基礎問題集
数学3 微分法「微分の基本」の問題1 解説
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解説
方針・初手
$f'(0)=1$ であるから、$t \to 0$ のとき
$$ f(t)=f(0)+t+o(t) $$
と表せる。これをそれぞれ $t=\sin x,\ \sin 8x,\ \tan x$ に適用すればよい。
解法1
$f'(0)=1$ より、
$$ \lim_{t\to 0}\frac{f(t)-f(0)}{t}=1 $$
である。したがって $t\to 0$ のとき
$$ f(t)=f(0)+t+o(t) $$
と書ける。
まず
$$ \begin{aligned} \frac{f(\sin x)-f(0)}{x} &= \frac{f(\sin x)-f(0)}{\sin x}\cdot \frac{\sin x}{x} \end{aligned} $$
と変形すると、$x\to 0$ で $\sin x\to 0$ だから
$$ \lim_{x\to 0}\frac{f(\sin x)-f(0)}{\sin x}=f'(0)=1, \qquad \lim_{x\to 0}\frac{\sin x}{x}=1 $$
より
$$ \lim_{x\to 0}\frac{f(\sin x)-f(0)}{x}=1 $$
となる。よって
$$ [ア]=1 $$
である。
次に、$t\to 0$ のとき $f(t)=f(0)+t+o(t)$ を用いると、
$$ f(\sin 8x)=f(0)+\sin 8x+o(\sin 8x), $$
$$ f(\tan x)=f(0)+\tan x+o(\tan x) $$
である。したがって
$$ \begin{aligned} f(\sin 8x)-f(\tan x) &= (\sin 8x-\tan x)+o(\sin 8x)-o(\tan x) \end{aligned} $$
となる。
ここで $\sin 8x=O(x)$, $\tan x=O(x)$ であるから
$$ o(\sin 8x)=o(x),\qquad o(\tan x)=o(x) $$
であり、
$$ f(\sin 8x)-f(\tan x)=\sin 8x-\tan x+o(x) $$
を得る。これを $x$ で割ると
$$ \begin{aligned} \frac{f(\sin 8x)-f(\tan x)}{x} &= \frac{\sin 8x}{x}-\frac{\tan x}{x}+\frac{o(x)}{x} \end{aligned} $$
であるから、$x\to 0$ で
$$ \lim_{x\to 0}\frac{\sin 8x}{x}=8,\qquad \lim_{x\to 0}\frac{\tan x}{x}=1,\qquad \lim_{x\to 0}\frac{o(x)}{x}=0 $$
より
$$ \lim_{x\to 0}\frac{f(\sin 8x)-f(\tan x)}{x}=8-1=7 $$
となる。よって
$$ [イ]=7 $$
である。
解説
この問題の要点は、$f'(0)=1$ から
$$ f(t)=f(0)+t+o(t) $$
という一次近似が使えることである。1つ目はそのまま微分係数の定義に帰着し、2つ目は $f$ の差を中身の差 $\sin 8x-\tan x$ に置き換えるのが本質である。
答え
$$ [ア]=1,\qquad [イ]=7 $$