基礎問題集
数学3 微分法「微分の基本」の問題6 解説
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解説
方針・初手
与えられた関係式は、$y=x+h$ とおくことで差商の形に直せる。すると微分係数が直接求まる。
そのうえで、得られた微分方程式
$$ f'(x)={f(x)}^2 $$
を用いれば、高階導関数は帰納法で求められる。
解法1
$x\neq 0$ を固定する。$h\to 0$ のとき、$x+h\neq 0$ となるように十分小さい $h$ をとれば、与えられた関係式に $y=x+h$ を代入して
$$ f(x)-f(x+h)=(x-(x+h))f(x)f(x+h) $$
すなわち
$$ f(x+h)-f(x)=h,f(x)f(x+h) $$
を得る。
したがって
$$ \frac{f(x+h)-f(x)}{h}=f(x)f(x+h) $$
である。
$f$ は連続であるから、$h\to 0$ とすると $f(x+h)\to f(x)$ であり、
$$ \begin{aligned} \lim_{h\to 0}\frac{f(x+h)-f(x)}{h} &= \lim_{h\to 0}f(x)f(x+h) \\ {f(x)}^2 \end{aligned} $$
となる。よって $f$ は $x\neq 0$ において微分可能であり、
$$ f'(x)={f(x)}^2 $$
である。
次に高階導関数を求める。
まず $n=1$ のときはすでに
$$ f'(x)=1!{f(x)}^2 $$
である。
ここで、ある自然数 $n$ について
$$ f^{(n)}(x)=n!{f(x)}^{n+1} $$
が成り立つと仮定する。この両辺を微分すると、
$$ \begin{aligned} f^{(n+1)}(x) &= n!(n+1){f(x)}^n f'(x) \end{aligned} $$
となる。ここで $f'(x)={f(x)}^2$ を用いれば、
$$ \begin{aligned} f^{(n+1)}(x) &= n!(n+1){f(x)}^n {f(x)}^2 \\ (n+1)!{f(x)}^{n+2} \end{aligned} $$
を得る。
したがって数学的帰納法により、すべての自然数 $n$ に対して
$$ f^{(n)}(x)=n!{f(x)}^{n+1} $$
が成り立つ。
解説
この問題の本質は、関係式がそのまま差商を与えている点にある。$y=x+h$ とおくと、左辺は $f(x+h)-f(x)$、右辺は $h$ を含む形になり、微分係数が直接現れる。
その結果 $f'(x)={f(x)}^2$ という簡潔な式が得られるので、高階導関数はこれを繰り返し用いて処理できる。個別に何回も微分して規則性を推測するより、帰納法で一気に示すのが自然である。
答え
**(1)**
$f$ は $x\neq 0$ で微分可能であり、
$$ f'(x)={f(x)}^2 $$
である。
**(2)**
任意の自然数 $n$ に対して、
$$ f^{(n)}(x)=n!{f(x)}^{n+1} $$
である。