基礎問題集
数学3 微分法「最大最小・解の個数」の問題10 解説
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解説
方針・初手
左辺を
$$ f(x)=(x+4)e^{-x/2} $$
とおき,$y=f(x)$ の増減と値の範囲を調べれば,方程式
$$ (x+4)e^{-x/2}=a $$
の解の個数は,直線 $y=a$ との共有点の個数として判定できる。
解法1
$f(x)=(x+4)e^{-x/2}$ とおく。
まず微分すると,
$$ f'(x)=e^{-x/2}+(x+4)\left(-\frac12\right)e^{-x/2} =e^{-x/2}\left(1-\frac{x+4}{2}\right) =-\frac{x+2}{2}e^{-x/2} $$
である。
ここで $e^{-x/2}>0$ であるから,$f'(x)$ の符号は $-(x+2)$ の符号で決まる。したがって,
**(i)**
$x<-2$ のとき $f'(x)>0$
**(ii)**
$x=-2$ のとき $f'(x)=0$
**(iii)**
$x>-2$ のとき $f'(x)<0$
であり,$f(x)$ は $x=-2$ で最大値をとる。
その最大値は
$$ f(-2)=(-2+4)e^{-(-2)/2}=2e $$
である。
次に,端での様子を調べる。
$x\to +\infty$ のとき,$t=\dfrac{x}{2}$ とおくと $t\to +\infty$ であり,
$$ (x+4)e^{-x/2} =(2t+4)e^{-t} =2te^{-t}+4e^{-t} $$
となる。条件 $\lim_{t\to+\infty}te^{-t}=0$ より,$e^{-t}\to 0$ でもあるから,
$$ \lim_{x\to+\infty}(x+4)e^{-x/2}=0 $$
である。
また,$x\to-\infty$ のとき $e^{-x/2}\to+\infty$ かつ $x+4\to-\infty$ であるから,
$$ \lim_{x\to-\infty}(x+4)e^{-x/2}=-\infty $$
となる。
さらに,
$$ f(-4)=(-4+4)e^{-(-4)/2}=0 $$
である。
以上より,$f(x)$ の概形は次のようになる。
- $x\to-\infty$ で $f(x)\to-\infty$
- $x=-4$ で $f(x)=0$
- $x=-2$ で最大値 $2e$
- $x\to+\infty$ で $f(x)\to0$
したがって,方程式 $f(x)=a$ の解の個数は $a$ の値によって次のように定まる。
**(i)**
$a<0$ のとき 負の値をとるのは $x<-4$ の部分だけであり,そこで $f(x)$ は単調増加だから,解は $1$ 個。
**(ii)**
$a=0$ のとき $f(x)=0$ となるのは $x=-4$ のみなので,解は $1$ 個。
**(iii)**
$0<a<2e$ のとき 最大値 $2e$ より小さい正の値なので,$x=-2$ の左右でそれぞれ $1$ 個ずつ,解は $2$ 個。
**(iv)**
$a=2e$ のとき 最大値に対応するので,$x=-2$ のみで解は $1$ 個。
**(v)**
$a>2e$ のとき 最大値を超えるので,解は $0$ 個。
解説
この問題の要点は,方程式を直接解こうとするのではなく,関数
$$ f(x)=(x+4)e^{-x/2} $$
のグラフを考えることである。
指数関数が掛かっているため代数的に $x$ を解くのは難しいが,微分すれば増減は簡単に分かる。また,$x\to+\infty$ での極限に与えられた
$$ \lim_{t\to+\infty}te^{-t}=0 $$
を用いることで,右端で $0$ に近づくこともきちんと示せる。最大値 $2e$ と,$x=-4$ で $0$ になることを押さえれば,解の個数は直線 $y=a$ との交点の個数として整理できる。
答え
$$ \begin{cases} a<0 \text{ のとき} & 1\text{個},\\ a=0 \text{ のとき} & 1\text{個},\\ 0<a<2e \text{ のとき} & 2\text{個},\\ a=2e \text{ のとき} & 1\text{個},\\ a>2e \text{ のとき} & 0\text{個}. \end{cases} $$