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数学2 図形と式「領域」の問題37 解説
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解説
方針・初手
点 $P,Q$ の座標をおき,面積を $2$ 等分する条件をまず式に直す。
すると,$PQ$ は「ある 1 変数で表される線分の族」になる。その族の両端の線分と包絡線を調べれば,線分 $PQ$ が通る領域の境界が決まる。
解法1
$P=(a,0),\ Q=(0,b)$ とおく。ただし $0<a\le1,\ 0<b\le1$ である。
$\triangle OAB$ の面積は
$$ \frac12 $$
である。線分 $PQ$ がこれを $2$ 等分するので,原点側の三角形 $\triangle OPQ$ の面積は
$$ \frac14 $$
である。よって
$$ \frac12ab=\frac14 $$
より,
$$ ab=\frac12 $$
を得る。
したがって
$$ b=\frac{1}{2a} $$
であり,$b\le1$ より
$$ \frac12\le a\le1 $$
となる。
このとき,線分 $PQ$ を含む直線の方程式は
$$ \frac{x}{a}+\frac{y}{b}=1 $$
すなわち
$$ \frac{x}{a}+2ay=1 $$
である。
---
この線分族を
$$ F(x,y,a)=\frac{x}{a}+2ay-1=0 $$
とおく。
まず包絡線を求める。包絡線は
$$ F(x,y,a)=0,\qquad \frac{\partial F}{\partial a}=0 $$
を同時に満たすから,
$$ \frac{\partial F}{\partial a}=-\frac{x}{a^2}+2y=0 $$
より
$$ 2y=\frac{x}{a^2} $$
である。これを
$$ \frac{x}{a}+2ay=1 $$
に代入すると
$$ \frac{x}{a}+a\cdot \frac{x}{a^2}=1 $$
すなわち
$$ \frac{2x}{a}=1 $$
となるので,
$$ a=2x $$
である。したがって
$$ y=\frac{x}{2a^2}=\frac{x}{2(2x)^2}=\frac{1}{8x} $$
を得る。
よって包絡線は
$$ xy=\frac18 $$
である。
---
次に,線分族の両端を調べる。
**(i)**
$a=\dfrac12$ のとき
$$ \frac{x}{1/2}+2\cdot \frac12, y=1 $$
より
$$ 2x+y=1 $$
である。
この線分は $\left(\dfrac12,0\right)$ と $(0,1)$ を結ぶ。
**(ii)**
$a=1$ のとき
$$ x+2y=1 $$
である。
この線分は $(1,0)$ と $\left(0,\dfrac12\right)$ を結ぶ。
---
ここで,固定した $x$ に対して $y$ を調べる。
線分族は
$$ y=\frac{1}{2a}-\frac{x}{2a^2}\qquad \left(\max\left\{x,\frac12\right\}\le a\le1\right) $$
と書ける。これを $a$ で微分すると
$$ \begin{aligned} \frac{\partial y}{\partial a} &= -\frac{1}{2a^2}+\frac{x}{a^3} \\ \frac{x-a/2}{a^3} \end{aligned} $$
であるから,極大は $a=2x$ のときに生じる。
このことから,境界は次のようになる。
**(i)**
$0\le x\le \dfrac14$ では,上側境界は $2x+y=1$,下側境界は $x+2y=1$。
**(ii)**
$\dfrac14\le x\le \dfrac13$ では,上側境界は $xy=\dfrac18$,下側境界は $x+2y=1$。
**(iii)**
$\dfrac13\le x\le \dfrac12$ では,上側境界は $xy=\dfrac18$,下側境界は $2x+y=1$。
**(iv)**
$\dfrac12\le x\le1$ では,上側境界は $x+2y=1$,下側境界は $y=0$。
また,端点 $P,Q$ 自身も動くので,$OA$ 上の $\left(\dfrac12,0\right)$ から $(1,0)$ まで,$OB$ 上の $\left(0,\dfrac12\right)$ から $(0,1)$ までも境界に含まれる。
以上より,求める領域の境界は
$$ A(1,0)\to \left(\frac12,0\right)\to \left(\frac13,\frac13\right)\to \left(0,\frac12\right)\to B(0,1)\to \left(\frac14,\frac12\right)\to \left(\frac12,\frac14\right)\to A(1,0) $$
を順につないだものであり,それぞれ
- $A(1,0)$ から $\left(\dfrac12,0\right)$ までは $OA$
- $\left(\dfrac12,0\right)$ から $\left(\dfrac13,\dfrac13\right)$ までは $2x+y=1$
- $\left(\dfrac13,\dfrac13\right)$ から $\left(0,\dfrac12\right)$ までは $x+2y=1$
- $\left(0,\dfrac12\right)$ から $B(0,1)$ までは $OB$
- $B(0,1)$ から $\left(\dfrac14,\dfrac12\right)$ までは $2x+y=1$
- $\left(\dfrac14,\dfrac12\right)$ から $\left(\dfrac12,\dfrac14\right)$ までは $xy=\dfrac18$
- $\left(\dfrac12,\dfrac14\right)$ から $A(1,0)$ までは $x+2y=1$
である。
解説
この問題の本質は,「面積を $2$ 等分する」という条件を,$P,Q$ の座標で書くと
$$ ab=\frac12 $$
という単純な条件になることである。
したがって,$PQ$ は「軸切片の積が一定である直線の族」になる。こういう直線の族が掃く領域は,両端の直線だけでなく,途中でできる包絡線も境界になる。ここではその包絡線が
$$ xy=\frac18 $$
であった。
極端な位置の直線 $2x+y=1,\ x+2y=1$ と,包絡線 $xy=\dfrac18$ を組み合わせて境界を読むのがポイントである。
答え
求める領域は,次の曲線・線分で囲まれる閉領域である。
$$ A(1,0)\to \left(\frac12,0\right)\to \left(\frac13,\frac13\right)\to \left(0,\frac12\right)\to B(0,1)\to \left(\frac14,\frac12\right)\to \left(\frac12,\frac14\right)\to A(1,0) $$
ただし,各部分は順に
$$ OA,\quad 2x+y=1,\quad x+2y=1,\quad OB,\quad 2x+y=1,\quad xy=\frac18,\quad x+2y=1 $$
である。
したがって,図示すると,直線 $2x+y=1,\ x+2y=1$ と,双曲線
$$ xy=\frac18 $$
の一部,および座標軸上の線分
$$ \frac12\le x\le1,\ y=0,\qquad x=0,\ \frac12\le y\le1 $$
からなる境界をもつ領域になる。