基礎問題集
数学2 図形と式「円」の問題11 解説
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解説
方針・初手
交点 $A,B$ を通る直線 $AB$ は 2 つの円の共通弦であり,その方程式は 2 つの円の式を引くことで求まる。したがって (2) はまず直線 $AB$ の方程式を出せばよい。
また,(1) は 2 円が異なる 2 点で交わる条件を,中心間距離と半径の関係で判定するのが最も簡潔である。
最後に (3) は,(2) で得た $p,q$ の式に対して整数条件を課せばよい。
解法1
円 $C_1$ は
$$ x^2+y^2=a $$
であるから,中心は $(0,0)$,半径は $\sqrt a$ である。
円 $C_2$ は平方完成すると
$$ x^2+y^2-6x-4y+3=0 \iff (x-3)^2+(y-2)^2=10 $$
となるので,中心は $(3,2)$,半径は $\sqrt{10}$ である。
2 つの中心間距離は
$$ \sqrt{3^2+2^2}=\sqrt{13} $$
である。
(1) $a$ の範囲
2 円が異なる 2 点で交わるための条件は
$$ |\sqrt a-\sqrt{10}|<\sqrt{13}<\sqrt a+\sqrt{10} $$
である。
右側の不等式から
$$ \sqrt a>\sqrt{13}-\sqrt{10} $$
を得る。
また左側の不等式から
$$ \sqrt a<\sqrt{13}+\sqrt{10} $$
を得る。
よって
$$ \sqrt{13}-\sqrt{10}<\sqrt a<\sqrt{13}+\sqrt{10} $$
であり,両辺を 2 乗して
$$ (\sqrt{13}-\sqrt{10})^2<a<(\sqrt{13}+\sqrt{10})^2 $$
すなわち
$$ 23-2\sqrt{130}<a<23+2\sqrt{130} $$
となる。
(2) $p,q$ を $a$ で表す
交点 $A,B$ は両円の共通点であるから,その通る直線 $AB$ は 2 つの円の式を連立して $x^2+y^2$ を消去すれば求まる。
$C_1$ より
$$ x^2+y^2=a $$
であるから,これを $C_2$ に代入すると
$$ a-6x-4y+3=0 $$
よって直線 $AB$ は
$$ 6x+4y=a+3 $$
である。
$x$ 軸との交点を $(p,0)$ とすると,
$$ 6p=a+3 $$
より
$$ p=\frac{a+3}{6} $$
である。
同様に,$y$ 軸との交点を $(0,q)$ とすると,
$$ 4q=a+3 $$
より
$$ q=\frac{a+3}{4} $$
である。
(3) $p,q$ が共に整数となる $a$
$p,q$ がともに整数であるためには,
$$ \frac{a+3}{6},\ \frac{a+3}{4} $$
がともに整数でなければならない。したがって $a+3$ は $6$ と $4$ の公倍数,すなわち $12$ の倍数である。
よってある整数 $n$ を用いて
$$ a+3=12n $$
と書けるから,
$$ a=12n-3 $$
である。
さらに (1) の範囲
$$ 23-2\sqrt{130}<a<23+2\sqrt{130} $$
を用いる。ここで
$$ 23-2\sqrt{130}\approx 0.20,\qquad 23+2\sqrt{130}\approx 45.80 $$
であるから,
$$ 0.20<12n-3<45.80 $$
を満たす整数 $n$ は
$$ n=1,2,3,4 $$
である。
したがって
$$ a=9,21,33,45 $$
となる。
解説
この問題の本質は,交点を結ぶ直線 $AB$ が 2 円の**根軸**になっている点にある。したがって,円の式を引いて二次の項を消すのが標準手法である。
また,2 円が「異なる 2 点で交わる」という条件は,中心間距離 $d$ と半径 $r_1,r_2$ に対して
$$ |r_1-r_2|<d<r_1+r_2 $$
で処理するのが最も確実である。ここを曖昧にすると,外接・内接の場合まで含めてしまいやすい。
(3) では,$p,q$ を直接整数にする条件を考えるだけでよく,$a$ を無理に幾何的に解釈する必要はない。整数条件を「$a+3$ が $12$ の倍数」とまとめるのが要点である。
答え
**(1)**
$$ 23-2\sqrt{130}<a<23+2\sqrt{130} $$
**(2)**
$$ p=\frac{a+3}{6},\qquad q=\frac{a+3}{4} $$
**(3)**
$$ a=9,\ 21,\ 33,\ 45 $$