基礎問題集
数学2 図形と式「軌跡」の問題20 解説
数学2の図形と式「軌跡」にある問題20の基礎問題と解説ページです。問題と保存済み解説を公開し、ログイン後はAI質問と学習履歴も利用できます。
MathGrAIl の基礎問題集にある公開問題ページです。ログイン前でも問題と保存済み解説を確認でき、ログイン後はAI質問と学習履歴の保存を利用できます。
- 基礎問題の問題画像と保存済み解説を公開
- ログイン後にAI質問で復習
- ログイン後に学習履歴を保存
解説
方針・初手
直線の方程式を $y=m(x-a)$ とおいて円 $x^2+y^2=1$ に代入する。
すると交点の $x$ 座標についての2次方程式が得られるので、(1) では判別式 $D>0$ を用いて異なる2点で交わる条件を求める。
また、(2) ではその2次方程式の2解を $x_1,x_2$ として、交点 $A,B$ の中点の座標を解と係数の関係で表し、最後に媒介変数 $m$ を消去する。
解法1
直線は点 $(a,0)$ を通り傾きが $m$ であるから、その方程式は
$$ y=m(x-a) $$
である。
これを円 $x^2+y^2=1$ に代入すると
$$ x^2+m^2(x-a)^2=1 $$
すなわち
$$ (1+m^2)x^2-2am^2x+(a^2m^2-1)=0 $$
を得る。
この2次方程式の2解を $x_1,x_2$ とすると、それが交点 $A,B$ の $x$ 座標である。
(1) $m$ の値の範囲
円と直線が異なる2点で交わるためには、上の2次方程式が異なる2実数解をもてばよい。したがって判別式を正とすればよい。
判別式を $D$ とすると
$$ \begin{aligned} D &=(-2am^2)^2-4(1+m^2)(a^2m^2-1) \\ &=4a^2m^4-4(1+m^2)(a^2m^2-1) \\ &=4{a^2m^4-a^2m^2-a^2m^4+1+m^2} \\ &=4{1-(a^2-1)m^2}. \end{aligned} $$
よって
$$ D>0 \iff 1-(a^2-1)m^2>0 \iff m^2<\frac{1}{a^2-1}. $$
したがって
$$ -\frac{1}{\sqrt{a^2-1}}<m<\frac{1}{\sqrt{a^2-1}}. $$
(2) 線分 $AB$ の中点の軌跡
線分 $AB$ の中点を $M(X,Y)$ とする。
解と係数の関係より
$$ x_1+x_2=\frac{2am^2}{1+m^2} $$
であるから
$$ X=\frac{x_1+x_2}{2}=\frac{am^2}{1+m^2}. $$
また、$A,B$ はともに直線 $y=m(x-a)$ 上にあるので、中点 $M$ もこの直線上にある。したがって
$$ Y=m(X-a). $$
ここに $X=\dfrac{am^2}{1+m^2}$ を代入すると
$$ \begin{aligned} Y &=m\left(\frac{am^2}{1+m^2}-a\right) \\ &=m\left(\frac{am^2-a-am^2}{1+m^2}\right) \\ &=-\frac{am}{1+m^2}. \end{aligned} $$
よって
$$ X=\frac{am^2}{1+m^2},\qquad Y=-\frac{am}{1+m^2} $$
である。
ここで
$$ a-X=a-\frac{am^2}{1+m^2}=\frac{a}{1+m^2} $$
であるから
$$ X(a-X) =\frac{am^2}{1+m^2}\cdot \frac{a}{1+m^2} =\frac{a^2m^2}{(1+m^2)^2} =Y^2. $$
したがって
$$ Y^2=X(a-X) $$
すなわち
$$ X^2+Y^2=aX $$
を得る。
これを整理すると
$$ \left(X-\frac{a}{2}\right)^2+Y^2=\left(\frac{a}{2}\right)^2. $$
よって中点 $M$ の軌跡は、中心 $\left(\dfrac{a}{2},0\right)$、半径 $\dfrac{a}{2}$ の円の一部である。
さらに (1) より
$$ m^2<\frac{1}{a^2-1} $$
であり、
$$ X=\frac{am^2}{1+m^2} $$
だから
$$ 0\le X<\frac{1}{a}. $$
したがって軌跡は
$$ \left(X-\frac{a}{2}\right)^2+Y^2=\left(\frac{a}{2}\right)^2, \qquad 0\le X<\frac{1}{a} $$
で表される円弧である。
解説
この問題の本質は、交点を直接求めることではなく、交点の $x$ 座標を2次方程式の2解とみることである。
(1) では「異なる2点で交わる」という条件が、そのまま判別式 $D>0$ に対応する。ここで接する場合を含めないので、不等号は $\ge 0$ ではなく $>0$ である。
(2) では中点の座標を1点ずつ求める必要はなく、解と係数の関係から $x_1+x_2$ を出すのが最も自然である。さらに中点も直線上にあることを使えば、$Y$ もすぐに表せる。最後に $m$ を消去すると円の方程式になり、軌跡が円弧であることが分かる。
答え
**(1)**
$$ -\frac{1}{\sqrt{a^2-1}}<m<\frac{1}{\sqrt{a^2-1}} $$
**(2)**
中点を $(X,Y)$ とすると、その軌跡は
$$ X^2+Y^2=aX $$
すなわち
$$ \left(X-\frac{a}{2}\right)^2+Y^2=\left(\frac{a}{2}\right)^2 $$
であり、範囲は
$$ 0\le X<\frac{1}{a} $$
である。したがって、中心 $\left(\dfrac{a}{2},0\right)$、半径 $\dfrac{a}{2}$ の円のうち
$$ 0\le X<\frac{1}{a} $$
を満たす部分が求める軌跡である。