基礎問題集
数学3 微分法「グラフ・増減・極値」の問題10 解説
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解説
方針・初手
まず $f'(x),f''(x)$ を計算する。
そのうえで $f'(x)=0$ を
$$ \frac{\log x}{x^2}=\frac1{e^2} $$
と見て、$g(x)=\dfrac{\log x}{x^2}$ の増減を調べれば、解の個数と位置が分かる。
最後に、$f'(x)=0$ の解における $f''(x)$ の符号を見れば、$f$ の極大・極小が判定できる。
解法1
(1) 微分を求める。
与えられた関数は
$$ f(x)=\frac{x}{e^2}+\frac{1+\log x}{x} \qquad (x>0) $$
である。
まず
$$ \left(\frac{x}{e^2}\right)'=\frac1{e^2} $$
であり、また
$$ \left(\frac{1+\log x}{x}\right)' =\frac{\left(\frac1x\right)x-(1+\log x)\cdot 1}{x^2} =\frac{1-(1+\log x)}{x^2} =-\frac{\log x}{x^2} $$
だから、
$$ f'(x)=\frac1{e^2}-\frac{\log x}{x^2} $$
を得る。
さらに
$$ f''(x) =-\left(\frac{\log x}{x^2}\right)' =-\left(\frac{1-2\log x}{x^3}\right) =\frac{2\log x-1}{x^3} $$
である。
したがって、
$$ f'(x)=\frac1{e^2}-\frac{\log x}{x^2},\qquad f''(x)=\frac{2\log x-1}{x^3} $$
となる。
(2) 方程式 $f'(x)=0$ の解の個数を調べる。
$f'(x)=0$ は
$$ \frac1{e^2}-\frac{\log x}{x^2}=0 $$
すなわち
$$ \frac{\log x}{x^2}=\frac1{e^2} $$
と同値である。
ここで
$$ g(x)=\frac{\log x}{x^2}\qquad (x>0) $$
とおくと、
$$ g'(x)=\frac{1-2\log x}{x^3} $$
である。
$x>0$ では $x^3>0$ だから、$g'(x)$ の符号は $1-2\log x$ の符号で決まる。よって
- $0<x<\sqrt e$ で $g'(x)>0$
- $x>\sqrt e$ で $g'(x)<0$
となり、$g(x)$ は $(0,\sqrt e)$ で増加、$(\sqrt e,\infty)$ で減少する。
次に値を調べると、
$$ g(1)=0,\qquad g(\sqrt e)=\frac{\frac12}{e}=\frac1{2e},\qquad g(e)=\frac1{e^2} $$
である。しかも $e=2.718\cdots>2$ だから
$$ \frac1{2e}>\frac1{e^2} $$
である。
したがって、増加性より区間 $(1,\sqrt e)$ において
$$ g(1)<\frac1{e^2}<g(\sqrt e) $$
となるので、この区間に解がただ1つ存在する。これを $\alpha$ とする。
また $x=e$ では
$$ g(e)=\frac1{e^2} $$
であるから、$x=e$ も解である。
さらに $(\sqrt e,\infty)$ では $g$ は単調減少であるから、この区間で解は高々1つしかない。すでに $x=e$ がその解であるから、この区間の解は $x=e$ のみである。
また $0<x<1$ では $\log x<0$ なので $g(x)<0$ であり、$\dfrac1{e^2}>0$ に等しくなることはない。
以上より、方程式 $f'(x)=0$ は相異なる2つの実数解をもち、それは
$$ \alpha\in(1,\sqrt e),\qquad \beta=e $$
である。
**(3)**
$f'(x)=0$ の2解を $\alpha,\beta$ とし、$\alpha<\beta$ とする。
(2) より
$$ \alpha\in(1,\sqrt e),\qquad \beta=e $$
である。
まず $\alpha<\sqrt e$ だから $2\log\alpha-1<0$ となり、
$$ f''(\alpha)=\frac{2\log\alpha-1}{\alpha^3}<0 $$
である。よって $f(x)$ は $x=\alpha$ で極大値をもつ。
次に $\beta=e$ だから
$$ f''(\beta)=f''(e)=\frac{2\log e-1}{e^3}=\frac1{e^3}>0 $$
である。よって $f(x)$ は $x=\beta=e$ で極小値をもつ。
その極小値は
$$ f(e)=\frac{e}{e^2}+\frac{1+\log e}{e} =\frac1e+\frac2e =\frac3e $$
である。
解説
この問題の核心は、$f'(x)=0$ を直接解こうとするのではなく、
$$ \frac{\log x}{x^2}=\frac1{e^2} $$
という形に直して $g(x)=\dfrac{\log x}{x^2}$ の増減を見ることである。
$g$ は $x=\sqrt e$ を境に増加から減少へ変わるので、水平線 $y=\dfrac1{e^2}$ との交点は高々2個である。実際に $x=e$ が1つの解であり、もう1つは $(1,\sqrt e)$ にあることが分かる。
また極値の判定は $f''$ の符号を見るのが最も素直である。なお、$x\to0+$ で $f(x)\to-\infty$ だから、$x=e$ での値 $\dfrac3e$ は最小値ではなく極小値である。
答え
**(1)**
$$ f'(x)=\frac1{e^2}-\frac{\log x}{x^2},\qquad f''(x)=\frac{2\log x-1}{x^3} $$
**(2)**
方程式 $f'(x)=0$ は相異なる2実数解をもつ。
その2解は
$$ \alpha\in(1,\sqrt e),\qquad \beta=e $$
である。
**(3)**
$f(x)$ は $x=\alpha$ で極大値を、$x=\beta=e$ で極小値をもつ。
極小値は
$$ \frac3e $$
である。