基礎問題集
数学3 微分法「グラフ・増減・極値」の問題4 解説
数学3の微分法「グラフ・増減・極値」にある問題4の基礎問題と解説ページです。問題と保存済み解説を公開し、ログイン後はAI質問と学習履歴も利用できます。
MathGrAIl の基礎問題集にある公開問題ページです。ログイン前でも問題と保存済み解説を確認でき、ログイン後はAI質問と学習履歴の保存を利用できます。
- 基礎問題の問題画像と保存済み解説を公開
- ログイン後にAI質問で復習
- ログイン後に学習履歴を保存
解説
方針・初手
$y=x e^{f(x)}$ 型の関数は、指数関数部分 $e^{f(x)}$ が常に正であることを使うと微分後の符号判定がしやすい。
したがって、まず
$$ \frac{d}{dx}\left(xe^{f(x)}\right) $$
を計算し、導関数の符号がどのような条件で変化するかを調べればよい。
解法1
**(1)**
$y=xe^{-x^2+x}$ の極値を求める。
$f(x)=-x^2+x$ とみると、
$$ y'=e^{-x^2+x}+x e^{-x^2+x}(-2x+1) $$
であるから、
$$ y'=e^{-x^2+x}{1+x(-2x+1)} =e^{-x^2+x}(-2x^2+x+1) $$
となる。
ここで $e^{-x^2+x}>0$ であるから、$y'$ の符号は
$$ -2x^2+x+1 $$
の符号で決まる。よって極値を与える点は
$$ -2x^2+x+1=0 $$
を解けばよい。
$$ 2x^2-x-1=0 $$
より、
$$ x=1,\ -\frac12 $$
を得る。
さらに
$$ -2x^2+x+1=-(2x+1)(x-1) $$
であるから、符号は
- $x<-\frac12$ で負
- $-\frac12<x<1$ で正
- $x>1$ で負
となる。
したがって、
- $x=-\frac12$ で極小
- $x=1$ で極大
である。
それぞれの値は
$$ y\left(-\frac12\right) =-\frac12 e^{-(-1/2)^2+(-1/2)} =-\frac12 e^{-3/4} $$
$$ y(1)=1\cdot e^{-1+1}=1 $$
である。
よって、極小値は $-\dfrac12 e^{-3/4}$、極大値は $1$ である。
**(2)**
$f(x)=ax^2+bx+c$ に対して
$$ F(x)=xe^{f(x)} $$
とおく。
このとき
$$ F'(x)=e^{f(x)}+x e^{f(x)}f'(x) =e^{f(x)}{1+xf'(x)} $$
であり、$f'(x)=2ax+b$ だから
$$ F'(x)=e^{f(x)}(2ax^2+bx+1) $$
となる。
ここでも $e^{f(x)}>0$ であるから、$F'(x)$ の符号は
$$ 2ax^2+bx+1 $$
の符号で決まる。
$y=F(x)$ が極値をもつためには、$F'(x)$ がある点で符号を変えればよい。したがって、$2ax^2+bx+1$ が実数解をもち、しかもその解で符号が変化することが必要十分である。
ここで場合分けする。
**(i)**
$a\neq 0$ のとき
$2ax^2+bx+1$ は2次式であり、符号が変化するためには異なる2実根をもつことが必要十分である。よって判別式を用いて
$$ b^2-8a>0 $$
が条件である。
**(ii)**
$a=0$ のとき
$$ F'(x)=e^{bx+c}(bx+1) $$
となる。$e^{bx+c}>0$ なので、$bx+1$ が符号変化すればよい。
- $b\neq 0$ なら $bx+1=0$ は1実根をもち、その点で符号が変化するので極値をもつ。
- $b=0$ なら $F'(x)=e^c>0$ となり、極値をもたない。
以上より、極値をもつための条件は
$$ \boxed{,a\neq 0\ \text{かつ}\ b^2-8a>0,} \quad\text{または}\quad \boxed{,a=0,\ b\neq 0,} $$
である。
なお、$c$ は導関数の符号に影響しないので条件に関係しない。
解説
この問題の要点は、$xe^{f(x)}$ を微分したときに指数関数部分 $e^{f(x)}$ が常に正であるため、極値の有無が多項式
$$ 1+xf'(x) $$
の符号変化だけで決まることである。
(1) はその具体例であり、(2) は同じ構造を一般化したものである。特に (2) では、単に $F'(x)=0$ となるだけでは不十分で、導関数の符号が実際に変化することまで確認する必要がある。したがって、2次式なら判別式が正、1次式なら係数が $0$ でないことが本質である。
答え
**(1)**
極小値は
$$ -\frac12 e^{-3/4} $$
であり、そのとき $x=-\dfrac12$ である。
極大値は
$$ 1 $$
であり、そのとき $x=1$ である。
**(2)**
$y=F(x)=xe^{f(x)}$ が極値をもつための条件は
$$ \boxed{,a\neq 0\ \text{かつ}\ b^2-8a>0,} \quad\text{または}\quad \boxed{,a=0,\ b\neq 0,} $$
である。
$c$ には条件はない。