基礎問題集
数学3 微分法「応用」の問題18 解説
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解説
注意
画像では $c$ の対応箇所が本文中で明確に読み取れない。以下では,提示されている不等式
$$ x^f+y^f\leqq 1 $$
の右辺の定数を $c$ とみなせば $c=1$ であるとして解説する。
方針・初手
第1象限で考えると,$P=(t,0)$,$Q=(0,\sqrt{1-t^2})$ とおける。 まず,長さ $PQ=1$ から $Q$ の座標を $t$ で表し,線分 $PQ$ の方程式を求める。 次に,$x$ を固定して $y$ を $t$ の関数とみなし,その最大値を与える $t$ を求めれば,動く範囲の境界が得られる。
解法1
第1象限で考えるので,
$$ P=(t,0),\qquad Q=(0,s)\qquad (t\geqq 0,\ s\geqq 0) $$
とおける。条件 $PQ=1$ より,
$$ t^2+s^2=1 $$
であるから,
$$ s=\sqrt{1-t^2} $$
となる。したがって,
$$ Q=(0,\sqrt{1-t^2}) $$
である。
よって,線分 $PQ$ を含む直線の方程式は切片形より
$$ \frac{x}{t}+\frac{y}{\sqrt{1-t^2}}=1 $$
である。したがって,
$$ a=1,\qquad b=-1 $$
である。
ここで,$x$ を固定して $y$ を $t$ の関数とみると,
$$ y=\sqrt{1-t^2}\left(1-\frac{x}{t}\right) =\frac{(t-x)\sqrt{1-t^2}}{t} \qquad (x\leqq t\leqq 1) $$
となる。
この $y$ を最大にする $t$ を求めるため,対数微分を用いる。$y>0$ の範囲で
$$ \log y=\frac12\log(1-t^2)+\log(t-x)-\log t $$
とおくと,
$$ \begin{aligned} \frac{1}{y}\frac{dy}{dt} &= -\frac{t}{1-t^2}+\frac{1}{t-x}-\frac{1}{t} \end{aligned} $$
である。したがって極値条件 $\dfrac{dy}{dt}=0$ は
$$ -\frac{t}{1-t^2}+\frac{1}{t-x}-\frac{1}{t}=0 $$
すなわち
$$ \frac{1}{t-x}=\frac{1}{t(1-t^2)} $$
となるから,
$$ t(1-t^2)=t-x $$
よって
$$ x=t^3 $$
を得る。したがって,
$$ d=1,\qquad e=3 $$
である。
このとき
$$ y=\sqrt{1-t^2}\left(1-\frac{t^3}{t}\right) =\sqrt{1-t^2}(1-t^2) =(1-t^2)^{3/2} $$
となる。
ここで
$$ x=t^3,\qquad y=(1-t^2)^{3/2} $$
より,
$$ x^{2/3}=t^2,\qquad y^{2/3}=1-t^2 $$
だから,
$$ x^{2/3}+y^{2/3}=1 $$
となる。よって第1象限における線分 $PQ$ の動く範囲は
$$ x^{2/3}+y^{2/3}\leqq 1 $$
で表される。
したがって,
$$ f=\frac23 $$
である。
また,$x$ 軸・$y$ 軸対称を考えると,平面全体では
$$ |x|^{2/3}+|y|^{2/3}\leqq 1 $$
が動く範囲である。
解説
境界は,各 $x$ に対して取りうる $y$ の最大値を結んだ曲線である。 そのため,線分の式を $t$ で表したあと,$x$ を固定して $y$ を最大化するのが本筋である。
得られる境界
$$ x^{2/3}+y^{2/3}=1 $$
はアステロイドと呼ばれる曲線であり,$x$ 軸上・$y$ 軸上を端点とする長さ一定の線分の包絡線として典型的に現れる。
答え
$$ a=1,\qquad b=-1,\qquad c=1,\qquad d=1,\qquad e=3,\qquad f=\frac23 $$
第1象限での動く範囲は
$$ x^{2/3}+y^{2/3}\leqq 1 $$
であり,平面全体では
$$ |x|^{2/3}+|y|^{2/3}\leqq 1 $$
である。