
$$ 2\sin\theta\cos\theta=(\sin\theta+\cos\theta)^2-1=p^2-1 $$
であるから、
$$ \frac{r}{R} =\frac{p+(p^2-1)-1}{1+p+(p^2-1)} =\frac{p^2+p-2}{p^2+p} =1-\frac{2}{p(p+1)} $$
となる。
また
$$ p=\sin\theta+\cos\theta=\sqrt{2}\sin\left(\theta+\frac{\pi}{4}\right) $$
より、
$$ 1<p\leqq \sqrt{2} $$
である。
ここで
$$ f(p)=1-\frac{2}{p(p+1)} $$
とおくと、$p>0$ で $p(p+1)$ は増加するから、$f(p)$ は $p$ の増加関数である。したがって $\dfrac{r}{R}$ の最大値は $p=\sqrt{2}$、すなわち $\theta=\dfrac{\pi}{4}$ のときにとる。
その値は
$$ f(\sqrt{2}) =\frac{2+\sqrt{2}-2}{2+\sqrt{2}} =\frac{\sqrt{2}}{2+\sqrt{2}} =\sqrt{2}-1 $$
である。
一方、$p\to 1+0$ のとき
$$ f(p)\to 0 $$
であるが、$\theta=0,\ \dfrac{\pi}{2}$ は範囲に含まれないので $0$ はとらない。
よって、
$$ 0<\frac{r}{R}\leqq \sqrt{2}-1 $$
である。
解説
この問題の本質は、円の接触条件をすべて「中心の位置」と「距離」に翻訳することである。軸に接する条件から中心座標の一方がすぐ決まり、直線に接する条件は距離公式、2 円が外接する条件は中心間距離 $=2\times$ 半径で処理できる。
(2) では、$\sin\theta+\cos\theta$ にまとめるのが自然である。 $2\sin\theta\cos\theta=(\sin\theta+\cos\theta)^2-1$ を使うと比が 1 変数関数になり、値域が見やすくなる。
答え
**(1)**
$$ \frac{r}{R} =\frac{\sin\theta+\cos\theta+2\sin\theta\cos\theta-1}{1+\sin\theta+\cos\theta+2\sin\theta\cos\theta} $$
**(2)**
$$ 0<\frac{r}{R}\leqq \sqrt{2}-1 $$
である。