基礎問題集
数学3 微分法「最大最小・解の個数」の問題5 解説
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解説
方針・初手
点 $P$ の座標を $x$ を用いて表し、直線 $y=x$ に関する対称移動の性質から $PP'$ の長さを $x$ の関数として表す。
直線 $y=x$ に関して点 $(a,b)$ とその対称点 $(b,a)$ の距離は $\sqrt{2}|a-b|$ であるから、結局は $|x-y|$ の最大・最小を調べればよい。
解法1
曲線 $C$ は
$$ 2\cos x+y+1=0 $$
より
$$ y=-2\cos x-1 \qquad (0\leqq x\leqq \pi) $$
と表される。
したがって、曲線上の点 $P$ を
$$ P(x,,-2\cos x-1) $$
とおける。
直線 $y=x$ に関して $P$ と対称な点を $P'$ とすると、座標を入れ替えればよいので
$$ P'(-2\cos x-1,\ x) $$
である。
よって、線分 $PP'$ の長さは
$$ \begin{aligned} PP' &=\sqrt{{x-(-2\cos x-1)}^2+{(-2\cos x-1)-x}^2} \\ &=\sqrt{2},|x+2\cos x+1| \end{aligned} $$
となる。
そこで
$$ f(x)=x+2\cos x+1 \qquad (0\leqq x\leqq \pi) $$
とおいて、$f(x)$ の最大値・最小値を調べる。
まず導関数は
$$ f'(x)=1-2\sin x $$
である。
これが $0$ となるのは
$$ \sin x=\frac12 $$
より
$$ x=\frac{\pi}{6},\ \frac{5\pi}{6} $$
である。
したがって、増減は次のようになる。
- $0\leqq x<\dfrac{\pi}{6}$ では $f'(x)>0$
- $\dfrac{\pi}{6}<x<\dfrac{5\pi}{6}$ では $f'(x)<0$
- $\dfrac{5\pi}{6}<x\leqq \pi$ では $f'(x)>0$
よって、$f(x)$ は $x=\dfrac{\pi}{6}$ で最大、$x=\dfrac{5\pi}{6}$ で最小となる。
それぞれの値は
$$ f(0)=3,\qquad f\left(\frac{\pi}{6}\right)=\frac{\pi}{6}+\sqrt{3}+1, $$
$$ f\left(\frac{5\pi}{6}\right)=\frac{5\pi}{6}-\sqrt{3}+1,\qquad f(\pi)=\pi-1 $$
である。
ここで
$$ f\left(\frac{5\pi}{6}\right)=\frac{5\pi}{6}-\sqrt{3}+1>0 $$
なので、区間 $[0,\pi]$ で常に $f(x)>0$ であり、
$$ |x+2\cos x+1|=x+2\cos x+1 $$
である。
したがって
$$ PP'=\sqrt{2},f(x) $$
より、
最大値は
$$ \sqrt{2}\left(\frac{\pi}{6}+\sqrt{3}+1\right) $$
最小値は
$$ \sqrt{2}\left(\frac{5\pi}{6}-\sqrt{3}+1\right) $$
である。
解説
直線 $y=x$ に関する対称移動では、点 $(a,b)$ は $(b,a)$ に移る。このため距離 $PP'$ は $|a-b|$ に比例し、
$$ PP'=\sqrt{2}|a-b| $$
となる。
したがって、この問題の本質は曲線上の点 $P$ の $x$ 座標と $y$ 座標の差 $x-y$ を調べることにある。あとは $y=-2\cos x-1$ を代入して、1変数関数の最大・最小の問題に落とせばよい。
絶対値がついているが、最小値の候補まで実際に計算すると常に正であることが確認できるので、その処理を省略しないことが重要である。
答え
最大値
$$ \sqrt{2}\left(\frac{\pi}{6}+\sqrt{3}+1\right) $$
最小値
$$ \sqrt{2}\left(\frac{5\pi}{6}-\sqrt{3}+1\right) $$