基礎問題集
数学3 微分法「最大最小・解の個数」の問題7 解説
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解説
方針・初手
円の半径が $1$ で、この円が三角形に内接しているので、三角形の面積は
$$ \text{面積}=r\times s=1\times s=s $$
と表せる。ただし $s$ は半周長である。
この三角形は二等辺三角形であり、$BC=2x,\ AB=AC=y$ だから、半周長は $x+y$ である。したがって、面積を「底辺と高さ」で表した式と結びつければ、$x,\ y$ の関係式が得られる。
解法1
$A$ から $BC$ に下ろした垂線の足を $D$ とする。二等辺三角形なので、$D$ は $BC$ の中点であり、
$$ BD=DC=x $$
である。
また、$AD$ を高さとすると、三角形の面積は
$$ \frac{1}{2}\cdot 2x\cdot AD=xAD $$
である。
一方、この三角形の半周長は
$$ \frac{2y+2x}{2}=x+y $$
であり、内接円の半径が $1$ であるから、面積は
$$ 1\cdot (x+y)=x+y $$
でも表される。よって、
$$ xAD=x+y $$
となるので、
$$ AD=\frac{x+y}{x} $$
を得る。
ここで、直角三角形 $ABD$ に三平方の定理を用いると、
$$ y^2=AD^2+x^2 $$
であるから、
$$ y^2=\left(\frac{x+y}{x}\right)^2+x^2 $$
となる。両辺に $x^2$ を掛けて整理すると、
$$ x^2y^2=(x+y)^2+x^4 $$
すなわち
$$ x^2y^2=x^2+2xy+y^2+x^4 $$
であるから、
$$ (x^2-1)y^2-2xy-x^2(x^2+1)=0 $$
となる。これを $y$ について解くと、
$$ y=\frac{2x\pm \sqrt{4x^2+4x^2(x^2-1)(x^2+1)}}{2(x^2-1)} $$
であり、根号の中は
$$ 4x^2+4x^2(x^4-1)=4x^6 $$
となるので、
$$ y=\frac{2x\pm 2x^3}{2(x^2-1)} =\frac{x\pm x^3}{x^2-1} $$
を得る。
このうち
$$ y=\frac{x-x^3}{x^2-1}=-x $$
は長さとして不適であるから、
$$ y=\frac{x+x^3}{x^2-1} =\frac{x(x^2+1)}{x^2-1} $$
である。
したがって、(1) の答えは
$$ y=\frac{x(x^2+1)}{x^2-1} \qquad (x>1) $$
である。
次に、三角形の周の長さを $L$ とすると、
$$ L=2x+2y $$
であるから、上の式を代入して
$$ L=2x+2\cdot \frac{x(x^2+1)}{x^2-1} $$
すなわち
$$ L=\frac{4x^3}{x^2-1} \qquad (x>1) $$
となる。
これを最小にする $x$ を求めるため、微分すると
$$ L' =\frac{(12x^2)(x^2-1)-4x^3\cdot 2x}{(x^2-1)^2} =\frac{4x^2(x^2-3)}{(x^2-1)^2} $$
である。
ここで $x>1$ だから、分母は正、また $4x^2>0$ である。したがって $L'$ の符号は $x^2-3$ の符号で決まる。
よって、
**(i)**
$1<x<\sqrt{3}$ のとき $L'<0$
**(ii)**
$x>\sqrt{3}$ のとき $L'>0$
となるので、$L$ は
$$ x=\sqrt{3} $$
のとき最小となる。
このとき
$$ L=\frac{4(\sqrt{3})^3}{(\sqrt{3})^2-1} =\frac{4\cdot 3\sqrt{3}}{2} =6\sqrt{3} $$
である。
解説
この問題の要点は、内接円の半径が与えられているとき、面積を
$$ \text{面積}=r\times s $$
で処理することである。半径が $1$ なので、面積がそのまま半周長に一致する。この関係を高さと結びつけると、$x,\ y$ の関係式が得られる。
その後は周の長さ $L$ を $x$ の式に直し、増減を調べればよい。二等辺三角形であることから、高さが底辺を二等分する点も重要である。
答え
**(1)**
$$ y=\frac{x(x^2+1)}{x^2-1} \qquad (x>1) $$
**(2)**
$L$ を最小にする $x$ は
$$ x=\sqrt{3} $$
そのときの周の長さは
$$ L=6\sqrt{3} $$