基礎問題集
数学2 図形と式「円と直線」の問題17 解説
数学2の図形と式「円と直線」にある問題17の基礎問題と解説ページです。問題と保存済み解説を公開し、ログイン後はAI質問と学習履歴も利用できます。
MathGrAIl の基礎問題集にある公開問題ページです。ログイン前でも問題と保存済み解説を確認でき、ログイン後はAI質問と学習履歴の保存を利用できます。
- 基礎問題の問題画像と保存済み解説を公開
- ログイン後にAI質問で復習
- ログイン後に学習履歴を保存
解説
方針・初手
まず円 $C$ を標準形に直す。
$$ x^2+y^2-10x-10y+49=0 \iff (x-5)^2+(y-5)^2=1 $$
したがって,円 $C$ の中心は $(5,5)$,半径は $1$ である。
(1) は,原点を通る直線を $y=mx$ とおいて,中心から直線までの距離が半径 $1$ に等しいことを用いる。
(2) は,$x$ 軸に接する円の中心を $(a,b)$ とすると半径は $|b|$ になることを使い,円 $C$ と外接する条件を距離で表す。
(3) は,(2) の軌跡と,「$x$ 軸と直線 $\ell$ の両方に接する円の中心は2本の角の二等分線上にある」ことを組み合わせて求める。
解法1
(1) 直線 $\ell$ の傾き
原点を通る直線を
$$ y=mx $$
とおく。これを $mx-y=0$ とみると,中心 $(5,5)$ からこの直線までの距離は
$$ \frac{|5m-5|}{\sqrt{m^2+1}} $$
である。
円 $C$ に接するためには,この距離が半径 $1$ に等しければよいから,
$$ \frac{|5m-5|}{\sqrt{m^2+1}}=1 $$
となる。両辺を2乗して
$$ 25(m-1)^2=m^2+1 $$
$$ 25m^2-50m+25=m^2+1 $$
$$ 24m^2-50m+24=0 $$
$$ 12m^2-25m+12=0 $$
これを解くと
$$ m=\frac{25\pm 7}{24} =\frac43,\ \frac34 $$
である。
傾きの大きい方が $\ell$ なので,
$$ \ell:\ y=\frac43x $$
であり,傾きは
$$ \frac43 $$
である。
(2) 円の中心 $P$ の軌跡
求める円の中心を $P=(a,b)$,半径を $r$ とする。
$x$ 軸に接するから
$$ r=|b| $$
である。また,円 $C$ と外接するから,中心間距離は半径の和に等しく,
$$ \sqrt{(a-5)^2+(b-5)^2}=|b|+1 $$
となる。両辺を2乗して
$$ (a-5)^2+(b-5)^2=(|b|+1)^2 $$
を考える。
**(i)**
$b\geqq 0$ のとき
このとき $|b|=b$ だから,
$$ (a-5)^2+(b-5)^2=(b+1)^2 $$
$$ (a-5)^2+b^2-10b+25=b^2+2b+1 $$
$$ (a-5)^2=12b-24 $$
よって
$$ b=\frac{(a-5)^2}{12}+2 $$
を得る。
**(ii)**
$b<0$ のとき
このとき $|b|=-b$ だから,
$$ (a-5)^2+(b-5)^2=(-b+1)^2 $$
$$ (a-5)^2+b^2-10b+25=b^2-2b+1 $$
$$ (a-5)^2=8b-24 $$
となる。しかし左辺は $0$ 以上であるのに対し,右辺は $b<0$ のもとで負になるから不可能である。
したがって,中心は必ず $x$ 軸の上側にあり,軌跡は
$$ b=\frac{(a-5)^2}{12}+2 $$
である。
ゆえに,中心 $P=(x,y)$ の軌跡は
$$ y=\frac{(x-5)^2}{12}+2 $$
である。
(3) 直線 $\ell$ と $x$ 軸に接し,さらに円 $C$ と外接する円の半径
(2) より,その中心 $(x,y)$ は
$$ y=\frac{(x-5)^2}{12}+2 $$
上にある。
一方,$x$ 軸と $\ell$ に接する円の中心は,この2直線からの距離が等しい点であるから,2本の角の二等分線上にある。
$\ell$ は
$$ 4x-3y=0 $$
であるから,角の二等分線は
$$ |y|=\frac{|4x-3y|}{5} $$
で与えられる。中心は (2) より $y>0$ だから,
$$ y=\frac{|4x-3y|}{5} $$
すなわち
$$ 4x-3y=5y \quad \text{または} \quad 4x-3y=-5y $$
より
$$ y=\frac{x}{2} \quad \text{または} \quad y=-2x $$
である。
したがって,放物線
$$ y=\frac{(x-5)^2}{12}+2 $$
と,これら2直線との交点を求めればよい。
1. $y=\dfrac{x}{2}$ との交点
$$ \frac{x}{2}=\frac{(x-5)^2}{12}+2 $$
$$ 6x=(x-5)^2+24 $$
$$ 6x=x^2-10x+49 $$
$$ x^2-16x+49=0 $$
$$ x=8\pm \sqrt{15} $$
よって
$$ y=\frac{x}{2}=4\pm \frac{\sqrt{15}}{2} $$
このとき半径は $x$ 軸に接するので $r=y$ であり,
$$ r=4\pm \frac{\sqrt{15}}{2} $$
を得る。
2. $y=-2x$ との交点
$$ -2x=\frac{(x-5)^2}{12}+2 $$
$$ -24x=(x-5)^2+24 $$
$$ -24x=x^2-10x+49 $$
$$ x^2+14x+49=0 $$
$$ (x+7)^2=0 $$
$$ x=-7,\quad y=14 $$
したがって半径は
$$ r=14 $$
である。
以上より,求める半径は
$$ 14,\ 4+\frac{\sqrt{15}}{2},\ 4-\frac{\sqrt{15}}{2} $$
の3つである。
解説
この問題の要点は,「接する」という条件をすべて距離で表すことである。
(1) では,直線と円が接する条件を「中心から直線までの距離 $=$ 半径」に直すのが基本である。
(2) では,$x$ 軸に接する円の中心の $y$ 座標の絶対値がそのまま半径になる。そこに「円 $C$ と外接する」という中心間距離の条件を加えると,中心の軌跡が放物線として出てくる。
(3) では,新しく未知の円を直接求めにいくよりも,(2) で得た中心の軌跡と,2直線に接する円の中心が角の二等分線上にあることを組み合わせる方が整理しやすい。図形条件を「軌跡の交点」に落とすのが有効である。
答え
**(1)**
$\ell$ の傾きは
$$ \frac43 $$
である。
**(2)**
中心 $P=(x,y)$ の軌跡は
$$ y=\frac{(x-5)^2}{12}+2 $$
である。
**(3)**
求める円の半径は
$$ 14,\ 4+\frac{\sqrt{15}}{2},\ 4-\frac{\sqrt{15}}{2} $$
である。