基礎問題集
数学3 微分法「グラフ・増減・極値」の問題30 解説
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解説
方針・初手
$\log x$ が何度も現れるので、まず
$$ t=\log x $$
とおくと見通しがよい。すると $x=e^t$ であり、
$$ g(x)=\frac{(1-\log x)\log x}{x}=\frac{t-t^2}{e^t}=(t-t^2)e^{-t} $$
と書ける。
$x>0$ に対して $t=\log x$ は単調増加であるから、$t$ について調べた結果をそのまま $x$ に戻せばよい。
解法1
(1) 曲線 $y=g(x)$ と $x$ 軸の交点
$x$ 軸との交点では $g(x)=0$ である。
$$ \frac{(1-\log x)\log x}{x}=0 $$
$x>0$ より分母 $x$ は $0$ にならないから、分子が $0$ であればよい。したがって
$$ (1-\log x)\log x=0 $$
より、
$$ \log x=0 \quad \text{または} \quad 1-\log x=0 $$
である。よって
$$ x=1,\ e $$
となる。
(2) 極大値を与える $x$
まず導関数を求める。
$$ g(x)=\frac{\log x-(\log x)^2}{x} $$
より、
$$ g'(x)=\frac{{1-2\log x}x-{\log x-(\log x)^2}}{x^2} $$
整理すると
$$ g'(x)=\frac{(\log x)^2-3\log x+1}{x^2} $$
である。
ここで
$$ t=\log x $$
とおくと、
$$ g'(x)=\frac{t^2-3t+1}{x^2} $$
となる。$x^2>0$ だから、$g'(x)$ の符号は
$$ t^2-3t+1 $$
の符号で決まる。
$$ t^2-3t+1=0 $$
を解くと
$$ t=\frac{3\pm\sqrt{5}}{2} $$
である。したがって臨界点は
$$ x=e^{\frac{3-\sqrt{5}}{2}},\ e^{\frac{3+\sqrt{5}}{2}} $$
である。
さらに、$t^2-3t+1$ は上に凸の二次式であるから、符号は
- $t<\dfrac{3-\sqrt{5}}{2}$ で正
- $\dfrac{3-\sqrt{5}}{2}<t<\dfrac{3+\sqrt{5}}{2}$ で負
- $t>\dfrac{3+\sqrt{5}}{2}$ で正
となる。
$t=\log x$ は $x$ とともに増加するので、$g(x)$ は
- $x<e^{\frac{3-\sqrt{5}}{2}}$ で増加
- $e^{\frac{3-\sqrt{5}}{2}}<x<e^{\frac{3+\sqrt{5}}{2}}$ で減少
- $x>e^{\frac{3+\sqrt{5}}{2}}$ で増加
する。よって極大値を与えるのは
$$ x=e^{\frac{3-\sqrt{5}}{2}} $$
である。
(3) 極小値を与える $x$
上の増減より、減少から増加に変わる点は
$$ x=e^{\frac{3+\sqrt{5}}{2}} $$
である。
したがって、極小値を与えるのは
$$ x=e^{\frac{3+\sqrt{5}}{2}} $$
である。
(4) 変曲点の $x$ 座標
$g'(x)=\dfrac{(\log x)^2-3\log x+1}{x^2}$ をさらに微分する。
$$ g''(x) =\frac{(2\log x-3)x^2-{(\log x)^2-3\log x+1}\cdot 2x}{x^4} $$
整理すると
$$ g''(x)=\frac{-2(\log x)^2+8\log x-5}{x^3} $$
である。
ここで再び $t=\log x$ とおくと、
$$ g''(x)=\frac{-2t^2+8t-5}{x^3} $$
となる。$x^3>0$ だから、変曲点は
$$ -2t^2+8t-5=0 $$
すなわち
$$ 2t^2-8t+5=0 $$
を解けばよい。
$$ t=\frac{8\pm\sqrt{64-40}}{4} =\frac{8\pm2\sqrt{6}}{4} =2\pm\frac{\sqrt{6}}{2} $$
よって変曲点の $x$ 座標は
$$ x=e^{,2-\frac{\sqrt6}{2}},\ e^{,2+\frac{\sqrt6}{2}} $$
である。
解説
この問題の要点は、$\log x$ をそのまま抱えたまま計算するよりも、$t=\log x$ とおいて二次式として処理することである。
特に極値や変曲点は、$g'(x)$ や $g''(x)$ の分母が $x^2,\ x^3$ で常に正であることを使えば、結局は $\log x$ に関する二次式の符号を調べる問題になる。したがって、計算の本質は二次方程式の解と符号判定である。
答え
$$ \text{(1) } x=1,\ e $$
$$ \text{(2) } x=e^{\frac{3-\sqrt{5}}{2}} $$
$$ \text{(3) } x=e^{\frac{3+\sqrt{5}}{2}} $$
$$ \text{(4) } x=e^{,2-\frac{\sqrt6}{2}},\ e^{,2+\frac{\sqrt6}{2}} $$