基礎問題集
数学3 微分法「グラフ・増減・極値」の問題21 解説
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解説
方針・初手
まず $f(x)=x-a\log(x^2+1)$ がどの $x$ で定義されるかを確認する。
次に導関数を求め,その符号を調べる。極値の個数は $f'(x)=0$ の解の個数と,その点で符号が変わるかどうかで判定する。
解法1
(1) 定義域を求める。
対数関数が定義されるためには
$$ x^2+1>0 $$
であればよい。
ところが,任意の実数 $x$ に対して $x^2\geqq 0$ であるから,
$$ x^2+1\geqq 1>0 $$
となる。したがって,$f(x)$ はすべての実数 $x$ で定義される。
よって定義域は
$$ \mathbb{R} $$
である。
(2) 導関数を求める。
$$ f(x)=x-a\log(x^2+1) $$
より,
$$ f'(x)=1-a\cdot \frac{2x}{x^2+1} $$
したがって,
$$ f'(x)=1-\frac{2ax}{x^2+1} =\frac{x^2-2ax+1}{x^2+1} $$
である。
**(3)**
$f(x)$ がただ $1$ つの極値をもつときの $a$ の範囲を求める。
$ x^2+1>0 $ であるから,$f'(x)$ の符号は
$$ x^2-2ax+1 $$
の符号で決まる。
そこで
$$ g(x)=x^2-2ax+1 $$
とおくと,これは上に開く2次関数である。判別式は
$$ D=(-2a)^2-4\cdot 1\cdot 1=4(a^2-1) $$
である。
**(i)**
$0<a<1$ のとき
$$ D<0 $$
となるので,$g(x)>0$ がすべての実数 $x$ で成り立つ。したがって $f'(x)>0$ であり,$f(x)$ は単調増加だから極値をもたない。
**(ii)**
$a=1$ のとき
$$ g(x)=x^2-2x+1=(x-1)^2 $$
となるので,
$$ f'(x)=\frac{(x-1)^2}{x^2+1}\geqq 0 $$
であり,$x=1$ で $f'(x)=0$ となるが符号は変化しない。よってこのときも極値をもたない。
**(iii)**
$a>1$ のとき
$$ D>0 $$
となるので,$g(x)=0$ は異なる2実根をもつ。その根を
$$ x=a\pm \sqrt{a^2-1} $$
とすると,上に開く放物線であるから
- 根の外側で $g(x)>0$
- 2つの根の間で $g(x)<0$
となる。したがって $f'(x)$ は
- 小さい方の根で $+\to -$
- 大きい方の根で $-\to +$
と符号が変化する。
よってこのとき $f(x)$ は極大値と極小値を1つずつもち,極値は $2$ つである。
以上より,$f(x)$ がただ $1$ つの極値をもつような $a$ は存在しない。
解説
極値の個数は,導関数の分子
$$ x^2-2ax+1 $$
の実数解の個数と符号変化で決まる。
この分子は2次式なので,起こりうるのは
- 解なし
- 重解1つ
- 異なる2解
の3通りしかない。しかも重解のときは符号が変わらないため極値にならない。したがって,この問題では「極値がちょうど1つ」という状況は生じない。
答え
**(1)**
定義域は
$$ \mathbb{R} $$
である。
**(2)**
$$ f'(x)=1-\frac{2ax}{x^2+1} =\frac{x^2-2ax+1}{x^2+1} $$
である。
**(3)**
$f(x)$ がただ $1$ つの極値をもつような $a$ は存在しない。