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数学2 図形と式「軌跡」の問題10 解説

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数学2図形と式軌跡問題10
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数学2 図形と式 軌跡 問題10の問題画像
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解説

方針・初手

$Q,R$ を放物線 $y=x^2$ 上の点として

$$ Q(\alpha,\alpha^2),\quad R(\beta,\beta^2) $$

とおき,和と差

$$ s=\alpha+\beta,\quad d=\alpha-\beta $$

で整理する。正三角形で底辺が $QR$ であるから,$P$ は $QR$ の垂直二等分線上にあり,さらに

$$ PM=\frac{\sqrt{3}}{2},QR $$

を満たす。ここで $M$ は $QR$ の中点である。この2条件から $s,d$ を決め,最後に重心 $G$ を求める。

解法1

$Q,R$ の中点 $M$ は

$$ \begin{aligned} M\left(\frac{s}{2},\frac{\alpha^2+\beta^2}{2}\right) &= M\left(\frac{s}{2},\frac{s^2+d^2}{4}\right) \end{aligned} $$

である。また

$$ \overrightarrow{QR}=(\beta-\alpha,\beta^2-\alpha^2)=(-d,-sd) $$

であるから,方向ベクトルとして $(d,sd)$ をとれる。

したがって

$$ \begin{aligned} \overrightarrow{MP} &= \left(\frac12-\frac{s}{2},\frac14-\frac{s^2+d^2}{4}\right) \\ \left(\frac{1-s}{2},\frac{1-s^2-d^2}{4}\right) \end{aligned} $$

となる。

正三角形の条件より,まず $\overrightarrow{MP}\perp \overrightarrow{QR}$ だから

$$ \left(\frac{1-s}{2},\frac{1-s^2-d^2}{4}\right)\cdot(d,sd)=0. $$

$d\neq 0$(正三角形は退化しない)より,

$$ 2(1-s)+s(1-s^2-d^2)=0 $$

すなわち

$$ sd^2=2-s-s^3. \tag{1} $$

これを用いると

$$ \begin{aligned} 1-s^2-d^2 &= 1-s^2-\frac{2-s-s^3}{s} \\ \frac{2(s-1)}{s}. \tag{2} \end{aligned} $$

次に,正三角形では $M$ は底辺 $QR$ の中点なので

$$ PM=\frac{\sqrt{3}}{2},QR $$

である。まず

$$ |QR|^2=d^2+s^2d^2=d^2(1+s^2). $$

また,(2)より

$$ \begin{aligned} |PM|^2 &= \left(\frac{1-s}{2}\right)^2+\left(\frac{1-s^2-d^2}{4}\right)^2 \\ \frac{(1-s)^2}{4}+\frac{(1-s)^2}{4s^2} \\ \frac{(1-s)^2}{4}\left(1+\frac{1}{s^2}\right). \end{aligned} $$

したがって

$$ |PM|^2=\frac34|QR|^2 $$

より

$$ \begin{aligned} \frac{(1-s)^2}{4}\left(1+\frac{1}{s^2}\right) &= \frac34 d^2(1+s^2). \end{aligned} $$

$1+s^2>0$ を消去すると

$$ \frac{(1-s)^2}{s^2}=3d^2. \tag{3} $$

(1), (3)を連立すると

$$ 2-s-s^3-s\cdot \frac{(1-s)^2}{3s^2}=0, $$

すなわち

$$ 6s-3s^2-3s^4-(1-s)^2=0, $$

よって

$$ (s-1)(3s^3+3s^2+7s-1)=0. $$

ここで $s=1$ とすると (3) から $d=0$ となり,$Q=R$ で正三角形にならない。したがって

$$ 3s^3+3s^2+7s-1=0 \tag{4} $$

を満たす。

この左辺の導関数は

$$ 9s^2+6s+7>0 $$

で常に正だから,(4) は実数解をただ1つもつ。したがって $s$ は一意に定まる。

さて,重心 $G(X,Y)$ は

$$ X=\frac{\frac12+\alpha+\beta}{3}=\frac{1+2s}{6} $$

であり,

$$ \begin{aligned} Y=\frac{\frac14+\alpha^2+\beta^2}{3} &= \frac{\frac14+\frac{s^2+d^2}{2}}{3}. \end{aligned} $$

ここで (1) より

$$ d^2=\frac{2-s-s^3}{s} $$

なので,

$$ \begin{aligned} Y &= \frac{1+2s^2+2d^2}{12}\\ &= \frac{1+2s^2+2\cdot \frac{2-s-s^3}{s}}{12}\\ &= \frac{4-s}{12s}. \end{aligned} $$

よって重心はただ1点

$$ G\left(\frac{1+2s}{6},\frac{4-s}{12s}\right) $$

に限られる。ただし $s$ は方程式

$$ 3s^3+3s^2+7s-1=0 $$

の唯一の実数解である。

なお,Cardano の公式を用いれば

$$ s= \frac{\sqrt[3]{14+2\sqrt{103}}+\sqrt[3]{14-2\sqrt{103}}-1}{3} $$

である。

解説

$Q,R$ をそのまま扱うと式が煩雑になるが,和 $s=\alpha+\beta$ と差 $d=\alpha-\beta$ を使うと,中点と弦の傾きが簡潔に表せる。

放物線 $y=x^2$ 上の2点では,弦 $QR$ の傾きが $\alpha+\beta=s$ になることが重要である。これにより,垂直条件と長さ条件がともに $s,d$ だけで書ける。さらに,正三角形の条件から得られる方程式は最終的に $s$ だけの三次方程式に落ち,しかもその実数解は一意であるから,重心の軌跡は曲線ではなく1点になる。

答え

重心 $G(X,Y)$ の軌跡は1点であり,

$$ G\left(\frac{1+2s}{6},\frac{4-s}{12s}\right) $$

ただし $s$ は

$$ 3s^3+3s^2+7s-1=0 $$

の唯一の実数解である。

したがって明示的には

$$ s= \frac{\sqrt[3]{14+2\sqrt{103}}+\sqrt[3]{14-2\sqrt{103}}-1}{3} $$

より,

$$ G= \left( \frac{2\bigl(\sqrt[3]{14+2\sqrt{103}}+\sqrt[3]{14-2\sqrt{103}}\bigr)+1}{18}, , \frac{13-\bigl(\sqrt[3]{14+2\sqrt{103}}+\sqrt[3]{14-2\sqrt{103}}\bigr)} {12\bigl(\sqrt[3]{14+2\sqrt{103}}+\sqrt[3]{14-2\sqrt{103}}-1\bigr)} \right). $$

数値的には

$$ G\approx(0.21137,\ 2.40210) $$

である。

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